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秘密結社KJラボ☆  作者: 星川亮司
2章初恋のハイビスカス
36/82

14 KJ叱られる・・・。

KJ=宮里賢太(7)小学生でありながらサングラスをかけた町の問題児。


宮里賢治(36)KJの父、売れない作家。失踪中。


花巻若葉(18)KJの叔母、賢治の亡くなった妻、涼子の妹で、押し掛け女房のような事をしている。



愛人(カナ)(32)奄美大島で観光ガイドをしている。賢治の亡くなった妻・涼子に瓜二つ。


海咲(ミサキ)(8)徳浜ビーチで出会った女の子。



海のテントのおばぁ(78)

「KJ、あんた何したの?」


若い叔母で保護者の若葉の声がした。いつの間にかKJの横へ来ている。お婆様の叫び声を聞いて慌てて駆けつけたのだ。


「若葉・・・」


KJは呆然として、若葉を見上げた。いつも優しい若葉が、眉を寄せて厳しい目でKJを叱るように睨んでいる。


「まったく、あんたどういうことなの?」


若葉は、KJのこめかみをグリグリして終わりにしたかったけど、人目があるので凛と叱りつけている。


「海で泳いだ事がないって言うから・・・」


KJの言い訳には耳を貸さず、ヤシの木の向こうのガレージを指差す。


「今日は帰りましょう。さあ、体を拭いて」


成り行きを見守っていた人々が、パラパラ海へ戻って行った。


海のテントのおばぁの店で、KJは体を拭きながら、グツグツ不満が沸いてきた。何でボクが怒られなきゃならんねん!海咲(ミサキ)ちゃんと二人で、少し遊んだだけやないか・・・。


着替えをすませたKJをおばぁが見つけて、


「楽しんだかぃ?」


KJはおばぁを見つめ、首を横へ振った。


おばぁは、おやおやと言う顔をした。





つづく


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