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第三話 霧島怜の転生

零の番だぜ!

...修正点あったら教えてください。

後、敵とか基本的に募集中です。雑魚敵が主に。

初めての投稿、上手くいくか!?

高校二年生の俺、霧島怜きりしまれいは、現在美少女とデート中だ。


「怜~。何がいいかなぁ~?」


だが、それは恋仲のデートでは無く、幼馴染としてのデートだ。だがデートというのは本来、男女が日時を決めて会うことである。つまり、これはデートと呼べるのだ。

どうだ非リア充ども!俺はリアルを満喫しているぞ!


「お前が選んだものなら喜ぶんじゃねぇの?」


そんなくだらないことを考えながら、俺は隣にいる幼馴染の柳楽皐月なぎらさつきと共に、もう一人のイケメン幼馴染である、雨宮空あまみやかなたへあげる誕生日プレゼントを買いに、デパートに向かっていた。


ちなみに俺は彼女がいたことはない。隣のこいつは家族みたいにしか思えないし...。


「そんなこと言わないで、ちゃんと考えてよ~」

「いや、お前が無理矢理俺の事引っ張り出してきたんでしょうが」


そう。俺が家でゲームやら何やらをして休日を満喫していたところに、こいつがやってきたのだ。親も親で微笑みながら、持って行っちゃっていいわよ~。何て言ったせいで、拒否権を使う前に連れ出されてしまった。

俺の休日を壊さないでくれよ。幼馴染だからってなんでも許されると思うなよ?


...前言を撤回します。これはデートではありません。強制連行です。皆様に、深くお詫び申し上げます。


「...そんなに嫌だった...?」


皐月の表情が暗くなり、顔を俯むかせる。


「うっ...」


こいつのこの顔にはいつも負けてしまう。しかも天然で繰り出してくるのだ。勝てるわけがない。


「そんなことは...無い、けど、よ...」


そう言うと、皐月はパアァっと顔を明るくする。


「ほんとっ!?」


そして跳ね上がりながら嬉しそうな表情をする。おまけにスキップなんてしている。

...あなた、今スカートですよね?大丈夫?


そんなやり取りをしていて楽しくも感じていた道中、上から大きな音がした。


「あぶねぇぞぉぉっ!!避けろぉぉぉっっ!!!!」


それと同時に大きな声も上から聞こえる。どうやら鉄骨を動かしていたクレーンのワイヤーが切れてしまったようだ。


「皐月ッ!!」


俺は皐月を抱きかかえるようにして避けようとする。...だが、鉄骨はそれぞれが散らばって降ってきていたため、避けることは叶わず...俺たちは潰されてしまった。



...のだが...俺は今、鉄骨が降ってきた現場にいた。ちゃんと地面には血が流れていて、人が潰された跡があった。のにも関わらず、俺は立っていた。


「ど、どういうことなんだ...?」


まったくもって理解ができていない。潰されたのは俺じゃない...?そんなことはない。足元には俺の腕時計がついた腕があるのだから。少し先には皐月の持っていたトートバックもある。頭がおかしくなりそうだ。


「居たっ!」


そんな時、女性の声が聞こえてきた。声が聞こえてきた後ろを振り向くと、そこには上品な着物に身を包み、艶のある綺麗な黒髪を腰まで伸ばした美人がいた。肌は白く透き通っているかのようで、全ての男性を虜にしてしまいそうなほど美しい。


「やっと見つけたよ~」


だがしかし、その女性に魅了されるほど、心には余裕がない。落ち着くために、状況を把握しないと。


「え~、無視するの~?」


この女性は、人が死んでいるのに動揺なんてしないらしい。心が壊れているに違いない。


「...あのね、全部聞こえてるからね?善良な心、ちゃんとあるからね?」


ついには心が読めるなどと言い始めた。この人は痛い...ひ...と...?

心が読まれている...?


