19 愛人(カナ)の思い
KJ=宮里賢太(7)小学生でありながらサングラスをかけた町の問題児。
宮里賢治(36)KJの父、売れない作家。失踪中。
花巻若葉(18)KJの叔母、賢治の亡くなった妻、涼子の妹で、押し掛け女房のような事をしている。
愛人(32)奄美大島で観光ガイドをしている。賢治の亡くなった妻・涼子に瓜二つ。
海咲(8)徳浜ビーチで出会った女の子。
リリィおばぁ(76)
愛人のいきさつを聞いた若葉はスゴい剣幕で、
「そんなひどい話が現代にもあるなんて信じられない!」
「貧しい小さい島の話だからね。みんな病院には世話に成ってるから、誰も愛人には味方せんかった」
KJも、若葉につられて正義感をにじませ、
「じぁ、海咲ちゃんは、嫌々あんな鳥かごみたいな生活してんのやね!」
若葉、ちょっと待てよと冷静に、
「KJ、あんた何かややこしい事考えてない?」
「(KJ、キリッと、ラジャーと親指を突き立てる)」
頭を抱える若葉。
愛人「海咲と別れた頃は淋しくて仕方なかった。布団で目をつむる度に海咲の姿が浮かんで、泪に暮れました。それが、1年経ち、2年経ち・・・。海咲が浜辺へ私を探しに来てるのを見つけました。何度連れ帰って島を出ようと思ったことかーー」
リリィが愛人の肩へ手を添え、
「私みたいに歳食ってボケて何もかも忘れちまったら楽なのに、愛人は亡くなった亭主と海咲を忘れ切れずにこの島へとどまっているのさね」
つづく
うう・・・ストックなくなった。頭も閃かないどうすりゃいいんだ。賢治カムバック!




