おいおい、三日まって用意してきたのがこのザコどもとか、ふざけてんのか?
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「たくっ、5日経って来たと思って楽しみにしてたが、こんなところに呼び出しやがって」
武曽はカレンに呼び出され、魔王城が会った場所へとおとずれた。
ただし、魔王城は武曽が跡形もなく破壊してしまった手前、そこには何もないはずであった。
の、だが――、
「なんだこれ」
山をひとっとびして、超え着陸して見れば、そこは何もない荒野ではなく。庭園のように、赤、青、黄、紫、といったいくたもの薔薇が咲き誇る草原のような自然豊かな場所へとなっていた。
「なんなんだこの公園」
爽やかな景色が広がっている。
以前とは別物だ。
そこに着陸した武曽の前に、空間が歪み、青い渦が巻く。そして――それは異世界を渡るワープホールとなり一人の少女が姿を現す。
「おい、なんだこれ?――ちゃんと用意してくれたんだよな?じゃねぇとこののままこの世界丸ごと吹き飛ばすぞこのヤロウ」
ワープホールから現れた少女。カレンへと武曽がガン飛ばし言う。
ワープホールが消えて、カレンが薄く笑う。
うぜえ。
「安心しなさいな。ちゃんとよういしたのだから。この場所は――まあ、そいつの趣味ってところかしらぁ」
いい趣味してんな?どこのロマンチストだよ。
「うんな事はどうでもいい――そいつはどこにいるんだよ?」
周りを見渡してもいない。誰も。
「まあまあ」
――ッ!?
次の瞬間、世界を渡る気配がする。
なんだ!?この感覚?
無性に胸糞悪い気配がした。
そして、それは直ぐに分かる。
空間がいくつもの世界から、ここに接続される。
周りに扉が現れた。
カラフルに薔薇をかたどったような、ステンドグラスを張り付けみたいな扉が、いくつも。いくつも。光と共に現れ、それが不気味にひとりでに開いた。
そして、そこから姿を現す。
銀のローブのようなコートを着た。何人もの小さな人が、無数の扉から現れた。
――なんだ?こいつら。
「彼らがアナタの相手です」
警戒するオレ様に、カレンが言ってくれやがる。
だが、待て――。
おいおい。ふざけてるのか?
出てきたおよそ30人ほどの小さな人の力量をスキャンライブラリーで見て、オレ様は笑ってしまう。
一番低くて350。
一番高くて600。
カレンよりも弱いではないか。
こんなガキどもを集めたところで相手になりやしない。