オレ様は全てを超越した存在だ!調べたところで意味のない!お前らみたいな子供にオレ様と戦わせたカレンを恨みやがれ!
さっきよりも早く。さっきよりも力強く。
飛び出す!
魔法を放つ。魔法?いいや違うね!超越したオレ様の力はそんな言葉じゃあ収まらねえ。全てを混ぜたオレ様だけの力!超越法
ガキどもから放たれる、無数の魔法をオレ様は避けやしない。
すべて当たって見せてやる。
これが力の違いだ!
すべて効かない。オレ様に当たった魔法は、それはそれは壮大な高火力なんだろう。だが――爆発、水圧、電流、かまいたち。全て当たってもオレ様は無傷。
そのまま後衛連中へと近づき。シャイニングブレードを振るい。閃光と共に消し飛ばす。
すかさず前衛連中が飛びかかってくるが、魔法陣がいくつもオレ様の周りに現れ、それぞれ異なった特性や属性の魔法が飛び、前衛のガキですら吹き飛ばした。
いとも簡単に全員オレ様の前に、倒れたのだ。
「面白かったぜ?だが――所詮はザコの寄せ集めだ。オレ様を調べただろうがそれは所詮は昔のオレ様だ。オレ様は転生してきた世界ではその世界での力しか使っていない。だが――今のオレ様は違う。今のオレ様は全ての世界の力を扱う。超越してるんだよ。文字通りこの世のすべてを。――さて、どれ顔でもがんでやろうか」
倒れている一人を襟をつかみ、持ち上げ、フードを払う。
ちっ――やはり子供だ。小さな女の子だ。
レベル356。
ショートの緑髪。緑の瞳。鋭い魔性を帯びた、カレンとはちょっと違う。そんな子供だ。
そいつは、オレ様を睨んだ。
こんな女の子を使うなんて、時空管理者も鬼畜だねぇ。
まっ、オレ様には関係ないがな。
手始めにこいつから消してやる。
自分たちの無力さとお前たちを呼んだカレンを恨みやがれ!
女の子を掴む腕に魔力を使い、凍らそうとでもする。
が――。
笑った?
小さく襟元を掴まれ、苦しそうにする女の子をは笑った。
瞬間、光となって女の子は消える。
違う。
消えたのではない。
大斧になった!?
そう――掴んでいた女の子は大斧になった。黄金に輝く赤い宝石をその刃の根に埋め込んだ。宝と言えよう美しい大斧に。
魔具になるタイプの種族か!?
大斧になったことで、武曽の腕から抜け。
武曽の正面、そこに、薔薇の文様が描かれた扉が瞬間的に表れ開き、一人飛び出す。
そいつは、大斧になった女の子を手に取り、呆けた武曽へと振り払った。
武曽は飛び引いて、ソレを交わす。