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秘密結社KJラボ☆  作者: 星川亮司
2章初恋のハイビスカス
32/82

10 海は恐くないさ!

KJ=宮里賢太(7)小学生でありながらサングラスをかけた町の問題児。


宮里賢治(36)KJの父、売れない作家。失踪中。


花巻若葉(18)KJの叔母、賢治の亡くなった妻、涼子の妹で、押し掛け女房のような事をしている。


愛人カナ(32)奄美大島で観光ガイドをしている。賢治の亡くなった妻・涼子に瓜二つ。


海咲(ミサキ)(8)白い帽子の女の子

ビーチパラソルの陰で並んで座って海を見つめるKJと少女。少しお姉さんに見える少女が、


「あなたお名前は?」


「ボクはKJだよ。キミは?」


海咲(ミサキ)


KJと海咲が同時に、


『「変な名前」×2』


「ボクは賢太だけど、お父さんが賢治でその息子だからJr.をつけてKJなんだ」


「わたしもお父さんがここ加計呂麻島の徳浜ビーチに咲くハイビスカスが好きで名付けてくれたの」


KJが、恥ずかしそうにもじもじしながら尋ねた。


海咲(ミサキ)ちゃん、泳げる?」


「もちろん・・・」


KJは、女の子に負けたのかと、がっくりと頭をたれる。


海咲(ミサキ)は首を横に振って、


「もちろん泳げないわ。見てるだけ」


「ボクも見てるだけなんだ。お父さんがプールしか連れていってくれないから足がつかない海は怖いよ」


「わたしは、お母さんと一緒に泳ぎたいけど、お爺様とお婆様が危ないから海へ入ってはダメだと言うの」


「なぜ?」


「わたしは危ない海へ入っちゃいけない・・・」


海咲(ミサキ)はそう言うと、きっと口を結んだ。


KJはまずいことを言ってしまったのかとツラクなり、自分を励ますつもりで、


「海なんて危なくないさ。さっきも溺れたらガイドをしている愛人(カナ)さんがスグ助けてくれたもの大丈夫!」


海咲は無言のまま、首を横に振る。


寂しそうな海咲(ミサキ)を見ているうちに、KJは、なんとかしてあげたいと思った。


思ったらスグ行動に移すのがKJだ。KJは、自分がカナズチだと言うのも忘れて海咲(ミサキ)の腕を取り強引に海へ向かった。









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