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秘密結社KJラボ☆  作者: 星川亮司
2章初恋のハイビスカス
31/82

9 徳浜ビーチの出会い(挿絵ひつじこ様@A_Stray_Sheeep @_SatoseeN_)

KJ=宮里賢太(7)小学生でありながらサングラスをかけた町の問題児。


宮里賢治(36)KJの父、売れない作家。失踪中。


花巻若葉(18)KJの叔母、賢治の亡くなった妻、涼子の妹で、押し掛け女房のような事をしている。


愛人(カナ)(32)奄美大島で観光ガイドをしている。賢治の亡くなった妻・涼子に瓜二つ。


白い帽子の女の子(8)

照りつける太陽、真っ白な砂浜、打ち寄せるエメラルドの海。空色のビキニの若葉は、海へと駆け出す。


挿絵(By みてみん)

挿絵提供 ひつじこ 様 @A_Stray_Sheeep @_SatoseeN_


「夏はやっぱり海よね。KJもいらっしゃい!」


ビーチパラソルの下でKJは、大きな浮き輪を枕に、ヤドカリと遊んでいる。


「ぼくは、海はいいよ」


若葉、波に体をあずけ


「気持ちいいわよ」


メンドクサそうに手をあげて「ま、そう言う事で」と返事をする。


若葉、海からあがって来て、KJを起こすと浮き輪を頭から無理矢理つっこみ海へと引っ張りこむ。



「おかしいと思ったのよ。こんなに暑いのに海に入りたがらないなんて、あんたカナズチね」


若葉、KJの手を引いてばた足の稽古。


「お父さんが、プールしか連れて行ってくれないから・・・」


「家の家系は海の民だから、みんな最低50mは泳げるのよ」


プスプスーー。


「ねえ。沈んでるよね浮き輪?」


「そう言われれば、何となく沈んでるような・・・」


KJ暴れてバタバタと、


「わ~沈む~!」


若葉、海に足をついて立ち上がろうとするのだが、思った以上に深瀬へ来ていて足がつかない。


もがくKJ、必死で若葉の首へととりすがる。


「KJ暴れないで(海水が口へ入る)」


憐れ二人は溺れてしまった。


「大丈夫二人とも?」


ジェットスキーで横付けた愛人(カナ)が、ひょいと、二人を後ろの座席へ助けあげる・・・。




ビーチパラソルの下で寝ていたKJ、鼻をヤドカリが挟んで夢か(うつつ)か目が覚める。


「ウフフ」


KJを覗き込む白い帽子の少女。


「うはっ!(びっくりするKJ)」


南国の海育ちのはずなのに、育ちの良さそうな薄いブルーに花柄のワンピース。日焼けもしていない真っ白な肌。


少女、KJの隣へ座って、


「あなた、島の子じゃないわね。何しに来たの?観光?」


「ぼくは、お父さんを探しに・・・君は?」


「わたしは、お母さん・・・」





つづく






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