第163話 暗殺
雷が異常に強いせいで雷を得意とするフロウが書きづらいという事実。
逆に魔法を使えず弱いキュリアは書きやすいと思う。ゲリズ戦ではキュリアが戦うシーン書いてないからまだ分からんが。
あ、アイナさんの戦闘は今まで意図的に書いてなかったけどもうちょいで出てくる“予定”です。
(カイン視点)
「おい…………どういう事だ、これは…………。」
ここは病院の集中治療室。今、この部屋にいるのは俺、ジェルス、フロウの三人だ。女性4人は先に城に帰っている。
「さあ、分からん……………。何故、コイツは死んでいるんだ………?(ジェルスの台詞)」
朝起きたら、ガイルが死んでいた。
「傷が悪化したのか?」
「いえ、魔力治療しているのに悪化したという事はありえません………。運びこむ時は私の治療により少し回復させてましたからね。私の回復がほんの短時間なのは幸運だと思っていたんですが(体に違う人の魔力が何種類も入ると負担がかかる。少しの魔力ならすぐに抜ける)。」
「つまり………殺された、と?」
「でしょうね。どうも、この方はリメイカーの上の方で殺害許可が出ていたようですから。クーヤさんでしょうか?」
フロウの発言に俺が反論する。
「いや、クーヤさんが殺ったのなら昨日のあの時点で殺していたと思う。ヒノちゃんに止めてと制止されていたし。恐らく、レリカから命じられた誰か…………。」
「誰が殺した、かは置いておこう。虫の息のコイツなんてガキでも殺せるから特定できん。問題は誰がこの部屋の分厚くクソ重い扉をこじ開けたか、だ。」
凄まじくでかい扉。厚さは俺の肩幅より広い。高さは軽く4メートル超え。試しに力をこめてみるが………動かない。少なくとも一般人には無理だ。
「フロウ、お前はこの扉、動かせるか?」
「いえ、魔法アリならまだしもナシでやるのはちょっと無理ですね。」
扉には封魔石が混ざっていて魔法で壊す事はできない。この扉は横のスイッチの押せば開くが、金属の蓋がされていて、鍵が二重にかけられている。それを壊した痕跡はない。
「こんなモンを力ずく………。リメイカーには間違いないが、どうやって…………。」
「相当な怪力バカがやったんですね。横の蓋をこじ開けなかったとは鍵が壊れる大きな音がするからでしょうか。」
「まあ、今は考えていても仕方ねえだろう。こいつは…………、悪人だったが仲間に殺された、と考えると少し哀れだし……墓くらいは造ってもらおうか。」
「それは業者に頼んで作ってもらいましょう。私達は南に向かいましょう。歩きやすい平原ですがかなりの距離があります。大体12日ですかね。ただでさえ一日浪費したんです。出発しましょう。」
女性4人を呼んで出発する。ジェルスがヒノちゃんに話しかけた。
「ヒノ、大丈夫か?」
「うん!あとがのこってるけどもうなおっちゃった!…………あの、ごめんなさい。」
「ん?」
「あの、あたしがかってにさんぽにいったせいでめいわくかけちゃったから………。」
「いいって。お前が無事でよかったよ。」
ジェルスがヒノちゃんの頭を軽く撫でる。ヒノちゃんがニコッと笑ってジェルスに抱きつく。
「おい、こら!人目のある所で抱きつくな!!恥ずかしい!!」
ヒノちゃんが抱きつく際、腕を背に回すだけではなく、翼で相手を包むように背に回している。これは………鳥人間なりの愛情表現だろうか。
「だあーーーーッ、離れろッ!!」
「かおあかーい。」
「クソッ、さっさと出発するぞ!!」
さ、また長い歩きだ…………。
どーでもいーけど人物紹介を前に更新した時にアイナさんの3サイズ(というかB)改定しました。