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プロローグ
彼と朱音との出会いは、まだ母親が亡くなって間もない頃だった。
母親の死後この街に引っ越してきた彼は、母親の死から立ち直れず、
また父に捨てられたと実感し、虚無感に包まれ、
半ば死んだような毎日を過ごしていた。
当然学校では馴染めず、陰湿的な虐めにあいもはや反抗する気もなく、
若干6歳の少年には過酷な環境であった。
新たに身元を引き取ってくれた家は、
金目目当てに彼を引き取り、
愛はなくむしろ邪悪なものであるかのように、接してきた。
しかし、このまま身も心も死んでいくであろう少年にとって転機が訪れる。
同じ内陸地からの転校生仁志朱音との出会いだった。




