冒険57km
最近はリアルが忙しすぎてなかなか更新できなくて申し訳ない。
<ニガヨモギ>の調薬を夕食の時間ギリギリまで行った事でこのゲームにおける調薬の仕様と<ニガヨモギ>の特性が何となくわかってきた。
このゲームにおける調薬とは薬草の加工と製法による薬効の取捨選択と濃縮が基本となるようだ。
<ニガヨモギ>を例に説明しよう。
<ニガヨモギ>をそのまま薬にすると<ニガヨモギ>に備わっている薬効がそのまま薬の薬効になる。
勿論プラスになる効能もマイナスになる効能も関係なくだ。
だが、製法を少し変えることで効能を取り出すことが出来るようになる。
例えば<ニガヨモギ>をすり潰した後煮出す時に丁寧に灰汁を抜いてやると「麻痺微小」の効能を取り出せる。
因みに取り出した灰汁なのだが、一定量を集めてやると薬として認識されるようだ。
その薬がこれだ。
<麻痺誘発剤>
重量0、レア度2、品質C-
効能:「麻痺小」
麻痺の症状を誘発する薬。現状のままでは確実に麻痺させる事は出来ない。
毒ではなく薬扱いだが狩りに使えそうな物だった。
そして「麻痺微小」を取り出した後の薬はこんな感じになった。
<ニガヨモギの傷薬>
重量1、レア度1、品質D
薬効:「HP回復速度上昇微」「止血(塗布時)」「整腸」
銀狐製の薬。ニガヨモギのみの薬効を利用した傷薬。特殊な製法により副作用を抑えてある。
効能自体はあまり変化がないが、副作用が無くなったのが大きいだろう。
ただし味に関してはあいも変わらず無茶苦茶苦いのだが。
そこはまたいつか改良するとして、他の効能の取り出し方も色々と検討して来てみたが効果を一つに限定することしか出来なかった。
というのも「麻痺微小」とは違い煮出す時の温度や<ニガヨモギ>の加工方法によってしか効能が変化しなかったからである。
つまり現状では効能の抽出は不可能と言っていいだろう。
まぁ、効能を単一化できたので抽出に関しては後回しでも別段問題は無いだろう。
さて、話を戻すが<ニガヨモギ>に関する効能の単一化方法はそんなに難しく無い。
例えば「HP回復速度上昇微」を残したい時は<ニガヨモギ>をペースト状になるまでよくすり潰した後沸騰したお湯で30分以上煮出す事で限定できる。
「止血(塗布時)」の場合は良く炒った後60度程の温度で30分以上煮出せば限定でき、残りの「整腸」に関しては5mm角程度の大きさに切った<ニガヨモギ>を長時間水に晒す事で限定できた。
それぞれの薬はこんな感じになった。
<ニガヨモギの回復薬>
重量0、レア度2、品質C
効能:「HP回復速度上昇小」
銀狐製の回復薬。味は苦いが良く効く薬で初心者に丁度良い。
<ニガヨモギの止血薬>
重量0、レア度2、品質C
効能:「止血(塗布時)」
銀狐製の止血薬。患部に塗布することで止血する事が出来る。更に弱い流血性の毒にも効果がある。
<ニガヨモギの胃薬>
重量0、レア度2、品質C
効能:「整腸」
銀狐製の胃薬。安価なニガヨモギ製の胃薬。胃腸の弱い人の必需品。
今回は時間がなくこれだけしかできなかったが、これからは空いた時間にちょくちょく研究を進めていこうと思う。
夕食後、拠点を離れもう一度岩山を目指している。
調薬の間中ずっと自動製作で矢を作っていたため十分な量の矢が集まったからだ。
向かうのは最初に登った崖とは反対方向にあった比較的緩やかな斜面のほうにした。
どうせ後何回か戦うことになるだろうし、今の内にルートを確定させておこうという魂胆である。
ついでに対泥人形用に新しい矢も作ってみた。
<石の棒錘矢>
重量0、レア度2、品質C
衝撃+100%、貫通-50%、飛距離-15%
銀狐製の矢。鏃に棒状の錘を付けた特殊な矢。敵を射殺すのでは無く衝撃により敵の骨などを砕き捕獲する為に使われた。
<石の刺股矢>
重量0、レア度2、品質C
斬撃20%、飛距離-15%
銀狐製の矢。刺股状の鏃が特徴的な矢。主に鳥撃ち用の矢として使われ、首を切断し仕留めると言われている。石製なので切れ味は悪い。
取り敢えず各10本ずつ作ってみた。
棒錘矢は泥人形に効き辛い貫通では無く衝撃を与えるタイプのダメージを、刺股矢はダメージを与える範囲を広げる目的で作ってみた。
まぁ、効くという保証は無いけどね。
でも作っておけば<自動製作>に登録されるから良いか。
今後使うこともあるかもしれないしね。
特に何もなく岩山の麓まで到着した。
矢やMPの消費無くここまで来れたのは僥倖だろう。
とはいえここから先は隠れるような低木や大きめの岩なども少なくなるので戦闘は必至であろう。
もしかしたら有効かもしれないので<迷彩ネット>を羽織っていくが効果があるのかは疑問が残る。
しかし、多少のリスクは承知してるし前回登ったときに出てきた敵程度なら何とかなるはずだし、何とかして見せよう。
大量の敵に囲まれなければな!
