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     神の遺産と子守唄 その3

ぬこが倒れた少し後の学園内は大騒動になっていた。

何故かと言うと、こんな秋に大きな台風および大雨が降りその上雷が落ちたからである。

それも天気予報では台風が来るなんてどの局もも言って居ない。

むしろどの局のどの天気予報を見ても、お天気を伝えるアナウンサーが、丁寧に『日本全国ここ1週間秋晴れが続き、紅葉狩りがもう本番を向かえています』と伝えていた。

台風が来ていて友達に身を心配したある1年の女子生徒は、学園外で働く友達に電話をした所『台風なんてきてないよ』と言っていたらしい。

何人かの生徒も、今学園外にいる友達や知り合いに電話したところ、台風は学園内だけで起こっていることらしいと言う事がわかった。

「待てよ、隼人」

びしょぬれになりながら、海斗は走っていた。

そして、学園内男子寮の直ぐ傍にある図書室前で立っていた隼人を見かけて、隼人が立ち去ろうとするのを止めた。

「どうしたんだよ」

「あいつが……ぬこが居ないんだ!」

息を切らしながら、海斗は必死な表情で隼人にその事を伝えた。

「え、海斗!猫又さんが居ないのか?」

「ああ……あいつ何処どこだよ!」

海斗はただ首にぶら下げているペンダントを見る。

「そのペンダントがどうしたんだよ?」

「ああ、なんかこれを見ていたら嫌な予感がして……その予感のあと台風がきたから……もしかしたらと思ったんだよ」

そう、ぬこが教室から出て行った後何かが海斗の中に流れ込んできた。

それが何なのかは海斗にはよく分からなかったが、その瞬間不安と言う負の感情に包み込まれて、体が震えた。

そうして震えている間に教室の窓から外を見ると、空が段々黒くなっていて、気が付けば嵐になっていた。

その嵐を見た瞬間、何故か海斗はぬこが危ないと思い、教室から駆け出していた。

そんな海斗を見て隼人は微笑んだ。

最近まで何故かぬこの事を嫌っていたのに、今こんなに必死になって探しているのを見て、なんだか嬉しくなったらしい。

「……俺も猫又さん、探して見る」

「ありがとう、じゃあオレまたぬこを探しに行くから」

そう一言隼人に言って海斗は走り去ってしまった。

「幾宮くん待って!」

その後ろを一人の少女が追いかけていた。

そう、蓮が全力で海斗の後を必死に追いかけていた。

だが蓮が海斗を呼ぶ声は、海斗の耳には届かず海斗は一人走り去っていく。

「待ってよ、じゃないと……また失うことになるの」

必死に必死に蓮は走っていた。

何かに脅え、苦しむように凄く悲しい顔をしながら、嵐の中……雨に濡れながら海斗を追う。

「……フッ、時がやっと来ますね。僕の時代が!」

蓮と海斗の姿を校舎の影で見る者一人。

その腕には眠っているぬこが抱えられていた。


たぶん後で書きなおす予定。

なんか書いて居ないうちに月日が経ってネタが記憶からうすれていく……今からなんとか思い出すか。

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