「...あなたは何者なんです?今の状況を理解しているのですか?」


俺は残り少ない理性を働かせ、聞いてみた。


「やっと話してくれるようになったね...」

「...すいません。でも、おかしいと思うかもしれませんが、俺はこの場で死んだはずなんです!」

「知ってるよ。」


即答だった。まるで何もかも知っているかのように。まるで当然かのように目の前の女性は言い放った。


「私は伊邪那美いざなみ。あなたが死んだから私はここに来たの。ちょっと迷っちゃったけど...」


伊邪那美って、日本神話のあの伊邪那美...?神様じゃん。神々を生み出したとか言われる神様じゃん。また謎が増えた。頭おかしくなる...。


「えーと、今の状況の説明からしようか。確かに君は死んだ。ここでね。」


やっぱりか...。


「だけど、不慮の事故なんかで若い人が死んじゃうのは私達神としてもかわいそうと思うんだよ。だけど生き返らすことなんて滅多にできない。だから転生という形でもう一度生きるチャンスを与えてるんだ。」


転生か...って転生!?二次創作物の中だけの話だと思ってたけど本当にあったんだ!


「何でいきなり元気になったのかは知らないけど...どうする?もう一度生きるチャンス欲しい?」

「...一ついいですかね?」

「いいよ♪」


可愛すぎかっ!...まぁいいけど。


「その世界って、どんな世界なんですかね?」

「君が転生する世界はファンタジーチックな世界だよ。モンスターとか魔法とかがある世界」

「じゃあ行きます。」

「考えないんだね...」

「あ...皐月は...皐月はどうなるんですか?」

「皐月って君と一緒に死んじゃった娘?」

「...はい」


俺だけが生き返ったって皐月に救済の手が差し伸べられないなら...辞退しよう


「分かんないけど...多分転生はするだろうね。君と一緒の世界かどうかもわからないけど」


そうなのか...良かった。


「じゃあ転生します。お願いします」

「うん!分かったよ!」


父親は嫌いだったが、母さんはいつも忙しいのに家事もこなしてくれてたなぁ...。かなたの誕生日も祝ってやれなかったし...ごめんな、空。でも、死んじまったのは仕方ないしな。この時の俺は、何故だか随分と落ち着いていた。


「えーとね、あんまり覚えてないんだけど...すてーたすおーぷん?っていうと自分のいろんなことが頭に浮かぶ...はず!あと、世界の声っていうのもあって、君がスキルっていうのを獲得した時とかに聞こえる声もあるからちゃんと聞いといてね?」

「...分かりました」


ワクワクしてきたな。異世界かぁ...楽しみだなぁ。


「後、最後に。私と私の旦那さんの伊邪那岐いざなぎさんからプレゼントとして、あなたにスキルをあげるから。転生し終わったら確認してね♪」


マジですか。それはありがたいな。


「ありがとうございます!」

「いえいえ~...じゃあ教えることもなくなったことだし、行く?」


そうだな。やることも無くな...あ。


「ちょっと待ってください、伊邪那美さん」


そう言って俺は、鉄骨の傍へ歩みより...合掌した。


今までありがとな、霧島怜。まぁ、俺なんだけど...。

親孝行なんて碌にできなくてごめん、母さん。

そして、今までありがとうな、皐月。

迷惑もいっぱいかけちゃったからな...ほんと、今までありがとう。

転生して会えたら、またよろしく頼むわ。じゃな。


「...終わりました。行きましょう。」

「へぇ、偉いわね~。いい子にはご褒美がなくっちゃね♪」


そう言って伊邪那美は、俺の頬に唇を当てた。


「ッ~~~!!!」


俺は声にならない叫び声をあげてしまった。恥ずかしい...。でも、こんな美人にそんなことされたら誰でも驚くわ...。

...って、自分でやっておいて何で恥ずかしがってるんですかね?伊邪那美さん。


「う、うるさいよッ!バーカバーカ!もう行っちゃえ!」


その言葉と同時に俺の身体は消えていく。この16?17?年間、いろんなことあったけど、楽しかったな。

...最後に可愛いの見れたし。


「だ、だから、うるさいって言ってるでしょ!」


俺は、自分の身体が消え切りそうな時、言った。


「行ってきます。伊邪那美さん。」


目の前の彼女もまた、言った。


「行ってらっしゃい♪霧島怜君。」


こうして俺の地球での人生は、幕を閉じた.....

どうだったでしょうか。

読んでくださった方、ありがとうございます。

これからもよろしくです!



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