22 暗闇ゾロ
kjこと宮里賢太は、町の問題児。売れない作家宮里賢治の一人息子だ。
母、涼子を交通事故で早くに無くし、賢治の不在中は、涼子と歳の離れた女子高生の妹、若葉が身の回りの世話をしている。
そんな、夏のある日の夜、公園で花火をしていると、悪漢内柴たちに襲われた。。。
<登場人物>
KJ=宮里賢太(7)小学生でありながらサングラスをかけた町の問題児。
宮里賢治(36)KJの父、売れない作家
花巻若葉(18)KJの叔母、賢治の亡くなった妻、涼子の妹で、押し掛け女房のような事をしている。
マチコ先生(32)kjの1年1組の担任。
「ハハハハハ」
内柴「お前ら、暗闇ゾロかなんだかしらねぇーがのしちまえ!」
内柴にアゴで合図されると、マリモ頭と鼻ピアスは、ゾロヘ向かって突っ込んだ。
ゾロ、滑り台から、手を使わず下半身の力だけで二人の悪党の前に舞い降りる。
ゾロは、マリモ頭と鼻ピアスのパンチ、キックの激しい連続攻撃を、脚だけで、防ぎながら、徐々に、始めに印をつけた内柴の足元の扇子の前まで行き、側転に回転して、扇子を掴みとる。
ゾロ、扇子を開いてうちあおぎ涼しい顔。
今度は、マリモ頭と鼻ピアスも激しく飛び掛かってくる。
ピシャリ!
ピシャリ!
ゾロ、二人の額を扇子で打つ。
「(いやらしい声で)は~い。そこまで」
と、内柴、若葉を盾にして首を抱き抱え、ナイフをちらつかせる。
「おっさん。こいつがどうなってもいいのか?」
ゾロ、腕を垂らして防御をとく。
若葉気丈に、
「kjだけは許して!」
と、内柴に懇願する。
「ウルセェ!俺に指図するな」
内柴、手の甲で若葉の顔を払い飛ばす。
と、その時、背後から忍び寄った KJが、内柴の垂れ下がった手の甲へ噛みつく。
内柴、払い飛ばそうとするが、食い下がるKJは離れない。
ピューッ!
ゾロの扇子が、内柴のナイフを弾き飛ばす。と、KJの噛みつきも離れた。
ゾロ、宙を駆けるように、内柴の胸へ蹴りの連続攻撃、無影脚!
内柴、後ろへたじろぐが、なんとか踏みとどまる。
「カンフー使いか・・・」
ゾロ、道着の裾を端って、内柴へ、手の甲を見せ、掛かってこいのポーズ。
内柴、マリモ頭と、鼻ピアスへ合図して、ゾロヘ連続攻撃。
ゾロ、ひらりと、扇子を掴み取って、
ピシャリ!
ピシャリ!
ピシャリ!
と、額を叩く。
その隙にKJ、ナイフをつかんでマチコに渡す。
ゾロ、3人組の攻撃を跳ね返すのみで、反撃は、扇子で、内柴の手、肩、腰を叩くのみ、まるで、武術の稽古をつけるよう。
ピシャリ!
攻撃にほとほと疲れた3人組座り込む。
と、そこへ、公園へ向かって赤ランプとサイレンのパトカーがやってきた。
結束バンドを切ったマチコが、直ぐ様、警察へ通報したようだ。
ゾロ、方がついたのを感じとり、ピシャリと、3人組へ扇子を強く打ち込み、気を失わせる。
マチコ、ゾロヘ向かって、
「ゾロさん。あなたはいったい誰ですか?」
ゾロ、ピューッとKJの足元へ扇子を打ち込み。風のように去ってしまう。
内柴たちは、駆けつけた警官によって、捕まった。
けれど、KJ、若葉、マチコの3人を助けたゾロは誰なのか謎がうまれた。
ゾロとはいったい。
つづく
今月、連載がつづいた「秘密結社kjラボ☆」は、一旦ここまでです。
ご愛読ありがとうございました。
いや~、今話も今、書き上げたんですよ。自転車操業は大変。
と、言うことで、明日からは、ギャクとアクション、仄かな恋心、若葉と同じ高校を舞台にした新連載「田中くん進化論」が始まります。引き続きよろしくお願いいたします。




