受け入れはじめた者
やっぱり文章は拙いです。それでもいいよという方だけお進みください。
俺は今布団の上にいる。だから多分昨日の事は全部夢で目を開いたらすべては元に戻っていて、朝っぱらから仕事とか嫌なことを考えるようになるけどそっちの方がいいかな、と思いながら目を開けてみたら全く違う天井が目に入った。
「おはよう、ウチノ、朝は早いんだな。」
とミラがやってきた。俺は悪い夢だから醒めようとしてもう一度寝ようとしたがミラに。
「二度寝は危険だ、起きたんなら、起きておけ!」
と布団を引っぺがされた。
しかし、改めてミラの姿を見ると異世界へ来てしまったんだなと感じる。
日本人のような顔立ちをしているものの目はしっかりと開いていて、鼻は高くブロンドの無造作ヘアー、男の俺から見てもイイ男なので、たぶん俺のいた世界に来れば引く手あまただろうな、と思ってしまう。
それに比べて俺は、低スペックもいいところな感じが…
いやいや、それは良いとしてとにかくこの異世界に適応していかないといけないのは決定事項になってしまったらしい。ツライ。
まだ来て二日目なのにめっちゃみんなフレンドリーに話しかけてくる。
しかし、こんないい人達なのにたくさんのゾンビを駆逐しているという話を聞くと、この人たちは本当に信用できる人間なのか?と疑ってしまう。いつか自分も殺されかねないのではないかと。もう人間不信になってもおかしくないくらいだ。
そんな感じで一週間ほどが過ぎた。
一週間もしてくると生活にも慣れてきて何か仕事が欲しいと思ってしまうほどになってきた。どうも俺は根っからの社畜野郎らしい。
そのことを話すと
「外回りはじめたら?」
といわれ結局することになった。
今回は初めてなので、ストレスの軽減としていいだろうということでアイを外回りのバディとしてつけてくれることになった。しかし、これは俺にとって逆効果を生んでしまうのではと考えた。そもそも俺は小中高大の中で女子に話しかけられたのはモノの一回、それも消しゴムを落とした時ぐらいしか話したことがないような人間である。
そんな横に青髪のナイスバディのくせしてちょっと身長が俺より低い可愛い系の広島弁?女子を付けるとどうなるか。想像には難くない。
「ウチノ君、ほかの世界から来たって言いおったけどどんな世界じゃった?」
「…」
「少しくらい教えてくれてもええじゃろう。(プク―)」
「…」
「うちはウチノ君のこと知りたいけぇ質問しおるのに。」
…天性小悪魔はおやめください。
そんな心のつぶやきは通るはずもなくむなしく虚空へと去っていった。
さて、そんな会話をしているうちにはぐれたゾンビを発見した。
「ウチノ君、わかっとるよね?はぐれているゾンビがおったら、うちらで倒すことになっとるけぇ、気引き締めていこう。」
「あ、はい」
と、女の子との生涯2度目の会話、しかし物凄い短くてむなしい。
そうこうしているうちにゾンビにだいぶ近づいた。
「ええ、まずはうちが手本みせちゃるけぇそれ真似して倒してくんだよ?」
というやいなやアイが飛び出していき装備していた剣で一閃。しっかりと首を狙った一撃は無情にもゾンビの首が空を舞う原因となった。
いやいや、なかなか真似できませんって。音もなくゾンビに近づいた瞬間首にしっかりと剣を当ててのどを切り落とすという離れ業は。
「簡単にできるけぇやってみんさい。」
いやいやいや。そんな軽いトーンで言われても無理なもんは無理だって。
「あのー、まだまだこの世界に慣れていないんでそういう発展的なことはもっと後になってから要求してくれませんか?」
と弱気な発言をすると。
「女の子のうちでもできるけぇ、男のウチノ君にできんことはないじゃろ?」
いや、ぜっったいに無理ですって。やっぱり無理そうなので泣き落としで攻めようとしたその時。ゾンビのうち1匹が全力疾走で向かって来た。
「うおっ!?なんだこいつ!?他のやつみたいにノロノロやってこないんだけど。」
「これは…新種のゾンビ?!うちも見たことないやつじゃ!ウチノ君。絶対に気ぃぬいちゃいけんよ。」
そんなん見りゃわかるわ〜い!!
「ウチノ君、うちがあいつ引き寄せるから、あいつが後ろ向いた瞬間に切って。」
アッハイ。
とにかくアイの誘導に引っかかってくれればいいけど。
と次の瞬間、ゾンビはこちらの方にぐるりんと首を向け、こちらに目標を定め全力疾走して来た。
「なんで俺の方に!?」
との迫真の叫び虚しく、首筋に噛み付かれてしまった。
「クッソ。このゾンビめが。ぶち殺されてぇのか、アァン?」
と言っては見たもののゾンビに脅しが効くわけなく、意識が朦朧とし始めた。
(兎にも角にも、まずはこいつを外し、血を止めないと死ぬかもしれん、とにかくぶん殴ってみよう)
と考えた俺は
「死にさらせやこのクソゾンビめがァァ」
と叫びながらゾンビを吹っ飛ばしマウントポジションを取りながら力一杯殴り始めた。
そのあとはしっかりと覚えていない、後になって意識がしっかりした時、そこにあったのは胴体は人型を保っていたものの、頭部はかろうじてもともと人型であったの確認できるような物体へと変わってしまっていた。
そしてゾンビがしっかりと絶命していることを確認した俺はアイのところへと戻った。