第11話 入院
(メレン視点)
私と兵士でカインを支えながら町の中を進み、病院を目指す。カインは息をするのも辛そうだ。結構な高さから落下して、私が下敷きにしちゃったもんな………。後で、またキチンと謝っておかないと。
病院までは遠い。兵士によると町の奥の方にあるようだ。崖の上から眺めた時にこの城下町は相当デカいのを覚えているから、時間がかかるのは予想がつく。
町並みはとても賑やかだ。市場があちこちに並び、どこもたくさんの人達で賑わっている。しかし、ゆっくり見ている場合じゃない。
私は周りの人がこちらを興味津々といった様子で見ているのに気づいた。ひそひそと話をしている人までいる。周りの人達は中世代が舞台のファンタジーの登場人物が着ていそうな地味…………と言ったら聞こえが悪いが…………そんな服を着ている。それに対し私やカインの着ているのは多少薄汚れているがいかにも現代の若者という感じの(ここの人達が着ているものに比べたら)相当派手な物だ。目立たない訳がない。
あまりいい気持ちはしないが私達は構わず病院を目指し続けた。もう少しだろう。カインもなんとか支えられて歩いている。病院まではもってくれるだろう。
それから15分くらい。私達はようやく病院にたどり着いた。少々古い建物で外見はやや薄汚い印象があったが、内部は清潔そうな場所だった。
「そこの方、どうなさいましたか?」
医者とおもわれる初老の男性がこちらに気づいて声をかけた。
私はカインの怪我について簡単に説明した。すると医者は集中魔力治療なる治療をするようだ。よくわからないがどうやら回復の魔力で満たされた部屋で過ごす事により簡単に怪我を治療できるようだ。寝てるだけでいいらしい。
「あれくらいの怪我なら3日程度で良くなるでしょう。」
「それくらいでいいんですか?」
「はい。肋骨にヒビが入っていましたがあれくらいならすぐに治ります。」
「そうなんですか………、良かった…………。」
「ところで、気になった所があるのですが、あの方には何かの下敷きにされた痕があったのですが、ご存じですか?」
私はそれを聞いて嫌な予感がした。
「下敷きの怪我がなければ入院は一日と半日でよかったのですが………。」
「さ、さぁ………?な、何でしょうね…………?」
…………私のせいで入院期間が二倍に……………?
……………………。
………………カインには、言えないな……………。
…………一応、3日入院って事を伝えておこう。




