御託はいいからっさっさとしてくれよ。くだんねぇ。話ばっかしやがって今度はさっきの100倍だぞ
「やはり、飛べないと言うのは不便なものですね」
「宝刀の雅を出せば飛べるじゃなぃ?」
「それはそうですが……。さて――いい挨拶でした。ここはひとつ自己紹介でもしましょうか?」
「ああん?そうだな。今の避けれたなんて、名前ぐらい覚えおいてやるよ」
あれを避けるのはすごい。いや――ようやく、一撃耐えてくれる奴が出たよ。いままでの神様じゃと違うのは確かだ。ははっ。
「ワタシは、時空管理者第5班。鈴白美代以後お見知りおきを」
「同じく、時空管理者第5班カレンよぉ」
「オレ様は――」
「斎京武曽……」
オレ様が名乗る前に、美代と名乗った子が言った。
なんだ、知ってんじゃねぇか。
「我々の情報網を舐めないで欲しいです。既にアナタが何者なのかぐらいは突き止めています」
へぇ。
「それで?じゃあ、お前らがオレ様にかなわないのも分かってるんだよなぁ」
楽し気に訊く、オレ様に。
「ええ、ソレは勿論」
涼し気に答えてくれる。
なめてやんのかこの野郎。
「いいえ?舐めてはいません」
――こいつ。
オレ様の思考が読めるのか?
「いいえ?思考が読めるとはちょっと違いますね。まあ、説明するのもなんでしょうし。ワタシの力でも調べてみればいいじゃないですか。可憐にしたように」
オレ様が力を見たことも分かってるのか。
いいだろう。
<<スキャンライブラリー>>
レベルは変わらない760だ。なら他の能力は?
千里眼。魔術粒子のコントロールがうまい。……それだけだと?
「不思議だという顔をしていますね。ええそうです。ワタシが持つのは千里眼だけです。どうやら、アナタのその力は、本人以外の能力は見えないようですね」
なるほど、心を読むのは、自身の能力じゃないってことか。
だったら、どうだってことだが。
たとえ、そうだとしても、オレ様より弱い事には変わりない。
所詮は700。他の力をくっつけようが1600超えのオレ様には到底かなわない。
「くだんねぇ」
武曽が右手に光を掴む。
「今度はどんな手品でしょう?」
「刀と釜だ。少し遊んでやるよ」
オレ様が出すのは剣だ。
光の剣。ただただ魔力を光にしただけの剣。世の中には魔剣やら聖剣とかいうモノがあるが、そんなもの、オレ様にとってはお荷物でしかない。どんなに研ぎすまされた魔法の剣でも、オレ様の力よりも弱い。なら――オレ様に会う武器はオレ様で作ればいい。
今度もちゃんと避けてくれよ?
なんせ、さっきの100倍の火力だからな。
右手に現れた光の剣。そうだな閃光剣とでも呼ぼか。それを二人に向かって振るう。