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ゾンビではなく人間、人間でなく獣、まあ私はヒーローだけどね!

:「地下道、薄暗い、静か」


「ねぇ、占い師ちゃん。今日で何日目だっけ。出会ってからさ」

@狐子


「一週間くらいじゃない?」

@占い師


「うん。……今日は何人?」

@狐子


「お、昨日は聞かなかったのに。知りたい?」

@占い師


「知っといた方がいいかと思ってね

(ついでに名前も教えてくれないかなぁ)」

@狐子


狐子ここちゃんも分かってると思うけど私達だけだね。ゾンビになってない人間は」

@占い師


「そうか、ついに私達だけか。こんな世界あんまりだよね

(もしかして世界を救うヒーローポジションなの?占い師なんているんだからそうよね。ヒーローデビューを考えておこう)」

@狐子


「(絶望してるのかな?……えーと、ヒー、ロー、に、なり、たい?えっ!私と同じ野望じゃない!もう、人選ミスじゃん)

そう悲観しないでおこうよ。ゾンビ化する電波は止めたって言ってたんだしさ。ゾンビニュースで

(まあ私の未来予知を信じる人がいなかったからなー。子供を誘拐して助けるにしても、子供には私の本来の姿の一部が見えちゃうし)」

@占い師


「うん、きっと大丈夫よね!占い師ちゃん、ゾンビニュースつけて!」

@狐子


「はいはい」

@占い師


:「水晶から壁に画面が映し出される、音が水晶からでる」


「しいですね。はい、では次のニュースです。国際ゾンビ連盟がゾンビ化は進化であると発表しました」

@水晶


「(ついにあれを進化扱いしやがったよ)」

@狐子@占い師


「を理由にいわゆるゾンビ化を進化であると位置づけました。ゾンビ電波を浴びたものは遺伝子の一部が一定量書き換えられるとのことです。またゾンビ化は進行に段階があり中期までの間は意識がなくなるとされています。人民進化記念日に電波を浴びたものがほとんどであり、ゾンビ化中期までの症状を見たものは居ないといわれていて」

@水晶


「数日前と違ってゾンビ化を喜んでる?そんなバカな

(もしかしてゾンビを倒す側って悪役扱いなんじゃないの?やっぱ大魔王になろう)」

@狐子


「慣れればそんなものなんじゃない?ゾンビ化で知能がかなり発達するとか前にテレビで言ってたから、私達とは違ったものの見え方や捕らえ方をするんだろうね

(でも、元人間だし研究者なら中期までの症状を見たがるはず。こりゃまずいかも)」

@占い師


「の中期以上まで進化した状態を人間としました。それに満たない人間の進化前をオクレブンカザルと命名しました。国際ゾンビ連盟はオクレブンカザルを最重要研究動物と認定しました。最重要研究動物は動物研究機関による保護繁殖の対象なり、絶滅を避けるため、隔離された保護施設で厳重な監視の下で見守られるということです。これには世界中の人々が注目して」

@水晶


「(ゾンビ化させる気はないのか。ひとまず安心だけど封印時代と同じ生活になりそうだなぁ。……いや、捕まった気でどうするの!私には占いがあるじゃん!)」

@占い師


「お腹減ったな。食料はあと何日分ある?

(ゾンビ魚以外が食べたいよー)」

@狐子


「昨日も川で魚を取ってきて焼いたのがあるから数日は大丈夫。本当、ゾンビ化がウイルスとかじゃなくて良かったよね

(私のは幻術で魚に似せたフランクフルトだけど)」

@占い師


「(こんな小さな子が我慢してるんだから私も我慢しないと)

うんうん。美味しそうな匂いがするよ。から揚げみたいな

(は!つい本能がから揚げ食べたさに幻覚を!)」

@狐子


「(絶対あげるもんか!)

