VSキラーマーシーン④
だからどうした。
魔法が効かないから?
オレ様が他の力を使えないから?
ただそんなことで、最強にはなれないなんて誰が決めた。
そもそもだ、最強とは全てにおいて何があろうとも最強ってことだ。
だったら、高度な科学の武器がなかろうが、魔法が効かない相手だろうが、
魔法が効かない相手にだって魔法を効かせるのが最強だろう!
最強とは唯一無二の存在。
魔法が効かないからって、魔法以外を使わない逃げに走るものではない。
圧倒的な力でねじ伏せるのが最強なのだから……。
シノはオレ様に魔法以外を使わせる気が目的なのか、それとも――魔法に近しい力しか使えないオレ様をあざ笑いたいのかどうかは知らない。
だが――だから、どうしたというのか。
力が弾かれ分散されるなら、それをされないぐらいの力でねじ伏せるだけ。
「だったら――」
そう思い、武曽はシャイニングブレードを再び顕現させる。
出力は最大。
今までで出したことのない出力。
「はああああああああああああああああっ」
シャイニングブレードは輝を増し、輝かせる。
空間が熱を浴びたように歪む。
地面が震える。
周囲のすべてを鳴かせ。
武曽はシャイニングブレードを、瞬間移動して能無しロボの頭上に飛び、真っすぐ振り下ろした。
「おらああああああああああああっ!」
撃ちつけたシャイニングブレードが分散している。
そうなるのは分かっている。
それでも、力をの出力をさらに上げ、シャイニングブレードが消えぬよう、保つどころか、更に威力を上げる。
「押し潰れろおおおおおおおおおおお!」
斬れないのなら、力づくで押しつぶす。
いくら分散すると言っても、ほぼ無限に近い武曽の放出質し続ける魔力ならば、対抗できないはずがない。
それは武曽の予想通りで、次第に能無しロボはバチバチと電気を体から発し始めた。
「おらあああああああああああああ!」
いけると確信した。
現に、能無しロボは煙を上げており、武曽の力の重みに耐え切れず足を曲げていた。
けれども――
六本の腕がそれぞれ武曽を襲う。
シャイニングブレードを無理やり押し付けていた、せいで、武曽も勿論、無防備になっていた。
故に避けることはできない、
「―――っ」
銃弾が武曽を貫いた。
バラバラに吹き飛ぶ武曽の体と共に、シャイニングブレードは消え去り、能無しロボは自由を取り戻す。
武曽の体は死に絶える。
だが――世界から除外された武曽に死の概念は存在しない。
(ちっ――)
ばらばらになった武曽の体は、消えると、地面には五体満足の武曽が再び姿を現す。
「なんだこれ――」
よく分からない……よく分からないが、復活した。秒もかからない。一瞬に体は元に戻り、瞬間移動をしたかのように……。




