出会いと恐怖
頑張ります…。
~*****~
『とりあえず…君、名前は何て言うの?』
蝋燭で明かりを灯し、傷薬を塗りながら少女に問いかけた。
『私は…、アースっていいます…その、怪しい者じゃないんです…』
怪しい者というよりは凄く可愛らしいと思うけどなぁ、それとなぜ彼女は身体中傷だらけになっていても生きていたのだろうか。調べてみるとこの傷は深く、軽い致命傷にもなり出血死というのも考えられるのに…。
なにか秘密があるのだろうか。
『…あの…大丈夫ですか?』
少女が心配そうに僕を見つめて呼び掛けていた。
『ん、うわっごめんごめん!』
慌てて我にかえり薬を塗っていく。正直言うと初めて人に心配された気がする。凄く嬉しいのけど実際のところあまり実感がわかなかったのである。
『よし、これで大丈夫だよ』
最後に包帯を巻き付けてあっという間に終わった。
『あ、…りがとう…』
少し安心したの顔を見ると何故か嬉しくなった、いままでになかったような感覚を初めて感じたのである。
とりあえず自己紹介しないと
『あ、言い忘れてたね、僕の名前はレイス、ここら辺で色々としてこの家に住んでる』
どうすればよかったのかわからず自分の事をそのまま言ってしまうほど雑になってしまった。
いつもはこうじゃないのに、なんでこんなにも声が震えているのだろうか。
『凄く、いいなまえですね』
小さく微笑み若干震えた声で彼女は言った。
君も同じなんだなあと思い、なんだか気が楽になった気がした。今日はあまり深追いしないほうがいいと感じた。
『君、これからいく宛はあるの?』
一応再確認するように彼女に問いかけてみると
『…今はないです、親も、もういませんし…受け入れてくれたのはえ、えっと、…レイスさん…貴方だけですから』
荒んだ目をしてうつむき小さく答えた。
何故こんな小さい少女が辛い思いをしなければならないのだろうか。
謎が深まるが、とりあえず落ち着くまで面倒をみることにしよう。
『じゃあ、とりあえず今はここに住んでいったらどう?僕でよければ落ち着くまで面倒見てあげるからさ』
彼女は思わず「えっ」という声をだしてしまっていた
『で、でも…迷惑なんじゃ…?』
少し遠慮しがちに僕をじっとみつめている。なんだろう、凄く可愛い顔でなんでそんなに僕を見ているんだ。冷静冷静…、どちらにしろ良い子には違いないと勝手に確信していた。
『大丈夫だよ、どちらにしても今日は休まないとだね、数日は安静にしないと傷が開いちゃうよ』
もちろん色々と知っておきたいこともあるしほっとけないのもあったのだが、独りは嫌だっていう勝手な事を考えている自分もあった。
まぁ彼女も独りで僕にどこか似ているところもあったのでそんなに気にはしていなかった。
『…はい…ごめんなさい…ありがとうございます…、ぅ…。』
頭をペコペコ下げていると突然ふらつき倒れそうになっていたので手で支え抱っこし、ベッドへうつす。どうやら力が抜けて安心して眠りについたようだ。
『あ、もうこんな時間か…』
ふと外を見るとすでに夜が明けていたので僕は家を出た
『…ふうぅ…!はあぁ…、さて…とりあえず食料を集めよう』
深呼吸しながら僕はいつものように近くにある山の中で果物やキノコや魚を探しにいくのが毎日の日課である。今日は早く戻らなければ…今日の僕は何かが違った。少し表現しずらいけど何かが違うんだ。
『よし、まぁこんなとこでいっか、帰ろ…ん?』
今日もたくさん採れたので帰ろうとしたその時。
ザッザッザ…グシャ…
何か不吉な、嫌な音が聞こえてしまい、すぐそっちのほうをこっそりみた
『グルルル…ウアァ…』
僕は目を疑った、得たいの知れない死体のような何かが死体をグチャグチャにしていた。
慌てて口を塞ぎ、気づかれないようにそこから離れた。
『なんなんだあれは…!うっ…早く家に戻ろう…嫌な予感がする…!』
初めて恐怖というものを感じた気がする…。
これならあの少女が怯えていたのも納得がいった。
僕はいつもより早く、家に戻った。
『ただいま…』
取ってきたものをテーブルに置くと少女を見つめた。絶対に守らなければ…なんとなくだが、そう誓った。
ーそして、少女の秘密が明かされるのと同時に、悲劇が二人をおそうことになる…
書いてるうちになんか方向性が悪くなってきたかもしれません……。
何か指摘をくれたら嬉しいです…。