冗談が上手いんだから。はい、魚。それじゃあいただきまーす、もぐもぐ」

@占い師


「はいふぁい。ふふぁああ

(ああ眠い。本能じゃなくて寝不足かも)」

@狐子


「緊急のニュースです。オクレブンカザルの居場所がわかりました」

@水晶


「ん?ぶうぅっ!」

@占い師


「うえぇ!あ、美味しい。じゃなくて汚い!む、でもやっぱり美味しい!でも食べかけなんて気分悪いし

(フランクフルトと古臭い田舎の味がする!ああ、どっちも久々に食べた味だよ。でも汚いなぁ)」

@狐子


「あ、ごめん

(私達の事だよね?え、ばれた?フランクフルト盗むときは幻術で完全に身を隠したはずなのに何で?)」

@占い師


「の居場所は、今日から試験転が開始された非ゾンビ生物探知機によって判明しました。発見者は探知機に表示された生物の影からオクレブンカザルと推測。透視カメラで確認して断定したとのことです。数は二匹。発見に使われた発明品の発明やオクレブンカザルの推測は、進化によってもたらされた恩恵であるとする声が多く」

@水晶


「た、大変だよ!早く逃げないと捕まりかねない!」

@占い師


「(食欲か、倫理観と気分か。フランクフルトや田舎っぽい味は占いパワーだろうから占い師ちゃんの食べかけを食べるしかない。でも気分が悪くなる。ただ、フランクフルトなんてこの先食べれる機会はないかもしれない。うーん)」

@狐子


「(うん?フランク、フルト?田舎?こんな時になに考えてるんだろう)

狐子ちゃん、考え事してる余裕はないんだけど」

@占い師


「え?ああ、うん。でも占い師ちゃんが毎日未来予知して対策してくれてるんだよね?もぐもぐ

(自分の分はやっぱり普通の魚味かぁ。すぐ動けるように全部食べとこう)」

@狐子


「あー、そうだね。余裕余裕

(ここ数日サボってて完全に予定外なのー。完全に裏目だねこれは)」

@占い師


「この先だ!奥へ追い詰めて捕らえるぞ!」

@遠くの声


「(まあ来るよね。仕方ない、本来の予定とは違うけど舞台は整っちゃった。これはもうヒーローになるしかない!)」

@占い師


「わ、ゾンビが来たよ!…………あれ、占い師ちゃん?どこー?」

@狐子


「そこにいるな!追い詰めろ!」

@偉そうなゾンビ


「はい!」

@忍者ゾンビ@くノ一ゾンビ


:「三匹のゾンビが現れる」


「う、占い師ちゃんをどこへやったの?」

@狐子


「占い師など知らん!それよりオクレブンカザルよ!私達についてくれば後でお菓子をあげるぞ!」

@忍者ゾンビ


「え、本当?

(あ、でも占い師ちゃん探さなきゃ)

ちょっと無理です。ごめんなさい」

@狐子


「おのれ、我が言葉の術を見破ったか!ならば実力行使だ!」

@忍者ゾンビ


:「忍者ゾンビが狐子に襲い掛かる」


「きゃあぁっ!何寸んの!」

@狐子


[ばきぃっ!]

:「狐子が忍者ゾンビを殴る、忍者ゾンビは倒れて動けなくなる」


「あ、意外と弱いんだね」

@狐子


「く、凶暴な動物め!よくも役立たずの部下を!」

@偉そうなゾンビ


「いえ、あれは彼の考慮不足でしょう。動物相手に約束事で交渉など愚か者のやること。そこの動物、この山盛りのお菓子をあげるからこっちにきなさい

(皿に盛りつけてあるから臭いで釣られるはずよ)」

@くノ一ゾンビ


「おおおおぉっ!私お菓子大好き!

(あ、でも魚食べ過ぎてお腹一杯だなぁ)

うーん、食べる気しないや」

@狐子


「睡眠薬を見破ったわね!覚悟!」

@くノ一ゾンビ


「えい」

@狐子


[ばこぉっ!]

:「狐子がくノ一ゾンビを殴る、くノ一ゾンビも動かなくなる」


「ハニー!き、きさまぁ!こいつがゾンビ美少女コンテスト一位の女の子だからって何とむごいことを!」

@偉そうなゾンビ


「(そんなこと知るか!)

む、失敬な!死体は可愛さの基準がおかしいに違いないね!」

@狐子


「まあそうだとしても、貴様はどうみても獣そのものみたいな風貌だけどな」

@偉そうなゾンビ


「(このゾンビは絶対に殺そう)

たああぁっ!」

@狐子


[とすっ]

:「狐子が殴りかかる、偉そうなゾンビは銃で狐子を撃つ、針が狐子に刺さる」


「痛っ!ん?あ、あれ?体が動かない!

