ようやく力の正体を見せやがったな!ふざけた力を使いやがって。結局テメェはザコじゃねぇか
「面白れぇなテメェ。女神を守護につけているのか。それがテメェの力って訳か。ははっ――」
刀を抜刀の形で構えるローザを見て、オレ様は大歓喜だった。
なにせ、奴の周りにいる女神は全てオレ様には劣るがオレ様と戦うには事足りる存在なんだから。
これが本当のローザの力。隠し玉か……。
だが、何故奴はスキャンライブラリーで見た時、レベルも弱く見えた?これだけの女神をつけていながら、何故レベル100以下だった。
「俺の力じゃない――こいつらが好きにやっていることだ。それをただ属性付与しているだけに過ぎない」
「エンチャントだと……」
――ッそうか!?
そうかそうか……。
「クククッ――ハハハッ。道理で力を見てもレベル100以下の訳だ。<<スキャンライブラリー>>は本体の力しか見ることできねぇからな。そりゃどっかから別の力を持ってきてるやつは見えない訳だ。なるほど。そりゃ盲点だわ」
そう言うこととローザもそれには否定しない。
「言ったろ?俺はザコだと」
確かに、これならば全て合点が行く。ローザが弱いのも。他の強い奴らを使役しているのも。納得がつく。
要するに、これが奴の本体の強さって訳だ。
「なるほど。属性付与を最大までに究めることで、ただ、属性を自身に付与させるのではなく。神を自身に降ろしその力を使う。でもよぉ――いくら人造人間だろうが、ただの人間の体に神様7体の力を宿せるわけがねえ。テメェどんな手品つかった?」
普通ならあり得ない。オレ様なら可能かもな?だが――奴のレベルは100以下、そんなザコにこれほどのことができるか?いや、無理だね。本来自身にそぐわない力を使えばその反動が帰ってくる。それは呪いだったり物理的なダメージだったりするが、奴にはそれは見えない。オレ様も対外だが、奴もあり得ない事を可能にしている。
「――お前の言う通り、普通ならば不可能だ。生身に神なんか降ろしたら、風船みたいに――パン!だ」
手のひらで風船が割れるように手のひらを広げ、そのしぐさをする。
「だがまあ――ここは。この空間はそう言った理すらない空間。そのルールは適用しない。要はさ――ここだけの特別能力になる。まあ、普段は別の憑代を使って同時に二人までは可能だったが……。いまじゃあ、それすらも俺の手はない。俺の物語は終わっているからな。それは仕方ないこととして……。何も属性付与できるのは女神だけじゃない。俺は、今まであってきた異世界の奴らの力を借りることができる」




