白い粉
若いゾンビ男はしばらく考えて話し始めた…
「おじさんの子供も、もしかしたら意識を取り戻してるかもしれませんよ…」
若いゾンビ男はそう言った。
「そうだといいんだけどね」
おじさんゾンビはそう言った。
「俺、なんとなく分かったかも… 」
若いゾンビ男は急に2人のゾンビにそう言った。
「ん?何が分かったの?」
ゾンビ少女はそう聞いた。
「いや…実はさぁ… 俺がゾンビになる前の話しなんだけどね… ウチの近所にさぁ変わり者の博士が住んでるんだけどさぁ… その博士にバイト代出すから手伝って欲しい事があるって言われてさぁ…その博士の家に行ったんだよね…」
若いゾンビ男はそう言い話しを続けた。
「で、何か白い粉の分量を分けるのを手伝ってたら博士が急に言ってきたんだよね」
若いゾンビ男がそう言った。
「なんて?」
ゾンビ少女はそう聞いた。
「わしが今からこの粉を服用するから何か変わった事がないか見てて欲しいって」
若いゾンビ男はそう言った。
「で?どうなったんですか?」
ゾンビ少女はそう聞いた。
「博士が粉を服用してすぐに苦しみ出して…奇声を発してオナラを連発したんだよね」
若いゾンビ男はそう言った。
「えっ?オナラを?それで?」
ゾンビ少女はそう聞いた。
「いや… その時はそれで終わったんだよ」
若いゾンビ男はそう言った。
「はぁ?意味が分かりません…」
ゾンビ少女はそう言った。
「いやっ…ところがさぁ粉を全部分け終わって博士を見たらさぁ… 尋常じゃない冷や汗を流してて、顔色もめちゃくちゃ悪くなっててさぁ…俺心配になって博士に大丈夫ですか?って聞いたんだよね」
若いゾンビ男はそう言った。
「それで?」
ゾンビ少女はそう聞いた。
「ワシはもうダメかもしれんって言って…」
若いゾンビ男はそう言った。
「それで?」
ゾンビ少女はそう聞いた。
「博士が急にイスから立ち上がって…」
若いゾンビ男はそう言った。
「それで?」
ゾンビ少女はそう聞いた。
「トイレに駆け込んだんだ…尋常じゃない速さでね…」
若いゾンビ男はそう言った。
「それってただトイレに行きたかっただけですよね?」
ゾンビ少女はそう言った。
「それはそうなんだけど、何かが博士の身体で起こっているのを感じたんだよ…尋常じゃない何かが…」
若いゾンビ男はそう言い話しを続けた。
「それでトイレに入った博士がトイレの中から唸り声をあげ始めたんだ…」
若いゾンビ男はそう言った。
「それで?」
ゾンビ少女はそう聞いた。
「しばらくして唸り声がおさまって博士がトイレから出てきたんだそしたら…」