(嫌だ!このゾンビだけは殺したいよぉっ!)」

@狐子


「ふはははは!動物相手だから麻酔銃を持ってきたのだ!おい、救護班!オクレブンカザルは無力化した!怪我人二人のついでにこいつも運んどけ!俺らは非力なんだ!一匹に対して必ず四人以上で運ぶんだぞ!」

@偉そうなゾンビ


「了解ー」

@遠くの大量のゾンビ


「あーれー」

@狐子


:「狐子とゾンビ二人は運び去られる」


「もう一匹はいないようだな。レーダーにも反応なしか。占いとか言う力で逃げてるんじゃねーのか?……占いでレーダーは避けられない?そうか。でも他に怪しげな技を持ってるんじゃないのか?……ありえない?ふん、占いなんて使えるんだからわからんだろうが」

@偉そうなゾンビ


:「偉そうなゾンビも出て行く、場には一見誰も居ない」


「(占いのことはばれてるんだ。まあ解明しようがゾンビには扱えないからいいけどさ。とにかく狐子ちゃんが攫われた。やっとヒーローの救出劇を始めることができる!)」

@占い師




:「研究動物保護施設、普通の部屋っぽい、室内、明るめ」


「普通の部屋じゃん!むしろ私の部屋よりずっと新しくていいよ!」

@狐子


「(俺の部屋よりいいじゃん)

実は上がお前をどうするかで揉め始めてな!俺がお前の意見を聞くことになった!あー、既にマイクで音は拾っているぞ。ほら、お前らはこいつを置いて出ていけ!」

@偉そうなゾンビ


「へーい」

@救護ゾンビ集団


「(この偉そうなゾンビ、まだ居たんだ)

それ以前にどんなことで揉めてるのさ」

@狐子


「うむ、実はお前に人権を持たせるかどうかで揉めている。お前の選択肢は二つ!人権を持って人間として生きていくか!あるいは人権を持たずに実験動物として生きていくかだ!」

@偉そうなゾンビ


「もう、失敬な!私はれっきとした人間だよ!人権持った人間として生きるに決まってるじゃん!

(うえーん、動けないから決めポーズが決められないよー)」

:「床に寝転んだ状態でそれっぽい表情」


「そうかそうか!まあ決定は上がするが参考にはするだろう!ふむ、しかし折角の言葉が通じるのにもったいないなぁ!あ、もう意見の変更はできから言うのだけどな」

@偉そうなゾンビ


「ああ、実験動物派なんだ」

@狐子


「少数派だ!考えてもみろ、折角言葉が通じる動物と出会えたんだぞ!……ロマンだ!

(声自体はまだマイクで拾ってるんだった。危ねぇ!)

さて、俺は帰るから好きに過ごすがいい!監視されてるから逃げようとか考えないことだ!」

@偉そうなゾンビ


:「偉そうなゾンビが出て行く」


[今回の会議でオクレブンカザルに人権を与えると決定!これよりオクレブンカザルを進化させる電波を実験室に放出します。実験用のカメラと監視カメラ以外のカメラは停止するように]

@放送器具


「早い!休む暇も逃げる暇もない!って、え?電波?何で?人権の話は?

(落ち着くのよ私。私は人間、人権は貰える、ゾンビ化する、え?何でゾンビ化?)

……ダメだ!余裕がないからまとまらないよ!」

@狐子


「カメラの停止を確認。電波発射五秒前」

@放送器具


〔狐子ちゃん!助けに来たよ!〕

@占い師


:「狐子の体が浮き上がる、透明の占い師が持っている」


「(うお、浮いてる!)

占い師ちゃん!助けに来てくれたんだね!」

@狐子


〔うん!ヒーローは遅れて登場するものだからね!

(あえてこのタイミングを待ってたのさ!)〕

@占い師


[がちゃがちゃ]

:「ドアは閉まっている」


「(うん、小さな女の子だからね!仕方ないよね!頑張ってくれたよね!うわーん!)」

@狐子


「(偉そうなのさえいればいつでも大丈夫だった。鍵持ってるから。ゾンビは弱いから地下道でも余裕。つまりは最も駄目なタイミングだったというわけだね。おのれー!)」

@占い師




:「広場、明るい、ゾンビがちらほら」


「占い師ちゃん、今日で何日目だっけ」

@狐子


「もう占い師じゃないけど一週間だね。昨日、進化の後期を過ぎたんだっけ?」

@占い師


「そうなんだよ!それでね、後期を過ぎたら大魔王になろうと思ってたんだ」

@狐子


「え、大魔王?何か凄いね

(ヒーローはどうなったんだろう。読心術使えないのがこんなところで悔やまれるね)」

@占い師


「でもやめた!やっぱり私にはヒーローしかないんだよ!今でこそあんな獣姿でいたことがすっごい恥ずかしいけど、あの時は本当にあの醜い状態が良かったんだ。だから占い師ちゃんが助けに来てくれて嬉しかった。で、ヒーローになろうと思ったんだ」

@狐子


「お、嬉しいこと言ってくれるねぇ

(今の方が絶対醜いと思うけど。ていうか結局ヒーローなんだ)」

@占い師


「私は占い師ちゃんを必ず守る!そしてその野蛮な耳と尻尾を取りつけた悪魔を打倒してみせるんだから!

