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ABDUCTION!! ~IN THE ANOTHER WORLD~(凍結)  作者: 迦楼羅カイ
第3部 戦いに生きる人造人間
180/208

第178話 突入

前々回フロウがとある事を勘違いしてたのは内緒。

(カイン視点)


「キュリアちゃん、ここであってるの?」


「はい。ここからアイナさんの気配がします。まだ無事なようです。」


アイナさんを助けるべく出発して18時間後、俺達は大きな建物にたどり着いた。たどり着くまでの途中、少し仮眠をとったらいで殆ど歩いていたからそこそこ早い到着だろう。白塗りのデカイ建物。三階建て。鬱蒼とした森の中に隠れるように建てられているので、機密な施設であることは容易に想像できる。


「ここは………なんの建物だ?」


ジェルスの呟きにフロウが答える。


「アイナさんとアーテス所長がいるってことは人造人間関係は間違いなさそうですね。研究施設でしょうか?」


恐らくそうだろう。………そういや、人造人間は対悪人だが、都のお偉いさん達は人造人間の存在を知っているのか?軍事に精通している東の都のお偉いさんは知ってそうだが。ま、こんな事は今はいいか。


「皆、準備はいいか?戦闘態勢は?」


全員頷く。よし。


「よっ、と‼︎ふんぬ………ッ」


俺が扉を手に取り、思いっきり押してみるが開かない。


「引いてみたら?」


メレンのアドバイス通り引いてみるがやはり開かない。


「…………じゃあスライド‼︎」


開かない。


「ええいまどろっこしいッ‼︎だいたい普通に開けるなんて地味なんだよ‼︎こういうのは宣戦布告も兼ねて派手にやるもんだ‼︎キュリア‼︎」


「はい‼︎最大出力ッ‼︎」


ドガアアアッ‼︎


キュリアちゃんの銃弾が扉を吹っ飛ばす。


「やっぱコレでしょ。」


「よし、じゃあ皆で手分けしてアイナさんを探そう。中は広いからな。」


「そうね。………皆、気をつけてね。リメイカーが待ち受けているハズ。幹部クラスが数人いるハズよ。」


「そんなの分かりきっている事さ。むしろ来るならこいって感じだぜ。」


「………どーやら、幹部以外にも雑魚が大勢いるらしいですね。足音がします。しかもたくさん。数の暴力に押されないよう気をつけてくださいね。」


「アイナさんの気配は上からします。多分………一番上の階に………。」


キュリアちゃんの言葉を聞いて俺はこう言う。


「よーし、じゃ、上の階段を探す事を優先しようぜ。リメイカーと無駄に戦って体力を消耗する必要もないからな。」


「了解。おい、ヒノ‼︎お前はここに残って退路を確保しておいてくれ‼︎アイナを助けても雑魚大勢に阻まれたら骨が折れる。」


「うん‼︎まかせといて‼︎」


「待っててね、アイナ………必ず助けるからッ‼︎皆、行くよ‼︎」


『おうッ‼︎』


早速目の前に雑魚軍団が現れる。リメイカーの下っ端だ。


「私たちは必ずアイナを助けるッ‼︎邪魔をするなら容赦しないわよッ‼︎魔力大砲(マジックキャノン‼︎)」


ドガアアアァァン‼︎


「どけぇぇぇッ‼︎邪魔だァッ‼︎斬撃、螺旋(スパイラル)、剛(ストレングス‼︎!)」


ズドオオオォォッ‼︎


「立ち塞がるなら重症を覚悟しておけよッ‼︎手加減できねぇからなッ‼︎斬撃、十字架(クロス)(ストレングス)‼︎!」


ズガアアァァァッ‼︎


「な、なんだこいつらッ‼︎」


「か、勝てねぇ〜〜〜ッ‼︎」


俺、メレン、ジェルス三人の攻撃を纏めて吹き飛ばす。いきなりの無双状態に敵の士気も下がったようだ。


俺達は分かれ道をそれぞれ走る。俺、フロウ。ジェルス、キュリア。そしてメレンの3手に分かれた。


俺とフロウは勇ましくも立ち向かってくる雑魚共を薙ぎ払いながら前進していく。しかし数が多い。これはやっかいな気がする。幹部も待ち受けているというのに。


雷絨毯(サンダーカーペット)‼︎これで追ってを少しは止められるでしょう!‼︎急ぎましょう‼︎」


「サンキュー‼︎フロウ‼︎」


少しすると後ろの方から悲鳴がきこえた。どうやらフロウの雷絨毯が効いているようだ。これでしばらくは前に集中できる。


「申し訳ありませんが、急いでいるので‼︎幸い女性がいらっしゃらないようですから、手加減しませんよッ‼︎黒雲空間(ダーククラウドエリア)‼︎」


フロウの手から黒雲が形成され、敵を集団を包む。


「な、なんだこりゃあ‼︎?」


「大した事ねえさ‼︎ただの雲だ‼︎ちょっとビビらせるつもりだったんだろうが、そうはいかねーぜ‼︎」


「愚かですね………逃げればいいものを。スパーク‼︎」


ピシャアアアァァァァ‼︎


「死なない程度に電力は弱めたんで。それじゃッ‼︎」


なかなかえげつない事をするもんだなあ。


と、こんな感じで進むと、通路の途中に扉を発見した。


「フロウ、先行っててくれ。俺はこの先に用事がある。」


「?何かあるんですか?」


「なんというか………確信みたいなのがあるんだよ。」


「………わかりました。気をつけて。」


「ああ。そっちこそ。」


俺がそう言うと、フロウは通路の先へ走っていく。それを見届けると、俺は扉を開けた。先ほどとは違い、すんなり開く。


バダンッ‼︎


俺が部屋に入った瞬間勢いよく扉が閉まる。そして、物陰から人影がでてきた。


「ほう、やはりお前か………なんとなく予感してたぜ、カイン•セプルッ‼︎」


「俺もだ………予感していた………。どうやら、俺達には縁があるみたいだな、ディスター•エルプンッ‼︎」

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