第100話
遂に3桁突破ァーッ!
文章力は相変わらずだけどなァッ!!
サブタイも相変わらず思い付かん。
(ジェルス視点)
俺はメレンの治療を受けた後、部屋へと戻る。かなり機嫌悪そうだったけど何かあったのかなぁ……………。
…………そういや、キュリアは何か気づいていたよーな顔してたなぁ……………後で聞いてみようか。
「ジェルスさーん。待ってくださーい。」
後ろからキュリアがトコトコとついてくる。そういや、修行中もずっと俺の後ろをぴったりついてきて……………これは…………何かこんなのあったな……………。
あ、そうだ。小鳥だ。ヒヨコとかがニワトリの後ろをついていくような、あんな感じ。
走って俺に追い付き、右腕にしがみつく。一年間何度もされてきたが、未だに少し恥ずかしい。
「おい、キュリア…………。」
キュリアと目が合った。キュリアが嬉しそうににっこりと笑う。俺も思わず微笑み返した。
本当に可愛い。いつもそうだ。出会って間もない時から俺を慕ってついてきた。記憶喪失で素性の全くわからなかった俺を。とても声に出して言えないが、妹ができたような気分だ。
………だからこそ、連れてきたくは無かった。あの時は記憶がなかったが、サーリッシュとの戦いも思い出したし、先程クーヤと戦って危険過ぎると痛感した。いくら俺と一緒に修行したとはいえ、リメイカーと戦ったら殺されかねない。
…………それに、こいつはクーヤに銃を向けたが発砲“できなかった”。人を撃つなんて今のコイツにはできない。クーヤが強くなれなんて言ってたができるかどうか………………。
改めて連れてきた事を後悔している。ブン殴ってでも置いていくべきだった。リメイカー幹部達と戦うよりかは数百倍マシだ。一般人が戦うなんてどうかしている。いや、俺達も魔力持ってるだけの一般人なんだが。
……………まぁ、そのうち自分から帰りたいって言うに決まっている。リメイカーの恐ろしさを俺のこの怪我を見てわかったハズだし、近い内にホームシックを起こすだろう。何せ母親にずっと甘えてきた子だし。電話だってないから“ママは応援してるわ!!頑張って!!ファイト!!ガチャン、ツーツーツー”なんて事もない。ホームシック起こせば家に送り返せばいい話だ。
……………そう考えるとあまり心配いらないかもしれない。帰るんだし。
俺は笑ってキュリアの頭をわしゃわしゃと撫でた。キュリアはきゃーと笑い、嬉しそうだ。
俺達は一緒に部屋に入る。………これは端から見ればどう映るんだろう。若い男が更に若い女の子連れ回している。変な誤解を招きそうだ。…………いや、何と思われようが別にいいんだけど。
部屋に入ると、キュリアは真っ先にベッドに向かいダイブした。腕に感じていた温もりがスーッと冷めていく。右腕が冷たくなるのを感じてどこか寂しさを覚えた。…………置いて行けばよかった、なんて言ったがなんだかんだでコイツの事が好きなようだ。
「ジェルスさん。…………怪我大丈夫ですか?」
急にキュリアが真剣な表情になった。
「ん?ああ、大丈夫大丈夫。折れてないし。明日治療してもらえば治るさ。」
「でも、エネルギー弾で穴だらけに……………。」
「熊共にしこたま殴られたからなァ…………タフネスはあがってるでしょ……………。」
打たれ強くなったと自分でも思う。魔力でガードしていたとはいえ、散弾銃で撃たれたようなモンだ。普通の人間なら吹き飛んでいる。
「ま、あいつと会ったおかげで記憶も取り戻せたし、よかったんじゃないかな……………結果的には。」
修行しても遊ばれるような化け物がいるって事もわかっちまったがな……………。
「あ!!記憶戻ったんですか!!?」
「あれ?言ってなかったっけ?戻ったんだよ。全部。この世界に来る前の事も。この世界に来てからの事も。」
「わぁ、良かったじゃないですか!!」
無邪気にキュリアが笑う。
……………キュリアに真剣な話をしようとも思っていたが……………。今日は止めとくか。こんな喜んでいる時に人を撃てるのか、なんて聞くのは無粋かな。
俺はメレンが不機嫌な事について聞いてみた。
「……………ところでさ。」
「はい。何ですか?」
「さっきさ、メレンが不機嫌そうだったじゃん?」
「はぁ、そうですね。」
「………何かに気づいたような表情してたように見えたけど、何か気づいたの?」
「アレですか?いや、予想なんですけど…………嫉妬じゃないかって思うんです。」
「嫉妬……………それは、クーヤに?」
「はい。えっと、その…………キスしてたじゃないですか。」
「はぁ。」
確かにアレを見てから不機嫌になってた気がする。と、すると…………メレンはカインの事を…………。
「どうかなァ……………。」
メレンがカインの事が好きという素振りを見た事がない。仲間だから慕っている、みたいな感じにみえる。それとも、隠すのが上手いだけ?
「違うんでしょうか……………。」
「んー、今の所は何ともいえないなあ……………。」
ところで、この会話聞かれていないだろうか?隣の部屋がメレンの部屋なのだけど……………。
その時、ドアが開く音がした。すぐにやや乱暴にドアがしまる音がして、足音が小さくなっていく。
アイナさんは寝てるみたいだし、メレンだろう。何しに行ったんだろう?イライラしてたしストレス発散だったりして。
………………ひたすらに走り回ったり、目につく物を蹴り砕いたりしそうだな………………。あいつが発散に何を
やったって知ったこっちゃないが。
俺はゆっくり休むとしよう…………。