(私の友人をコケにしたことを後悔させてやる!)」

@狐子


「……うん、ありがと

(自慢の耳と尻尾なんだけど。これを褒めさせるためのヒーローなんだけど。わ、悪気はないよね?)」

@占い師


「はぁー、この動物可愛かったなぁ。言葉話せる動物なんてもう出会えねーんだよな。駆け落ち。いや、ダメだダメだ!過ぎたことを気にしてどうする!」

@近くのゾンビ


「(あれ、聞き覚えのある声かと思えば見知った顔だ)

いつぞやの偉そうなゾンビじゃん。調子はどう?」

@占い師


「ん?あー!いつだったかの偉そうな人!

(そういえば殺し忘れてた!でもよく考えたら正論言ってたような気がする。仕方ないから特別に許してあげようっと)」

@狐子


「はあぁー

(長い人生だがチャンスは少ない。次のチャンスは絶対逃さねぇ!)」

@偉そうなゾンビ


「…………そこの獣好き!あなたのことだよ!」

@占い師


「(やばい!写真を見られた!)

ちち、違うんだ!これは実験動物の参考!って、え?

(おおおおおおぉっ!この耳に尻尾!何だこの子!人間に近いが全然好みだ!小さいのも成長次第でどうとでもなる!な、何でこんな子が?まさかこの先こんなチャンスが何度も?いや、今のチャンスを逃すつもりはない!)」

@偉そうなゾンビ


「(あ、そうか!占い師ちゃんはこの人の事を知らないんだ。どうしよう、占い師ちゃんの尻尾を悪く言うかもしれない)

あ、あなた!占い師ちゃんを悪く言ったらヒーローの私が黙ってないよ!」

@狐子


「占い師?……ああ!お前、俺が担当したあの可愛いかった獣か!ふーん

(け、可愛さが跡形もなく消えてやがる)

そっちの君はいきなり現れた子だな!その尻尾と耳は気絶中はなかったけど後から生えてきたのか?

(こっちは可愛さがにじみ出てる。横の奴の獣らしい可愛さを吸収したんだな!)」

@偉そうなゾンビ


「(この体がゾンビ化しすぎて憑依力が落ちてるんだよね。まあそんなこと言えるわけもないか)

えーと、占いの力で透明になってたんだけど気絶して解けちゃったんだ。尻尾と耳は占いの副作用みたいなものなの。進化が進んで占えなくなったから二つとも戻せなくてね」

@占い師


「そうか!まあそれを色々悪く言う奴もいるだろうが気にしないことだ!辛いことを回避する手段があるかもしれない!その耳と尻尾を素敵に思う人だっているんだ!

(こんな遠まわしの慰めじゃなくて!友達になれそうな言葉だよ!俺のバカ!)」

@偉そうなゾンビ


「(私の思考がゾンビ化してたら全然慰めにはならないなー)

ありがとう」

@占い師


「(あれ、占い師ちゃんに優しい?ていうか知り合いであるはずの私への関心が薄い!)

ところで写真見ながら何を悩んでたの?実験動物がどうとか呟いてたけど」

@狐子


「あ、いや、大したことじゃねえよ!」

@偉そうなゾンビ


「ああ、狐子ちゃんの写真じゃない。一週間前の

(やっぱりゾンビの割には趣味がいいなぁ)」

@占い師


「はあ?え、何でそんなの持ってんの!返せ!絶対見るな!」

@狐子


「ま、待て!これは研究所のものだから返さないと給料が減る!そもそも俺は実物を見たんだから写真くらい気にすることないだろ!それにこいつは獣であって人間のお前とは別物って扱いなんだよ!

(ていうか研究所から持ち出したのがばれてクビになっちまう!)」

@偉そうなゾンビ


「気分の問題だよ!そんな建前どうでもいいよ!

