第20話 情報
何故か前回に今回のザブタイつけちゃってました。変更しました。すいませんでした。
(カイン視点)
夜になるまでうたた寝したり剣の訓練、組手をやって過ごした。
ここのメイドさん達は意外と強く剣術に長けていたり、素手の格闘が達人級(柔術の心得のあるメレンを完封した人までいる)だったりする。王様の護衛もメイドの仕事らしいが……………この城、兵士も大量にいるよな?メイドさん達が暇だという事で組手や剣術を教えてもらったんだが…………。兵士にも暇そうなのが結構いるぞ。
にしても、俺は剣術に関してはズブの素人なのだが、手合わせしてもらったメイドさん曰く、
「かなり扱いが上手いですね。本当に素人ですか?」
と聞かれる程らしい。あまり自覚はないんだが…………。ただ、足元が駄目だそうで。これからも訓練しないとな…………。
で、かなり暗くなってきたところで酒場へと向かう。やっぱり酒場には人が多いのだろうか?だとしたら各地の異変なんかがくわしく聞けるかもしれない。
夜だというのにこの町は相変わらず賑やかだ。昼間に開店していた市場なんかは閉まっているが、酒場や賭博場は窓から明るい光が漏れており、笑い声や怒鳴り声が響いてくる。
さて、メイドさんからもらった地図によるとこの辺に情報通のマスターがいる酒場があるはずだが……………。
……………どこだ?
地図を確認してみると確かにこの辺にあるはずなのだが、見渡しても民家があるばかり。酒場らしき建物はない。
「あ、あれじゃない?」
そう言ったメレンが指差した方を見ると、明らかに古い家にこれまた古そうな看板がかかっている。そこにはこの世界の言葉で酒場と書いてあった。
「本当にここか…………?」
「た、多分長い間やってるからいろんな情報が集まってくるんだよ、きっと。」
メレンもあまり期待してなさそうだ。
とりあえずノックして今にも腐れ落ちそうなドアを開ける。
中は意外と片付いていて小綺麗だった。やはり元は民家だったようでリビングを酒場としているようだ。
髭を長くのばした初老の男性が俺たちに気づいて声をかけた。
「君達、ここは君達のような子供の来る場所じゃないよ。家の方も心配しているだろう。早く帰りなさい。」
俺の母さんは心配してるかなぁ?この前30分くらいで済みそうな買い物で3時間かかっても何も気にしない程のんびりしている人なのだが。
それにこの世界ではここの2年であっちの1時間だ。つまりここに6年居座っても俺の母さんはのんきに待ってるという事だ。
……………まあいいか。
俺たちはマスターにこれまでの経緯を簡単に話した。
「ほぅ…………君達が………驚いたね、もっと強そうな人達かと思ってたよ………あぁ、ごめんよ。君達が弱そうって言ってるんじゃないんだ。」
「で、この辺で……いや、遠くでも構いませんが………何か変な事が起こっているとか聞いた事ありませんか?」
メレンがマスターに頼んだ。
「そうだね……………この近くに大きな森があるのを知っているかい?」
あぁ、俺達が通ったあの森か。
「その森の奥深く。ここから本当に離れた場所に集落があるんだが、その周辺で魔物が凶暴になっているって話を聞いた事があるよ。」
「そうですか。ありがとうございます。」
「にしても…………気をつけなよ。あの森の魔物、今のところ死人はでていないが、重傷者は結構でている。世界を救う勇者と言っても君達はまだ子供だ、とくにその小さな君………」
それを聞いて、メレンは少し不機嫌そうに言い返した。
「あの…………私17なんですが…………。」
「おぉ、そうか。それはすまなかった。でも子供には間違いない。気をつけるんだよ。」
「………はい。」
メレンが不満そうに鼻をならす。
「メレン、そんなに機嫌悪くするなって。」
「………別に、怒ってる訳じゃないよ。」
と言いつつ不機嫌そうな感じを全然隠せてない。
その後、飲み物をすすめて(無論酒ではない)なんとか機嫌を直してもらった。
さて、情報は手に入った。明日早速向かおう。
俺たちはマスターに礼を言い、金を払って外へ出た。




