#不思議な力
今からちょっと先の未来、人々は1人一つの不思議な力"#"(ハッシュタグ)を持って生まれる。
そんな不思議な世界でなんでもありの物語をお送りします。
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「コケコッコーッ!」朝になり鶏が鳴く。
「はぁ…もう朝か…」気怠げに体を起こしたのは
この物語の主人公"火張 太陽"(ひばり たいよう)
である。彼は普通のサラリーマンで毎日残業生活である。
太陽「しごと…いかなきゃ…」ボソボソ呟きながら
身支度をする。
太陽「はぁ…いってきまーす。」返事をする人はいない。一人暮らしだからだ。
この社会は一見普通だが特別なことがあるそれは"1人一つの不思議な力"#"(ハッシュタグ)をもっていることだ。
「#(ハッシュタグ)水鉄砲・生成!」近所の子供がそう唱えると何処からか水鉄砲が現れる。
その水鉄砲で太陽を打つ。
太陽「おい!やめろよ、スーツが汚れるだろぉ!」
子供はキャッキャしている。
太陽「はぁ、なんだよ"#"って…くだらない能力だよ本当に…」
太陽はうんざりしていた、何故ならこの世界では有用な#を持つものは社会的成功を納め、使い道のない#を持って生まれた者は不遇な人生を送るからである。
……その時……
「キャァァァっ!!」女性の悲鳴が聞こえた。
その声に目線を向けると、ひったくりが女性のバックを奪って逃走した。
太陽(ひったくりか…いっちょやってみるか!)
太陽は息を吸い込み続けた。
太陽「#竹刀・生成!」次の瞬間彼の手に竹刀が現れた。
太陽「おいまて〜っっ!」必死に竹刀を振りかぶりながらひったくりを追いかける。
そう、彼の所持#(ハッシュタグ)は"#竹刀"であった。それじゃあ社会的成功は得られない。
夢中になってひったくりを追いかける太陽。
…次の瞬間…
[ブォォォォッ]大型のトラックが真横に現れる。
太陽「やっ…ヤベェ…」
[ドオォォォーン]大きな音と共に太陽は投げ飛ばされた。
太陽「うっ…俺死ぬのか…?」薄れゆく意識の中で考えた。
―――――
[ハッ…!!]目を開けるとそこは知らない部屋だった。ベットの中にいるが、身体中をベルトで拘束されている。(なんだ…?)状況が飲み込めない太陽の側に1人の男が立っていた。
男「目が覚めたか?お前は事故で死にかけだった。丁度いいから新しい実験のマウスにさせてもらったよ。…」
太陽は、彼を医者かと考えたがこんなイカツイ見た目の医者はいないと思った。
男「突然だが、今日から俺の下で働いてもらう。君には特別な力をあげたんだそれぐらいしてもらわきゃ困る。明日には体が動くだろう、じゃあな」
男は部屋を出た。
太陽は自分の人生が大きく変わったことを悟った。
〜次の日〜
太陽は自分足で立ち上がっていた。
太陽「俺…昨日トラックに轢かれたんだよな?なのになんで体がピンピンしてんだ?」
男「おっ、もう体が動かせるな?」
太陽「なんだよあんた?!俺に何をした?っ」
男「そう焦るな、俺の名前は"宇上 健二"(うがみ けんじ) 政府機関に雇われハッシュタグの研究をやっているものだ。」
宇上「お前の体に#に匹敵する新しい力を埋め込んだ。」
太陽「え?!何それ?っ」
宇上「実験的なものだ。いずれ使えるようになる。」
宇上「ついてこい、紹介したい奴らがいる。」
宇上と太陽は暗い廊下を進み頑丈な扉を開けた。
宇上「今日からお前が働く"政府特秘機関リブラポンド"だ。」
そこには巨大な棚と書類が遠くまで並び何百人のスタッフがいそがしそうにはたらいていた。
太陽「げっ…また書類整理かよ….」
宇上「いや違う、お前は戦闘武隊だ。」
宇上が指を指す方には数人の男と女がいた。
宇上「おーい、お前らぁコイツが今日から一緒に働く
"火張 太陽"だ、仲良くしろよー。」
するとその中の1人が立ち上がった。
女「よろしくねぇ、私の名前は"ハナリ"。」
ショートカットで目がキリッとした女だ。
男「おぅ!よろしく!俺は"桂 シンジ"仲良くしようなー!」
すごく元気な男だ。
ハナリ「ほら!あんたもあいさつしなよ!」
ハナリが隣の女に声をかける、その女は気怠そうにいった。
女「こんにちは…」顔は綺麗だが、凄く無愛想である。
シンジ「こいつは、"柴井 ユリカ"今は元気ないけど、わるいやつじゃないよ。」
宇上「ってことでこの3人とチームを組み、任務についてもらう。」
太陽「任務って?」
宇上「この世界の上辺の連中は#を奪い、それを裏社会で流通させ莫大な富を築いている。中には生まれたばかりの赤子から#を奪うこともある。そいつらの暴走を止めるのが俺たちの任務だ。」
太陽「へっ?わけわかんないよ。…」
シンジ「まぁ細かいことはいいんだよ、意外と楽しいぜこの仕事、給料もいいし!」
ハナリ「ただし、命の危険あり!」
宇上「じゃあ、早速行こうか。」
太陽「はい……」太陽は大人しく運命を受け入れた。
次回、初の任務へ!
〜つづく〜
〜人物紹介〜
"火張 太陽"(ひばり たいよう)
この物語の主人公、年齢24歳/紺色の髪/身長175cm/所有#は#竹刀/普通のサラリーマンだったが、事故でに巻き込まれた後、目を覚ますと体を改造され、政府機関で働くこととなった。
"宇上 健二"(うがみ けんじ)
政府機関で#の研究をしている。年齢33歳/茶髪/身長180cm/所有#は不明/
"ハナリ"
政府機関で戦闘部隊として働く女。年齢23歳/黒髪/身長162cm/所有#は不明/ショートカットで目がキリッとしている。
"桂 シンジ"(かつら しんじ)
政府機関で戦闘部隊として働く青年、年齢22歳/黒髪/身長171cm/所有#不明/元気で笑顔が素敵。
"柴井 百合香"(しばい ゆりか)
政府機関で戦闘部隊として戦う少女、年齢19歳/薄いピンクの髪/身長170cm/所有#は不明/大人しく、どこか遠くを見ている。