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第2話

突然だが、この世界でのプロポーズ、告白は基本女性からされる。貴族、王族の場合の告白は


「私の騎士になって貰えませんか?」

 

は、私の恋人になって下さいという意味。


「私の王になって下さい」


は、私と結婚してくださいの意味。これは貴族、王族しかしない告白である。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


俺はイライラしながら、王都の冒険者学校に入って行った。行くつもりは無かったが、母さんが


「どうせ冒険者になるんだから、行ったらいいじゃない。母さんなら大丈夫。ルルに力を貰ったから」


「わかった。」


それから次の日、王都に着くなり


「後、今まで言わなかったけど私、王都に家があるんだ。」


「ええ、いつの間に」


「買ったのよ、ルルが王都の冒険者学校の手紙見せてもらった時に、私がいなかった時あったでしょ。」


「そう言えば、」


「その時に一括で買ったのよ。メイドさんも雇ってね。」


「そうなんだ。母さんて、色々すごいよね。」


「これでも、SSランクの冒険者だから」


「じゃあなんで、あのクソ野郎の時、逃げなかったの?」


「いや、ちょっとね」


「そう、なら聞かないよ。」


それから俺たちは、新居に向かった。


「母さん、な、何このお屋敷は、」


「見た目は豪華に見えるけど中はそんなに広くないわよ。私とルルの部屋は一緒だし、メイドさんも寝泊まりするから、前より少し広いだけだからね。」


「そうなんだ。」


「執事もいるのよ。」


「母さん、なんか嬉しそうだね。」


「気のせいよ。」


俺達は、新居の中に入った。


「奥様、坊ちゃん、昨日からこのお屋敷を任されております。執事長のアリエアと言います。」


「はい、よろしくお願いしますね。」


「はい。」


「そして、家政婦ギルドから派遣された、ニーヤとハネスです。」


「よろしくお願いします。」


「お願いします。」


それから荷物を運ぶため、母さんと執事、メイドさん達は行ったり来たりして、その日に全て作業は終了した。そして次の日。紙の裏側に書いてあった時間よりも早く家を出た。


「行ってらっしゃいませ、坊ちゃん。」


「行ってきます。」


執事長のアリエアさんに見送られ家を出た。門を通り抜け、学校へ走った。入学式の為、俺は体育館に入った。どうやら種族事にわけられているようだ。俺は空いてる席に座った。すると


「あれ、ハーフエルフじゃない。」


「そうだな、気持ちわり。なんだありゃ。」


俺はコノする方を見ると声の主は俺の隣を見ている。隣を見ると髪はエメラルド色で可愛い女の子が座っていた。


「あいつ、エルフでも人間でもないんだぜ。バケモンだな。」


「バケモノがなんで人間のとこに座ってんだよ。」


彼女は手に力を入れて、耐えている。俺はそれを見て魔法をぶつけるのを辞めた。言われてる本人が耐えているのに俺がやったら彼女の行為が無駄になる。俺も前を向いたが、周りがざわつき始めた。彼女に暴言を言っていたのが数人だったはずがほとんどの人間達がワザと聞こえるようにやっている。俺は彼女に話しかけようとした時。小さな声で