(あんなの見られたらヒーローどころか人前に出られなくなる!)」

@狐子


「まあまあ。このゾンビは駆け落ちを考えるほど前の狐子ちゃんに恋してたんだよ。だから写真の一つくらい多めに見てあげなよ」

@占い師


「(…………)」

:「理解が及ばず絶句、思考停止」

@狐子


「い、いや違う!あの、違うっていうか今は違う!」

@偉そうなゾンビ


「……ごほん。人と女の子の両方の視点から言うとね、センスがない」

@狐子


「え、センス?」

@偉そうなゾンビ


「そ、見る目がないね。ふふふ、分っちゃったんだよ。獣だし種族違うのにどうして恋なんかできるのか。あんな毛むくじゃらなのを好けるのか。それはセンスがダサいからだ!隠そうとしてるから自覚はあるでしょ?でも隠し切れない程の圧倒的なダサセンスが異種族への恋として出てきたんだよ!……そんなセンスで人前によく出れるね?」

@狐子


「(センスとかどうでもいいんだが。いや、人間の女の子にとってはきっと一番大事だ!だから人の嗜好をセンスゆえだと考えてしまう!そしてセンスがない者は一生冷たい目で笑われる!って、それだと占い師ちゃんに嫌われちまうじゃねえか!)」

@偉そうなゾンビ


「異種族への恋はダサセンスゆえ、ねぇ。とんだ暴論だよ。獣好きさん、他のゾンビもこんなのばかりなの?」

:「不機嫌、オクレブンカザルとの恋愛経験あり」

@占い師


「(何か凄い怒ってる!)

まあそうだぜ!俺の知り合いの擬人化好きはほとんどが人間以外受け付けなくなってたんだ!俺が遺伝子技術を詳しく学んだら擬人化女の子作ってやるって約束したのによぉ!」

@偉そうなゾンビ


「(強い念だね。電波から嗜好を守って実験動物扱いの狐子との駆け落ちを考える程度には。ただ、私の方がもっと強いけど!)

ふーん、そう。なら今の人間状態から獣に戻ることをさぞ嫌がるだろうね」

@占い師


「え、何言ってるの、占い師ちゃん?」

@狐子


「占い師なんてもう辞めた!私を呼ぶなら大魔王ちゃんと呼ぶべきだね!貴方達の言うところの人間の世界を乗っ取り、貴方達の言うところの獣そのものな体にしてやる!

(ヒーローになる前の予行練習になるしね!)」

@占い大魔王


「(大魔王だったのか!なら部下は獣な女の子で一杯ってことだろ!これは協力するしかねぇ!)

大魔王様、大魔王様!この俺も是非ともお供させてくだせえ!元より貴方様の耳と尻尾に心打たれてお供と求婚をするつもりでした!しかし貴方様の知り合いにも獣な女子がいそうと知りました!貴方様の魅力も素晴らしいですが、そちらの方々の方が好みかもしれないので是非とも紹介していただきたいのです!」

@偉くなさそうなゾンビ


「(本当に素直な人だなー。私よりいいのがいるかもってことじゃん。……確かこの人は妻が居たよね。また封印されても困るし、私よりモテる妖怪でも紹介しておこう)

いいよいいよ。私の知り合いの中でも可愛いのを紹介してあげる」

@占い大魔王


「ははー!ありがたき幸せにございます!」

@偉くなさそうなゾンビ


「なんてえげつないことを!どうしてそんな非人道的なことができるのさ!」

@狐子


「うっさいなぁ!……人外と好んで付き合う人間が出るまで何百年掛かると思ってんの。擬人化ブームなんてそうそう起きるものじゃないんだぞ!子供には逃げられ、たまに恋すれば狐に化かされたと笑い話にされる!ようやく狐らしさを褒める人間が出るかと思えば、ゾンビ電波で価値観崩壊だ!私を褒めるのはバカみたいなのが一匹のみ!」

@占い大魔王


「(あれ、もしかして俺のことか?)」

@偉くなさそうなゾンビ


「(ん?もしかして占い師ちゃんは人間じゃないの?)

