美少女幼馴染が酔っ払って気持ち悪くなってやんの。
マヒロが帰り支度を終え、
俺の事をデスクの前で待っていた時だ。
マヒロに異変が起きた。
「気持ち悪い...」
「シンジ、どうしよう気持ち悪い...」
顔色悪く、俺の前で机に突っ伏し、項垂れ出したのだ。
「だ、大丈夫なのかよ!」
「多分...寝れば大丈夫だと思う...」
「疲れてるときに、飲み過ぎたのとかいけないよな...」
俺はタクシーを呼び、車内でマヒロにおまえ、今どこに住んでんだよ?と尋ねた。
そしたら、どうだ。
「〇〇マンション。部屋番は504号室...」
「え?504?」
「そう504」
「俺の住む部屋、505のすぐ隣じゃねぇか...」
「つい、先日まで空室だったのに...」
やがて。
マヒロの部屋に着く。
てか、俺の住んでる部屋のすぐ隣。
姫抱っこされてるマヒロは鍵を俺に渡し、開けてくれない?
と弱弱しく言った。
「お、おう...」
ガチャリ。
部屋の中はやたらと整理整頓されてて。
俺は感心した。
「寝室に連れてってよ...」
マヒロに言われ、俺は頷く。
「お、おう...」
ベッドの上に、マヒロを寝かすと、
「じゃ、俺はこれで」と
すぐ隣の部屋に行こうとした。
しかし。
俺のスーツの裾は。
マヒロのか細い左手よって、掴まれ、
俺は思わず前のめりになった。
「介抱しなさいよ..シンジ」
「え...」
「私、気持ち悪いのよ。
具合が悪いの。いた何時、容態が急変するかわからないのよ?」
「えーと、つまり、俺にどうしろと?」
「ここで、寝て」
「ええー」
その言葉に。俺は突っ込んで聞いた。
「おまえさ、ひょっとしてひょっとすると、
俺のこと、未練だらだらなんじゃねぇのか?」
「.......かもしんないし、そうじゃないかもしれない」
その切り返しのセリフに。
俺は少し、悪戯心がふつふつと湧いてきて。
「俺のこと、好きって言えよ。
そしたら、今晩、一緒に寝てやってもいいぜ」
と決めてみた。
するとどうだろう。
マヒロときたら、
顔真っ赤にして。
「す、すき???」
イントネーションはややおかしかったが、
俺はマヒロと一緒に寝た。
一旦、自分の部屋に戻り、シャワーを浴びてパジャマに着替えてマヒロの部屋に戻って来た。
そして。
ベッドの上に横たわった。すぐ隣にはマヒロ。
マヒロときたら、滅茶苦茶デレてきて。
これ、ヤンデレじゃね?
まぁ、でも、悪くねぇなあなんて思いながら、
俺はマヒロのこと。
一晩中、
抱き枕にしてしまったんだな。