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番外編 暮らし
新しい家で過ごす、初めての夜
これまではケージで寝ていたのだけど、
『どこで寝てもいいよ』と言われた
でも、1人になると寂しくて、子猫のように泣きながらウロウロした
ウロウロするうちに、上の方から声がする
階段を登り、人の気配のする部屋のドアをカリカリしてみた
『カリカリ…』
「にゃーん(寂しい…)」
ドアが開いて
「やっぱり、1人では眠れなかったのね」
とお母さんが、ドアを開ける
「おいで」
僕はすごく遠慮した
嫌われるのが怖かったから
でも、お父さんもお母さんもニコニコ笑って、おいでおいでする
僕は、新しいお家の寝室に初めて入った
そこは、なぜか、お家の中で他の猫の匂いが薄い場所だった
「前の子は、お兄ちゃん以外とは、いっしょに寝なかったものね」
不思議ねとお母さんは言い
よしよしと撫でてくれた
お父さんとお母さんの布団の間で寝た
お父さんは、二つの布団の間をくっ付けてくれた
あと数話ほど、番外編を載せて終了します