現と夢
君が目覚めるまで、僕は寝ないよ。
僕は見守り続けるよ。
僕には願っていることがあるんだ。
君が夢の中で、笑顔を溢れこぼしながら飛び回っているだけじゃなくて。
ちゃんと、こっちの世界で走り回って欲しいんだ。
君がいるべき世界はこっちなんだ。
いつまでも夢の中にいてはダメだよ。
僕のところまで来てくれないか。
足を入れればいいだけなんだ。
大地に着いた君の足は、確実に大地を踏みしめることができるよ。
僕がいるんだから。
だから、僕はずっとこっち側にいるよ。
君をこっちへ引っ張り出すために。
あなたが眠るまで、私は起きないよ。
私は見つめ続けるよ。
私には願っていることがあるの。
あなたが現実で、苦しみながらも大地を踏み続けているだけじゃなくて。
和やかに、こっちの世界で飛び回って欲しいの。
そこに何があるというの。
いつまでも苦しみ続けることなんてないのに。
なんで、こっちの世界に来てくれないの。
手を伸ばせばいいだけなの。
空に伸ばした手は、空虚を掴むことなんてないの。
私がいるから。
だから、私はこっち側にいるよ。
あなたを引っ張り入れるために。