【第三章】第二十六部分
凛子は司会者としての職務を続行する。
「それではエントリーナンバー2番、アルバイト志望の新堂玲羅、ステージでド派手なパフォーマンスを王子に披露するんじゃ!」
「わ、わかってるわよ。遼斗、感謝しなさいよね。この世にいる女子高生の中で、これほどのスタイルとセクシーさを誇る女子って、あたし以外に存在しないんだからねっ。」
ゆっくりとステージの真ん中に歩いてくる玲羅。スポットライトがからだに当たると、玲羅は光輝いて、ミラーボールのように乱反射している。
「これよ、この輝きよ。この水着はこういう明るいところで映えるのよ。さっき試着した時もライトが明かるかったからすごくよかったわよ。」
玲羅は大いに自慢げであるが、遼斗は違った。
「眩しくて、よく見えないので、照明を落としてくれ。」
遼斗の命令に従い、会場はかなり暗くなった。しかし、それでも玲羅の水着は輝き続けていた。
「どうかしら、あたしの絢爛たる水着姿は。フフンだ。」
腰に手を当てて、仁王立ちする玲羅。とてもセクシーとは言い難いが、威厳には満ちている。
「これはスゴイぞ。こんな水着見たことない。・・・。いやあるような気がするぞ。あのいやらしさは。」
会場も玲羅の水着に静まり返り、遼斗は直視できないのか、下を向いていた。
「遼斗。どうしてあたしを見ないのよ。」
「その水着は見えすぎちゃって困るんじゃ。王子は自分の中のケダモノを押さえているんじゃ。」
玲羅は自分の水着を見た。ガラスの水着は暗くなると、隠す機能が著しく低下することは言うまでもない。
会場全員の視線を浴びて、天然な玲羅も自分のからだを視認した。暗い中でも玲羅の白桃の頬がみるみるうちに熟していくのがハッキリと見て取れた。
「きゃああああ~!」
終末が到来したかのような玲羅の悲鳴が大広間の壁を揺らした。
しかし、玲羅の姿は会場のもうひとりと瓜二つ。つまりシンディにも絶大な影響があった。
「ア、アタシの裸が世間に晒された~!」
『『きゃああああ~!』』が共鳴した。
その時、遼斗が隠し持っていた薄い本が百科事典のように膨張して、ついに破裂した。
暗かった会場は漆黒の闇に覆われた。




