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誰か為に肉球はある  作者: 火水
4/13

初めての『僕のうち』

猫、寝てる

鼻息が荒い

僕は怖かった

今度嫌われたら、最後だと思っていたから

小さなキャリーバッグからは、初めて嗅ぐ猫の匂いがしたから

ただ、その匂いは少し消えかかっていて、

それでも不安だった


キャリーバッグが開く

「うわーっ!大っきい!」

そうです、僕は大きいんです、すみません


新しい家族は四人だった

僕の知っている女の子は小さいけれど、年はお姉さんだった

穏やかなお父さんらしき人

さっき、大っきいと叫んだお母さんらしき人

そして…

これは、僕が初めて会う大きくてお父さんたちより若い…お兄ちゃん⁉


おトイレとご飯とお水…爪研ぎの位置はわかった

ありがとうございました

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