第51話 到着
俺が体を起こして鳴き声がした方を見ると、俺やジェルスを襲ったあの鳥を遥かに越える巨大な猛禽類のような鳥が飛んでいる。遠くからだからよくわからないが、少なくとも俺達三人余裕で乗れるだろう。
しかも、一羽ではない。十羽、二十羽、いや、それ以上の数えきれない程の鳥が同じ方向へ飛んできた。
最初は俺達に向かっているのかと思ったが、違うようだ。俺達には目もくれず、俺達の頭上を通り過ぎて、そのままどこかへ行ってしまった。
鳥の群れを見たメレンが言った。
「ねぇ、あの鳥達、何かに怯えているように見えたのだけど………、何かから逃げていったのかな?」
それを聞いたジェルスが言った。
「あんなに大きな鳥、しかも大群が一斉に逃げる………?無いと思う。狩りにでも行ったん」
ジェルスが言い終わらないうちに、鳥達が飛んできた方向の遥か遠くから火柱が上がった。それと同時に、遠くだからよくわからないが恐らくさっきと同じ鳥の大群が散り散りになって飛んでいく。
俺はそれをしばらく呆然と見ていた。なんだ、あの火柱は………。魔法か?それともあそこに住んでいる生き物の仕業なのか………?
「なんだ、ありゃあ………。あの鳥達は、あれから逃げていったのか………?」
ジェルスが驚いた様子で言った。メレンが地図とコンパスを見ながら言う。
「やっぱり、火柱が上がったあの場所………ゲヴォノ火山だ………。」
俺はメレンに言った。
「じゃあ、あの火柱を上げた奴が、今回倒す獲物ってことか?」
「多分そうだと思う。」
ジェルスが俺達二人に言った。
「まぁ、あれの正体が何にせよ、今はタスウェンに向かおう。町であれについて何か聞けるかもしれない。」
俺達二人は頷き、再び歩きだした。
その後、たびたび火山の方を見ていたが、火柱が上がったり、他に何か変な事が起きたりすることもなかった。
それから二日。俺達はようやくタスウェンにたどり着いた。町は大きな石の壁で囲まれている。どうやら出入り口は一つだけらしい。
門番はいるものの、基本的に人であれば何の許可もなく通してくれるようだ。
俺は二人に言った。
「ま、情報集めるにしてもまずは宿屋にいくか。」
二人とも賛同し、俺達は宿屋を探す事にした。
町の人に聞くと、町の北東にあるという。
宿屋に着くと、三十路程の女性が一人立っている。部屋を借りたいといったら、一部屋しかないという。しょうがない。三人で一部屋使うか………。
割りと広い部屋でのんびりしてそして夜。
俺達は情報を集めるため、酒場へ向かった。