そんなわけで、登り始める。
現在3合目付近に着いたが、崖の方とは比べ物にならない程敵が出てきている。
その証拠にさっきから引っ切り無しに敵と遭遇しているのだ。
大多数の敵は幸運なことに<迷彩ネット>を羽織り、岩陰に隠れている俺には気が付く事無く去っていくのだが、運悪く近づいて来たグループとは戦闘になっている。
大体1つの団体に対して10匹程度の蜜蜂がいる。
大量にいるお蔭様で戦闘したのは一部だけなのに蜜蜂の討伐数が50近くになっていることだろう。
とりあえずは矢とMPの節約のためナイフで戦っているのだが、少々時間が掛かりすぎているような気がする。
これならば崖から登ったほうが楽だったのかもしれない。
あるいはパーティーで登るような場所だったのかもしれない。
でも俺は諦めずに登る。
今のところは大きなダメージも無いのと、敵全てと戦う必要が無いからだ。
それに登ってる速度的にはこちらの方が早い気がするし。
おっと、次の団体さんがやってきやがった。
隠れないとな。
現在やっと7合目。
半分を超えたところにいるのだが、ここにきて新しい敵が出てきた。
顔を含む全身の表皮に石みたいな灰色のごつごつとした装甲をまとっている大型のトカゲだ。
装甲とはいっても動きを阻害しないためか其処此処に隙間が開いており、表皮であろう茶色い鱗が覘いている。
流石に接近戦は怖いので、弓を使った遠距離戦を展開してみたが装甲部分に命中した矢は悉く弾かれるという結果になってしまった。
スリットを狙えば弾かれる事無くダメージを与えられるが、今までのように急所に一撃という戦法が取りにくい。
しかし不幸中の幸いか動きは装甲のためか鈍いので攻撃を避けるのは容易い。
さらに群れずに1匹でいるのも狩り易い要因になっているだろう。
取り合えず1匹は倒したのでその戦利品を見てみる。
<岩装蜥蜴の硬表皮>
重量3、レア度2、品質D
岩装蜥蜴の表皮。岩を主食とする岩装蜥蜴の表皮が岩のように硬化し装甲のように変化したもの。元は鱗だといわれており、鎧や盾に利用されることがある。
<岩装蜥蜴の表皮>
重量1、レア度2、品質D
岩装蜥蜴の表皮。動きを阻害しないために変化しなかった岩装蜥蜴本来の表皮といわれる部分。硬表皮よりも硬度はだいぶ劣るが、重量と柔軟性はこちらのほうが勝る。
<岩装蜥蜴の眼球>
重量1、レア度3、品質D
岩装蜥蜴の眼球。グロテスクな見た目をしているが、薬や錬金術の材料になるほか一部の地域では珍味として食されることもある。味は保障しないが。
といった感じだ。
なんというかもの凄いものが取れてしまったけど、扱いに困る。
薬の材料になるのだが、効能を調べるには生で食べるしかないので流石に眼球を生で食べるのは勘弁したいところだ。
しかもどうやって調薬するかも分からない。
すりつぶせばいいのか?
まあそんな事は置いておいて、まだ山頂までは距離があるのだ。
油断せずに登っていかなければ。
ネーム〈銀狐〉Lv.13
種族 〈エルフ〉
ジョブ〈弓使い Lv.16〉〈労働者 Lv.7〉
ステータス
HP :37/80
MP :74/74
SP :60/60
STR:18
SIZ:12
DEX:42
VIT:5
INT:13
AGI:26
MND:13
LUK:10
LP :0
スキル
〈弓術初級 Lv.3〉〈鷹の目 Lv.12〉〈木工 Lv.4〉〈簡易調理Lv.6〉〈視野探索 Lv.13〉〈隠密行動初級 Lv.2〉〈暗殺初級〉〈簡易マッピング Lv.7〉〈跳躍 Lv.10〉〈嵐属性初級 Lv.5〉〈回避 Lv.6〉〈調薬見習い Lv.1〉
武器
メイン:〈ノーマーディッシュ・ボウゲン>
├クリバー:〈イェイガー・カルヒャー〉
└アロー:〈石の矢×0〉〈黒熊の矢×1〉〈緻密な石の矢 ×5〉
〈緻密な石の矢(劣化2) ×198〉<石の棒錘矢×10>
<石の刺股矢×10>
サブ1:〈ツインクロスボウ Mk-Ⅱ〉
├クリバー:〈ボルトストッカー〉
└ボルト:〈鉄のボルト×28〉<石のボルト×50>
サブ2:〈クリス・オブ・ホーク〉
サブ3:〈鉄のダガー〉
その他:〈初心者のナイフ〉〈木の銛〉
防具
頭:〈皮の帽子〉
体:〈イェイガー・レーダーブルストン〉
腕:〈イェイガー・レーダーアルムシュッツ〉
手:〈鹿の騎射がけ〉
足:〈イェイガー・レーダーホーゼ〉
靴:〈イェイガー・レーダーシュティーフェル〉
装飾品
無し
その他
〈初心者の鍋〉〈初心者の鑢〉〈石の斧〉 〈鉄の鋸〉 〈鉄のつるはし〉 〈鉄の鑿〉 〈鉄の斧〉 〈粗悪な松明 ×3〉〈初心者の調薬セット〉〈初級グリーンポーション ×2〉〈初級ブルーポーション〉<ニガヨモギの回復薬><ニガヨモギの止血薬><ニガヨモギの胃薬>




