ふはっ――いるじゃねえか強い奴!最高だ、ああ最高だ!
光は晴れる。
ああん?
そこには男は無傷で居た。
それと、男とは別の人が二人。いや?四人。
人はオレ様のシャイニングブレードの攻撃から男を守ったやつだ。
男の前に出て、両手を前に突き出し、その手の前には青い水晶の欠片のような大きな宝石が力を放っていた。
真っ白なドレスと真っ白な銀の腰下まである髪。雪の世界のように純白をもつ美しい優し気な顔立ちの見た目、14、15才程の蒼い力強い瞳の、和風な帯の付いたドレスの少女。白の薔薇の髪飾りをつけている。
そして、その少女と瓜二つ。同じ顔だが、雰囲気は女帝とても言うのだろうか?鋭さを持つ真っ黒な、真っ白の少女とは対比の、黄金に輝く金の右眼、蒼い左眼、左右非対称の瞳。白い事は同じだが真白なドレス。背にはボロボロの、彼女の身長よりも少し大きめの太太刀を背負う、黒の薔薇の髪飾りをつけた少女が男の左横に立っていた。
そして、その逆に立つは男よりも身長が少し大きい。花嫁のウェディングドレスのような白と黄色の騎士の正装のように着こなした女性。背まで伸びる黒髪がブーケから垂れ出て、鋭い双方の金の瞳が武曽を睨んでいた。蒼の薔薇の髪飾り。その手には騎士の剣のような体験が握られている。
白の少女が放つ蒼白い宝石の光が収束する。
「げっ――エリザベート」
とっさにカレンが反応した。
それに黒の少女がカレンを睨んだ。が――興味なさげに、武曽の方へ視線を戻した。
なんだ?次から次次へと。
<<スキャンライブラリー>>
三人の能力を見る
白の衣の少女。
名前:エリーゼ・リベリア・ハウライト
種族:夢
レベル:1500
能力
宝石魔法
虹の極光
記憶干渉
その他
魔力量:巨大
神に愛された無限の時を生きた魔女
エリザベートの見る夢
こいつは……。居るじゃねか……、防御重視のオレ様クラスの魔女
黒の衣の少女
名前:エリザベート・リベリア・ハウライト
種族:魔女
レベル:1500
能力
世界崩壊の奈落落とし
魔眼不完全
黒炎の名刀
再生力:S
その他
魔力量:巨大
世界を崩壊せし大罪の魔女
不死の魔女
こっちは攻撃重視のオレ様級。
なら、そっちの女は?
名前:ティアラ
種族:人間
レベル:1200
能力
剣術:八剣無冠流
対魔法剣ティルウィング
その他
剣聖の王女
こいつはまあまあか……。だがまあ、人間で1200なんてすごい方だよ。
オレ様は笑いを上げた。
居るじゃねえぁ。何がオレ様レベルはいないだって?嘘つきやがって。
いいねえ!レベルじゃあオレ様を超えていないが、こいつらまとめて相手をするなら、十分楽しめる!
「お兄様……あぶない」
エリーゼがつぶやいた。
「陛下――突然いなくなった思えば、なぜこのような?」
エリザベートが男へと声をかける。
ザコのくせに随分尊敬させてるじゃねぁか。