表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秘密結社KJラボ☆  作者: 星川亮司
秘密結社KJラボ☆
13/82

13 書斎から見えるもの

kjこと宮里賢太は、町の問題児。売れない作家宮里賢治の一人息子だ。


母、涼子を交通事故で早くに無くし、kjは母恋しい。現在は、涼子と歳の離れた女子高生の妹、若葉が身の回りの世話をしている。


そんな、夏のある日・・・。


<登場人物>


KJ=宮里賢太(7)小学生でありながらサングラスをかけた町の問題児。


宮里賢治(36)KJの父、売れない作家


花巻若葉(18)KJの叔母、賢治の亡くなった妻、涼子の妹で、押し掛け女房のような事をしている。


賢治の書斎は、本棚から溢れ出た本の山で足の踏み場もない。


いつも整理して片付けようとするのだが、馴染みの古本屋から作家必推の金塗りのリストが届き増える一方である。


若い頃、伝説の夏目のおっさんから連なる一門の末の師匠に鍛えられ、作風や癖、思考。 一銭にもならない妙なプライドまで引継いだばっかりにこの始末。


「ややこしいオっさんに捕まったもんだ……」


道に入っる時、はじめて師匠から渡された埃のかぶった本の「千利休 」を手に取って多少感慨に更ける。


俺は本が大嫌いでおっさんの手を焼かせたな……グゥ~……いけねぇ、あさたべしないと今度こそ寝込みを襲われる。


若葉の作った飯でも食うかと、さっきまで徹夜で書いた机上の少年向け探偵小説「暗闇ゾロ」の原稿に、かって師匠から渡された本で重しをする。


「キャー!」


書斎の窓から見える眼下に広がるたこ公園から少女の悲鳴。


「kj!また女の胸を触りやがったな!!」


草むらからピョンと飛出し、ワァーと駆け出すkj。


夏目漱石は、自宅で沢山の門弟を排出した。芥川賞の芥川龍之介が有名だね。漱石の愛弟子の一門は、今も連面とつづいているそうな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