「助けて。」


俺はその声を聞いて、立ち上がると


「コキュートス」


座っている9割の人間を凍らせた。するとざわついていた音が一気に消えて静かになった。


「ふう、静かになった。」


俺はアイテムボックスからハンカチを出すと、彼女に渡した。


「ありがとう、でもこの人達死んじゃうんじゃ」


「だいじょぶだよ。多分。」


彼女を安心させるために笑っていると


「お前、そんな化け物の味方するのか?」


声の主を見ると中途半端に凍っていたみたいで俺に話しかけた。


「うるせぇ」


「貴様、平民の分際で伯爵家に逆らうか。この氷を解除して今すぐ隣の化け物のにこの氷を掛けたら許してやる。」


彼女はビクついて、俺の顔を見る。俺は氷を浮かせた。


「おい、やめろ。俺は伯爵家の嫡」


「だから、貴族は嫌いなんだよ。」


本来、学院長が話すために使う教壇に俺は半分氷漬けのバカ貴族を投げた。ぶつかった瞬間にコキュートスを解除して、伯爵家の貴族は気絶しながら気持ち悪い顔を全生徒に晒した。そして人族で普通に席に着いてるのは、王子と王女、ハーフエルフの美少女と俺の4人だ。ほかの馬鹿どものは気絶している。周りの種族の人達は少しざわついていたが、俺は気にせず、入学式が始まるのを待った。しばらくすると学院長が現れると気絶した生徒を中に浮かせるとどこかへ転移させ、話し始めた。


「教壇が氷に変わっているのはさておき、入学おめでとう。これから3年の間、様々な苦難が君たちを待っているだろうが、頑張って乗り越え、立派な冒険者になって欲しい。わしからは以上じゃ。」


学院長の話が終わると入学式は終わった。早いなと思っていると肩を叩かれた。振り返ると王子だった。俺は気付かないふりをして歩こうとすると腕を捕まれた。また王子かと思って俺は


「王子様、やめっ」


振り返ると青い髪の美少女だった。


「えっ君、誰?」


「いいから着いてきなさい。」


俺は腕を引っ張られ、連れて行かれた。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


僕はこのスペレスア王国の第1王子クアトラス・フェア・スペレスア。僕と妹のスフィアとハーフエルフの子を除いた他の生徒を氷漬けにしたのには驚いた。入学式が終わった後、妹がルルと話したそうにしているから肩を叩いたがルルは無視して先に行こうとする。僕は腕を掴もうとすると


パチ


手を叩かれた。


「何を」


隣を見ると青い髪の美少女、。顔を見て思い出した。彼女は魔人帝国の王女のスノエール・アリエスクリム、スタイル抜群で頭脳明晰、珍しい重力魔法と氷魔法を巧みに操る魔術姫、ルーンプリンセスとも呼ばれている。噂では彼女1人で国が滅ぶとか、そんな彼女がなんでルルをそう考えてる間にルルの腕を掴んだ。ルルは掴んだのが僕だと思っているようだ。ルルが振り返ると僕じゃなくて動揺していたが、そのまま連れていかれた。


「妹も大変だ。」


僕はこれから面白くなりそうな予感がしてならなかった。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


俺は腕をひかれたまま、校舎裏へと連れてこられた。


「あの、俺何かしましたかね。謝りますのでどうか御容赦頂きたいんですけど」


「私の騎士になりなさい。」


「騎士?」


「そうよ。」


「俺は冒険者になりたくて来たんだけど。」


「それは分かってるわ。」


「それは一体どう言う事ですかね?」


「私の恋人になりなさいって意味よ。」


「え、そんな急に言われても、困るよ。」


「わかったわ、少し時間を上げる。考えて答えを出してちょうだい。」


そうして、青髪美少女は去っていった。初めてあったのに俺好かれる要因ないと思うんだけど、俺は体育館へと戻ってきた。中を覗くと誰もいない。どうやら教室の方にいるみたいだ。クラス基準は実力で決まっていて、最高がSSSで最低がF、卒業時に所属しているクラスと同じランクを貰えると気絶した生徒が話していた気がする。。俺は王子の推薦で入ったからそういう奴は免除になっている。教室のドアに貼っている名簿をFランクから見ていた。

Fランクに自分の名前はない、Eにも無い、Dにも無い、Cにもない。俺は嫌な予感がした。なぜならなA以上の高ランク冒険者は、有事の際呼ばれるがあるからだ。特別な理由がない限り断れないと母さんから聞いていた。Bにも無い。


