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秘密結社KJラボ☆  作者: 星川亮司
2章初恋のハイビスカス
43/82

21 KJのラブレター

KJ=宮里賢太(7)小学生でありながらサングラスをかけた町の問題児。


宮里賢治(36)KJの父、売れない作家。失踪中。


花巻若葉(18)KJの叔母、賢治の亡くなった妻、涼子の妹で、押し掛け女房のような事をしている女子高生。



愛人(カナ)(32)奄美大島で観光ガイドをしている。賢治の亡くなった妻・涼子に瓜二つ。


海咲(ミサキ)(8)徳浜ビーチで出会った女の子。


リリィおばぁ(76)

海咲(ミサキ)ちゃんへ


『ボクが海へさそったことで、お婆様に怒られていたらごめんなさい。でも、めっちゃ楽しかったです。海咲(ミサキ)ちゃんがお母さんに会いたいと聞きました。ボクならなんとかできると思うんだ。たぶんーー』


KJは、頭をフル回転してそこまで書いた。だけど言葉がつづかなかった。頭の中では想いがぐるぐる回っているのに、それをどう書いたらいいかわからない。今日ほどお父さんが気まぐれに書いてくれていた。感想文の書き方の方法をマジメにやっておけばと思った事はない。


「KJくん書けた?」


愛人(カナ)さんが、右から手紙を覗いて来た。


KJは慌てて、なんだか恥ずかしくて、教科書を引き寄せ、手紙を挟んだ。


左から若葉が、教科書を取り上げ、隠した手紙を奪いとって読み上げた。


「なになに、『ボクが海へさそったことで・・・』普通に簡潔に良く書けてるじゃない。イタズラばっかりしてるけど、さすが、作家の息子ね」


若葉、「見て下さい」と、愛人(カナ)へ渡す。


愛人(カナ)、「ウフフ」と微笑んだ。


「良く書けてるわね。でもまだ、勉強が必要ね」


と、言って奥へ行って百人一首を持って来て、坊主めくりでもするようにカルタを広げて、数枚を選んでKJへ渡した。


「わたしはお父さんのように作家じゃないから、難しいことまでは分からないけれど、大学で和歌。百人一首を習ったのそこにもたくさん恋の歌があったわ。創作のヒントになるんじゃないかしら?」




つづく



皆様のお陰で10000PV到達致しました。ありがとうございます。皆様の一層の御引き立てと、御愛読をお願いいたします。

作者の励みになります。

皆様ありがとうございます。これからも宜しくお願いいたします。( ノ;_ _)ノ

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