その人間には相応しくない耳と尻尾。それがなければきっと認められたはず。今からでも手術なり何なりできるんだから、バカな真似はよそうよ」

@狐子


「ま、分かり合えるとは思ってなかったよ。私の狐らしさを褒められないね、この世界では」

@占い大魔王


「俺が褒めたのはノーカウントですか!」

@偉くなさそうなゾンビ


「ゾンビから人間に戻っても記憶は残る。最初は獣になったことを嘆き、後になればゾンビだったことを悲しむだろうね。人々が電波で私の邪魔をしたことはその悲痛な思いで許しちゃう」

@占い大魔王


「さすが大魔王様だぜ!寛大だ!」

@偉そうなゾンビ


「ふっ。でも狐子ちゃんは特別サービスだ!友人に悲痛な思いはさせたくないけど今の貴方は憎い!だから、あえて元に戻ったの狐子ちゃんをどうするか教えてあげる!」

@占い大魔王


「獣に戻されるだけでも嫌なんだけど」

@狐子


「そうなの?それはよかった。私は狐子ちゃんを妖怪にしようと思ってたところだ!妖怪の素質があるようだったからね。まあ最低でも、ゾンビの意識が強い間は私が面倒を見てあげるよ

(そうすればこの狐子ちゃんを泣かせそうだし)」

@占い大魔王


「に、二段階も獣になるもんか!ってかそんな素質ないよ!」

@狐子


「私の涎占いはまず当たるよ。前に懐かしんだ狐子ちゃんは狐妖怪にかなり近づけるのさ。さあ、それが嫌なら私を止めることだね!」

@占い大魔王


「(フランクフルトの時のあの古臭い感じか!)

止められるよ。ほら、騒いでるから広場にはこんなに人が集まってる。さあ者共、ヒーローの名の下にこの曲者をひっ捕らえるのだー!」

@狐子


「おおおおおおおぉっ!」

@広場のゾンビ大勢


:「広場が大騒ぎ状態になる」


「技術力だけで大魔王に勝てるかなー。さあ、私たちも行くよ。目標は電波ジャックだ!」

@占い大魔王


「おー!」

@偉そうじゃないゾンビ


:「人と獣の戦いは獣の勝利で終わる。一週間くらいの間、世界は獣化を悲しみ、その後はゾンビ化を悲しむ。ゾンビ化したときの技術及びゾンビ電波技術のことは狐の夢と共に忘れたらしい。この事件が原因の自殺者は世界で一億人を越えた」


:「狐子は行方不明となる。数ヵ月後に女子中学生ヒーローとして世に降臨、そこそこの人気が出る。狐と油揚げに目がないので化け狐とも呼ばれている。占いができるらしい」

:「占い師も狐子と同じ時期に狐ヒーローとなる。自滅が多いので狐子のライバルヒーローに降格したが、耳と尻尾は子供達から大人気であった。握手会で大勢の子供を誘拐するも、狐子にぶん殴られて本当にライバル関係となった」

:「偉そうな人間は妖怪の女の子達と一夫多妻の結婚。皆で散歩中、旅の修行者を名乗るくノ一に妖怪共々封印されたらしい」






@この設定になるまでの設定@


否世狐子:(いやよ ここ)

「その辺の女子中学生。結構悩んだ苗字を出す余裕がありませんでした。名前と口調と年齢くらいしか設定がなかったので妖怪の素質があることに。ゾンビ電波の影響を普通に受けてます。主人公かも」


占い師:(うらないし)、占い大魔王:(うらないだいまおう)

「ヒーロー志望の女子狐妖怪。本当は何の妖怪か明かす予定はありませんでした(決めてなかった)が、狐子のパートナーなので名前的に狐妖怪になりました。出来ることはは占い、未来予知、幻術(幻影とか?)、透明化などの危機回避特化。ただし性格は目立ちたがり屋なので相性が悪いです。口調だけちょっとイメージと違う」


偉そうなゾンビ:(えらそうなぞんび)、偉そうじゃないゾンビ:(えらそうじゃないぞんび)

「ちょい役のはずだった男ゾンビ。元は狐子を誘拐するだけの役でしたが、世界観の説明役として再登場させました。獣や妖怪好きなど、後半ほどキャラが濃いです」


舞台

「今回の主人公。この人が主人公だと解説が多く必要になるので大変です。しばらく主人公にはしたくない。人間より(技術面で)頭のいいゾンビの世界で、この世界のゾンビは進化前の人間を見下しています。最初は『宇宙脱出エンド』、次に『ゾンビ化エンド』を考えていて後者を選択。更に『ゾンビ世界でヒーローエンド』と『元の世界へ戻すエンド』を考え後者を選択しました」




@その他メモ@

「今回の書き方は『エンディングを先に決めてそこまでキャラを動かす』です。問題点はエンディングまで予想以上に時間が掛かること、エンディング変更が頻繁なこと、途中でモチベーションが下がることでした」

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