第3話 初戦闘
鳴き声のする上空を見上げて見ると高い所に何かがいる。そしてそれはこちらに猛スピードで向かってくる。
そいつが近づいてくるとどうやら猛禽類のような鳥のようだ。ただ、俺達の世界の奴に比べてやたらでかい。翼を広げると5メートルくらいだろうか。
さらにこちらに近づいてくるとそいつの姿がはっきりしてきた。近くから見ると中々格好いい迫力のある奴だ。
感心してる俺にネコが罵声を浴びせる。
「馬鹿野郎!!ボーッとしてる場合か!!くるぞ!!」
「うわあぁぁあ!!」
猛スピードでこちらに突っ込んできた鳥を飛び退いてさわし、体勢を整え身構える。
「ちょうどいい。お前の実力を見るいい機会だ。戦ってみろ。」
「戦うって言われても、どうやって……。」
「そんなもの自分で考えろ!!くるぞ!!」
いきなり戦えと言われてもどうすればいいかわからない。突っ込んでくる鳥をかわすので精一杯だ。
そんな事を暫く続けていると俺の足下に俺の握りこぶしくらいの石が。
俺は半分自棄気味で石を鳥に向けて投げつけた。
すると石は俺の予想をはるかに上回るスピードで飛んでいき、奴の右の翼を貫通した!!
鳥が甲高い悲鳴をあげた。
これが……魔法の力なのか……?
「キエエェェェ!!」
鳥が怒り狂ってこっちに突っ込んでくる。俺は奴が突っ込んでくるのにあわせておもいっきり蹴りを叩きこんだ。
これも予想以上の威力で鳥は10メートル程ふっとんで地面に叩きつけられて絶命した。
俺はネコに声をかける。
「おい、ネコ……さっき投げつけた石と蹴り……常人ではあり得ない威力だ……。今のが……魔法なのか……?」
「そうだ。お前から魔力がほとんど感じられなかったから不安だったが大丈夫みたいだな。」
俺から魔力がほとんど感じられなかった?どういう事だ?世界を救うことができる程強い魔力があると思っていたんだが……。まぁいいか。
「そういえば、お前、俺が水を欲しがった時、どこからか取り出してたな。あれも魔法か?」
「あぁ。別の次元にしまっているんだ。別の次元ってのは何もない空間みたいなものでものをしまうのに便利なんだ。」
そんなものがあるのか……。魔法って便利なんだな……。
「おい、さっさといくぞ。これ以上あんなのに襲われたらたまったもんじゃない。」
そして歩き始めて2時間くらい。俺はようやく森へたどり着いた。
腹へったなぁ……、荒れ地にはまともな食べ物がない。さっきの鳥は不味くて食べれるものではないらしい。
森なら何かあるだろ。と思って上を見上げてみると木の上に果物(食べ物)が!!
「おい、ネコ。あの果物取ってこい。」
「は?何で俺が……。」
「いいから取ってこい!!拉致されて荒れ地歩かされて食い物もねぇしこっちの身にもなってみやがれ!!」
と、その時以外な事が。
「うるさいなぁ……。静かにしてよ。」
え?声がした?しかも女の子のような高い声なんだが……。
「こっちこっちー。」
……………上?
上を見上げてみるとかなり上のほうに人影が。それはいきなり飛び降りて俺の目の前に着地した。
その女の子が俺に話しかける。
「さっきの話だとあなたも連れてこられたの?」
「あなたも………?じゃあ……君も?」
「うん、この子に連れてこられたの。」
その女の子の足下に小さな犬が。こいつもアニマロイドか……。
「で、あなた……名前は?」
「俺は……カイン。カイン・セプル。君は?」
「メレン。メレン・マチル。」
作者は文章考えるのが苦手なので色々と読み苦しい部分があるとおもいます。ごめんなさい。精進します。