第2話 好きル
「お、やっと止んだか」
「最近雨多いですね〜。おかげでご飯もたいしたもの出てきませんし」
「お前のために作ってる訳じゃないんだが?少しは遠慮しろ」
「仕方ないじゃないですか〜!もうご主人様と完全に繋がって離れられないんですよ〜?」
「お前が勝手にしたことだろ?出来れば餓死して欲しいよ」
「私が死んだらご主人様も死ぬんですよ?」
「は?なんで?」
「道連れってやつです」
「勘弁してくれ……」
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「さて、晴れたことだし洗濯でもしようかな」
「ご主人様はスキルとか魔法をもっと覚えたりしないんですか?」
「文字が読めないから魔法覚えれないしスキルは武器作成と鑑定があるからあんま困んないでしょ?いらないいらない」
スキルとか覚えすぎて目立ったりしたくないし……
「なるほど、では目立たないスキルを覚えましょう!」
「心読むなって……んで、それは洗濯よりも重要なのか?その後はシャワー浴びたいんだけど?」
「洗濯はもう1人の私がやりましょう!」
「シャワーは?」
「私が!ってそれはダメですね。後にしましょう!」
「……仕方ない、付き合ってやるよ」
あー、でもちゃんと洗濯できるかめっちゃ心配……
こいつ火の魔法とか使えるのかなぁ?
服を乾燥させてもらわないと明日の服ないんだよなぁ……
乾燥通り越して燃やされたらどうしよう……
「乾燥はご主人様、お願いします!」
「この役立たず!」
「スキル覚えれるからいいじゃないですか!」
「洗濯の方が大事だわボケェ!」
「スキルより家事のほうが大事ですか!?」
「当たり前だわボケェ!」
「……わかりました。もう教えませ〜ん」
「別にいいけど、何教えてくれるつもりだったんだ?」
「剣術ですよ。ご主人様は武器を出せてもその武器を十分に扱えてないと思いまして」
「お前寄生虫なのに剣術使えるの?」
「まぁ、1000年も生きてれば自然と全ての魔法とスキルくらい覚えれますよ」
「……えっ」
「驚きました?こう見えて世界最強だということに!」
「んじゃ俺に寄生しないで自立して!?」
「めんどーです。ご主人様大好き♡」
「マジで殺そうかな」
「ふはは!この私に勝てるとでも!?」
「いや、自害すれば」
「そんなことしても無駄ですよ?蘇生します」
「……さて、洗濯するか〜」
「ちょ、スキルほんとに覚えなくていいんですか!?」
「スキル覚えてもLv上げなきゃ」
「私が教えたら直ぐにマックスになるのでやりましょーよー!」
「はぁ、仕方ないなぁ……」
こうして俺は剣術を覚えた。
と思ったら、武器を作るスキルに吸収されてしまった……
それを知ったアカリは様々な術スキルを俺に覚えさせた。
そして完成したスキルが
神器作成
「……何このスキル」
「その名の通りです!」
「アカリは知ってて俺に覚えさせたのか?」
「そ、そんなことありませんよ〜?」
「目が泳いでるぞ」
「……まぁ、使い方は武器作成と一緒です。こんな感じでかっこいい武器が作れます」
「お前俺の記憶まで読めるの?それ有名なVRMMORPGのラノベに出てくる黒の剣士が二刀流で使う剣じゃねーか」
「そうです!ご主人様はやっぱりこの世界の人間じゃないんですね!あんなスキル持ってる人間なんてなかなかいませんからね」
「あんなスキル?」
「鑑定のことですよ。ご主人様の世界では、異世界転生やら異世界転移すると当たり前のように覚えてるみたいですけど、この世界じゃそのスキルを覚えてるのは千万人に1人くらいですよ」
「いや割といるじゃねぇか」
「……世界人口1億人ですよ?」
「10人しかいないって普通に言えよ……」
「私は覚えてるんですけどね。特訓すれば誰でも覚えれますから」
「なるほどね」
「さ、夜になりましたしご飯作ってください!」
「まずは洗濯じゃボケェ!」
「……ふぅ〜ん?」
「……急に女にさせるな!って、身体が……!」
「ご主人様?これ、なにか分かりますよね?」
「おいおい!?神器作成をそんなもののために使うなぁ!?」
「なんてね☆少し脅かしただけですよ!早くご飯作ってください!」
「……もうやだこいつぅ!」
次回、何かが来る!
おたのしみに!