12 ムフフな若葉
kjこと宮里賢太は、町の問題児。売れない作家宮里賢治の一人息子だ。
母、涼子を交通事故で早くに無くし、今は涼子と歳の離れた女子高生の妹、若葉が身の回りの世話をしている。
そんな、夏のある日の夕方・・・。
<登場人物>
KJ=宮里賢太(7)小学生でありながらサングラスをかけた町の問題児。
宮里賢治(36)KJの父、売れない作家
花巻若葉(18)KJの叔母、賢治の亡くなった妻、涼子の妹で、押し掛け女房のような事をしている。
朝食を整えた若葉は、忍び足に階段を上る。
「はぁ~たまんない。もし義兄さん に……お前が欲しい!なんて突然、言われたら私……」
階段の中程でさらに、ちょっとHな想像をふくらます若葉。
「……義兄さん。暑がりだからシーツの間から 色んな物が零れ出してたりして……フッ!……たとえ見えてもそれは事故」
書斎の扉の前に立つ若葉。 コン。コン。
「義兄さん。朝食できたわよ~」
「…………」
「寝てるの?」
「……………」
「勝手に開けるわよ。寝ぼけて襲わないでね……」
と、ニヤけ顔。
「若葉!」
びくっとして振り返えると上半身むき出しに肩に薄衣を引掛けた賢治。
「襲うとか襲わないとか激しい話しだな~おもしろそうだな」
いきなり裸で現れた賢治の姿に、目のやり場に困って視線を落とす若葉。
「あさ……たべ……『!』」
若葉、逃げるように視線を胸元から下へ落とす・・・。
「あさたべってなんだ ?」
「ちがうの!事故なの!」
頬を真赤に染めて賢治の脇を抜け、階段へ逃げ出す若葉。
めしか?と、小首を傾げて、若葉の視線の先を改めて追う。
「………朝だから……事故だ……」
ポッと頬を染める賢治であった。
後愛読ありがとうございます。次回、急展開!?