「Aになら俺の名前が」


無かった。残るはSとSSとSSS、SSSに関しては強さの次元が違う。魔人族や神族、天狐族、龍人族、エルフなどが在籍するクラスで俺には関係のない人達だ。


「さてと、Sランクに俺の名前が、、、あった。」


俺はドアを開けて入ろうとすると腕を掴まれた。掴んでる人を見ると狐の耳がある金髪の美少女。


「あの、何でしょうか?」


「ルル、君は僕と同じクラスだよ。」


「へぇ、なんで俺の名前」


「僕はエイル、エイルって呼んで」


「エイルさん」


「エイルだよ。エイル」


「エイルさ」


「僕が優しくしてる間にね」


「エイル、俺の名前がちゃんとあるじゃん」


指を指して俺の名前があることを教えると


「ちょっとどいて、あれどこにあるの?」


再び見ると俺の名前は無くなっていた。


「え、嘘」


「さぁ、行こう。」


「待ってくれ、行くってどこに」


「SSSクラスに決まってるじゃないか。席はもちろん。僕の隣さ」


「いや、SSSランクなんか行ったら死んじゃうよ。王子、いるんだろ。助けてくれ。」


するとドアが開いた。


「やぁ、ルル。何を助けて欲しいんだい。」


俺はエイルを指さして


「エイルが、俺のクラスはSSSランクだって言うんだよ。俺は王子と一緒だよな。」


すると王子はエイルを見るといつものふざけた話し方ではなく本物の王子のように


「フォーマイヤ様、ルルが何か致しましたか?」


話し始めた。


「スペレスア王子、彼はSクラスではなくSSSクラスだろう?」


エイルに言われると王子は顔色を悪くしながらも


「彼は私と同じSクラスです。どうかお戯れはおやめ下さい。」


「ほう、貴殿は我をそんな風に見ているのか?」


「フォーマイヤ様、それは誤解です。」


「どうだかな、」


更に王子は顔色が悪くなった。俺は俺の腕を掴んでいるエイルを自分に引き寄せると抱きしめた。


「ひぁ」


そして俺はエイルから少し離れて両肩に手を置いた。


「エイル、どうしたの?口調が変だよ?」


「なんでもない。僕はクラスに帰るね。」


「うん、またね」


俺はエイルに手を振るとエイルは自分のクラスに帰っていった。すると王子は廊下に座り込んでしまった。


「大丈夫か?」


「ルル、君はあの方といつ知り合ったんだ。」


「違うよ。俺は自分のクラスをようやく見つけて、入ろうとしたら腕をエイルに捕まってだな。」


王子は顔に手を置くとそのまま上を向いた。


「君は、本当に面倒事を連れてくるよね。相手が機嫌を損ねたら僕達の国はすぐに滅ぼす事ができる人ばかりだ。」


「エイルが?」


「そうだよ。全く、君だけだよ。フォーマイヤ様を愛称で呼べるのは。」


「フォーマイヤ?」


「もういいよ、中に入ろう。そろそろ時間だ。」


俺は王子に言われた席に座った。窓側の一番後ろ、王子は俺の前で姫様は俺の斜め前、隣は席がない。俺は一人席なようだ。俺はうつ伏せになると眠りについた。


「る、ルル、起きろ。」


俺は目を開けると王子に起こされた。


「自己紹介、君の番だよ。」


「ありがとう。」


「寝ててすいません。俺はルル、趣味は特にないです。好きな物は氷魔法です。よろしくお願いします。」


すると


「ルルくんに質問のある人手を上げてください。」


するとエルフの女の子が手を挙げた。先生が指すと立ち上がって


「ルルくんは氷魔法のどんな所が好きですか?」


「はい、綺麗で冷たくて、ずっと見てられるからです。」


「はい、」


また同じエルフの子が手を挙げた。


「ルルくんはどんな魔法が使えますか?」


「氷魔法と火魔法と闇ですね。」


すると今度は、龍人族の男子が手を挙げた。


「どんな人がタイプですか?」


「え、どんなのと言われても考えたこと無かったのでわからないです。」


