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ABDUCTION!! ~IN THE ANOTHER WORLD~(凍結)  作者: 迦楼羅カイ
第1部 拉致された者
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第45話 道中

自分の文章力の無さがよくわかる回。

で、俺は拉致された二日後に鳥に襲われた時二人に助けられて一緒に行動する事になった訳だ。


カインの方は遠くから見ると女かと思ってしまう程中性的。しかも髪がかなり長く、服が男物じゃなかったら多分間違えていた。かなり口調は荒いため分かりやすいが。腕に手作り感満載だが色鮮やかなブレスレットを着けている。正直あまり似合ってない。


メレンの方はかなりの美少女。しかし、体格は明らかに小学生レベル。胸が膨らんでなかったら多分17だと信じなかっただろう。手足も華奢だがこんな女の子が戦えるのか?しかも名家のお嬢様。喧嘩すらやってないと思うのだが………。


この二人、どうみても頼りないのだが大丈夫だろうか………。いや、俺が襲われた時二人とも俺を襲ってきた鳥を一方的に蹂躙していた。見掛けによらず強いのだろう………多分。


で、今はカイン達と出会って二日後の昼。城に向かっている所。メレンがコンパスのような物を持っており、それで道に迷わずに進んでいる。ま、キツネがレーダー搭載してるから迷っても大丈夫だろうけど。


はぁ、足痛いなぁ………。だけど自分勝手に疲れたとか言うのは流石に駄目だろう。カインとメレンは疲れてないのだろうか………。


というか、キツネがメレンの肩に乗って楽しているのが地味にイラつく。


「道案内してるからー。」


とか言ってるがメレンのコンパスでズンズン進んでいる。この野郎、次生意気な事を言ったら投げ飛ばして大木に叩きつけてやる。


その後も特に何も無く、夜。焚き火焚いて三人で休んでいる時、遠くから小枝を踏む音が聞こえた。足音が微かに聞こえ、こちらに向かってくる。


カインとメレンはそれを聞き、武器を抜いて身構えた。俺は武器なんて無いが、とりあえず臨戦体制はとっておく。


カインが音のした方に向かって叫ぶ。


「おーい!そこにいるのは人かー!人だったら返事してくれー!!」


返事はない。足音は確実にこちらに向かっている。


「人なのに答えない………ね。喋れない人かな?盗賊かな?」


メレンがカインに言った。


「多分後者。喋れないだけの普通の奴がこんなとこうろついてないだろ。」


その言葉の通り。ロングソードを持った痩せた男がこちらに向かってくる。


「おい、お前ら。金と女を置けば命は見逃してやるぞ。」


「はぁ………盗賊って考えてる事皆同じなのかね。」


カインが面倒くさそうな口調で言った。


盗賊が無言でカインに襲いかかる。しかし、カインにあっさり剣で受け流され、わき腹を軽く斬られた。


男が舌打ちし、俺に狙いを定める。剣を降り下ろしてくるが、あっちの世界で幾度となく殴りあいの喧嘩をしてたからだろうか。余裕で避けられた。肘打ちを鳩尾に打ち込むとドスッという低い音が鳴る。


男の表情が必死になってきている。男は最終手段なのかメレンに襲いかかった。しかし、メレンに腕を掴まれて剣を落とされた後、音が宙を舞い、地面に叩きつけられた。男は気を失っている。


男を縛り上げて異次元に放り込んだ後、俺はメレンに訪ねた。


「あのさ、メレン。さっきあの盗賊を投げ飛ばしたのって、柔道?」


「そう。あっちの世界でも護身として役にたったよ。」


「名家のお嬢様が柔道………。そういう教室に通ってるの?」


「いや、日本人の友達に教えてもらったあと興味もってさ。参考書読んで覚えたの。だから下手くそなんだけどね。」


いや、投げ飛ばした時、どうみても素人には見えなかったが………。


カインも会話に参加する。


「そういえばお前、柔道じゃない普通の拳や蹴り技も相当な物だな?それは?」


「ああ。それはうちの専属のメイドがジークンドーやってて、少し教えてもらったの。」


うわ、このお嬢様、以外と戦闘能力高いな。


「ほら、こんな感じ。」


と言って、恐らく冗談半分だろう。カインにいきなり蹴りをかました。


「ちょっと、おまっ……!!」


カインを吹っ飛ばすかとおもったが、カインが蹴りの命中寸前で足を両腕で掴み、わき腹に抱えたかと思うと、そのままぐるりと回転。メレンは受け身をとったがとってなかったら地面に叩きつけられただろう。


「痛た……。カイン、貴方プロレスやってるなら早く言ってよ。焦ったじゃない………。」


「いきなり蹴りかまされたこっちが焦ったぞ。しかし、反射的にやったけど、大丈夫か?」


「うん。受け身ちゃんとできたから大丈夫。」


あ、カインも戦闘素人って訳じゃない。


「カインはプロレスか………。」


「親父がプロレス好きでな。小さい頃からよく教えてもらったよ。相手を抱え上げる技とかはできないけど。」


ドラゴンスクリューを完璧にかけてたからカインにプロレスを教えた親父さんの実力も相当な物に違いない。


メレンが俺にたずねる。


「ジェルスは?何かやってないの?」


「はぁ………昔ちょっとボクシングやってただけだよ。一年くらいで辞めたけど。」


「ふーん。強いの?」


「そうでもなかったよ。まぁ、辞めてからもトレーニングだけは続けてるけど。」


「へぇ………。」


本当、この二人に比べたらたいしたこと無いだろう。この二人、本当に見掛けによらないな。


その後もしばらく他愛もない事を駄弁って、夜も更けてきた。


「そろそろ寝よう。明日が辛くなる。特にメレン。」


そうカインが言って落ち葉を集めた寝床に横になり、大きく欠伸をした。メレンも寝床に寝転がって言った。


「はいはい。じゃ、二人とも。お休みなさい。」


「お休み……。」


「お休み……。」


そう告げて、俺も横になる。落ち葉の寝床は最初は不快だったが、だいぶなれたのか、俺はすぐに眠りについた。

注意。


プロレス技は地面でかけないようにしましょう。


あと、素人に投げ技とかしかけないように。受け身をしっかりとれないと骨折や靭帯を断裂する危険があります。

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