色々質問されたが先生が止めに入って俺の自己紹介は終わった。次は最後に手を挙げた龍人族の男子の番になった。


「俺は龍族のハグラと言う。得意な魔法は龍炎魔法と身体強化、好きな物は肉だ。趣味は料理。好きなタイプは胸のでかい女性以上だ。よろしく」


そう言うと席に座った。そして自己紹介は進んで行って最後、俺に最初に質問してきたエルフの女の子の番になった。


「私はエルフ族のミューです。趣味は読書や精霊と遊ぶこと、よろしくお願いします。」


クラスの自己紹介は終わり、下校となった。本格的な授業は明日から始まると説明を受けた。確か、最初の授業は従魔召喚だ。そうだ。母さんにはクラスはSランクになったと報告しよう。家の門を通って、中に入ると部屋の中に非常に高い魔力を感じた。不審に思って、窓から顔を覗かせると母さんが角がある女の人と話している。隣には黒髪の女の子が座っていた。


「ただいま、」


「おかえりなさいませ、坊ちゃん。」


「誰か来てるの?」


「はい、坊ちゃんに用があるそうです。」


坊ちゃんって慣れないな。まぁ、慣れることも必要なのかな。俺はそう思いながら母さんの元へ向かった。


「ルル、おかえり。ルルに用事があるらしいのよ。」


「ただいま、母さん。俺に用事?」


俺はお客さんの方を見ると魔族の美女と美少女の母娘なのはわかった。でも面識が無い。


「初めまして、ルルと言います。俺に用事とは一体何でしょうか?」


「初めまして、レイヴァン・カリウス・ティーロットと言います。こっちは娘のリュエリオンです。よろしくお願いします。」


どっかで聞いた事があるような、無いような、でも分からないから気にしないことにした。


「娘が貴方に渡したい物があるそうなの。」


「はい、これ」


渡されたのは中くらいの黒い水晶玉、時折キラキラしている。


「ありがとう、とても嬉しいよ。」


「それは召喚魔法の触媒にもなるから、使ってね。」


「うん、」


リュエリオンはとても満足しているようだ。俺も嬉しくて母さんに見せると母さんはギョッとしている。


「あの、レイヴァンさん。あれは」


「レイヴァンでいいって言ったじゃないですか。あれは娘がプレゼントしたいって言ったので任せたらあれを上げると言ったので私も賛成しました。」


「でもいいんですか、あれ神級激レアアイテムですよね。」


「娘はいっぱいコレクションしてるので大丈夫です。」


不思議な事に母さんは汗をかいてた。暑くもないのに、そうだ。俺もお返しにプレゼントしよう。俺はコキュートスをこの黒い水晶玉と同じくらいの大きさで出すと暗黒魔法でコーティングして、持っていても手が痛くならないようにした。結果、光にかざすと夜な見る星のようにキラキラする水晶玉を作った。


「はい、これプレゼントのお返しに、」


リュエリオンは顔を赤くして、自分のお母さんに見せていた。また俺の方を向くと爆弾を落とした。


「私が魔王になったら迎えに来るから、待っててくれ。」


そう言って、頬にキスをした。俺は突然の行動に頭が真っ白になったが顔は真っ赤になった。だがそこでリュエリオンさんの言葉を繰り返した。


「魔王?」


「そう、母様の次は私が魔王になるんだ。」


俺はリュエリオンのお母さんを見るとにっこり笑って


「バレてしまいましたか、私が第77代目魔王です。」


母さんは顔を真っ青にして


「すいませんでした。魔王様とは知らず」


「やめてくださいよ。私の娘のお母様になるかもしれないじゃないですか、それも含めの挨拶ですよ。」


「そ、そうかもしれませんね。」


それからしばらくして魔王様達は家に帰った。母さんは見送った後、腰が抜け、アリエラさんに助けて貰っていた。


「私の遺伝かしら、でもルルはスケールが違うわね。」


俺は確かに母さんぼそっと言ったのが聞こえた。

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