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Free World Frontier  作者: シバケン
パリィ防衛線
64/79

冒険49km

2月から生活が大幅に変わるので、もしかしたら投稿ペースがだいぶ落ちるかもしれません。

 拠点設営の材料を確保した俺は早速拠点作りを始めることにする。

 基本的な構造は前回作成した入り口と似たような感じにする。

<自動製作 Lv.1>で同時作成してもいいのだが、完成品の質が落ちた場合、強度不足で危ないのではという不安もあるので今回は時間をかけて建築することにする。

 というわけで、素材と道具を地面に並べて建築を始めた。






 1時間と少し後。

 主要なパーツである床と天井、壁3枚が完成した。

 今は洞窟で使っていた入り口を今回の拠点で使えるサイズに加工中だ。

 といっても飛び出しそうな部分を切るだけの簡単な作業なのだが。

 その作業がひと段落ついたら少し休憩しようと思う。

 どうも今までの作業によって<木工>のレベルが上がったから確認したいのだ。



 ほどなくして拠点の面となるパーツが全て完成した。

 特に変なギミックをつけなかったためか、かなり簡単に作成できた気がする。

 それでは新しく来た通知を確認しましょう、そうしましょう。



 スキル<木工>のレベルが上がりました。


 新たな称号<見習い大工>を得ました。



 予想通り木工のスキルがレベルアップしたのだが、称号まで手に入れるとは思わなかった。

<見習い大工>って事はあれか、何かしら建物に関する物を作ると手に入るのか?

 でも前に扉と壁を作った時には手に入らなかったんだが。

 まあいい、確認すれば分かることだ。



<見習い大工>:初めて建物を建てる人に送られる称号。まだまだ見習いです、頑張って一人前になって下さい。建築時にDEX+1、作製時間短縮微、完成時評価上昇微。



 どうやら建物の基本的なパーツを全て作らないとダメなようだ。

 てか所謂豆腐建築も建物に含まれるんだね。

 使えない訳ではないから有難く貰っておこう。

 さて、主なパーツがそろったわけなので組み立てに行こうと思う。

 パーツをすべてインベントリ内にしまうと俺は木に跳び登った。



 拠点設営地点まで登ると早速設営の準備に入る。

 まずは2本の枝に3本の板材をわたす。

 3本はなるべく等間隔にわたし、それを<空蔦>でしっかりと固定する。

 こんな面倒なことをやるのは木に直接床を固定してしまうと、拠点を支えてくれる木に大きなダメージを与えてしまう可能性があるからだ。

 固定が終わったら、インベントリから床を取り出す。

 手でもてないような重たいものや巨大なものは取り出す前に半透明の表示であらかじめ設置場所を決めることが出来る。

 というわけでさっき置いた板材の上に床を置く。

 固定方法は下の板材まで届く穴を床に開けてビスを打ち込む。

 次は壁を固定する作業に入る。

 壁の固定も床と同じように穴を開けてビスを打ち込む方法を取る。

 最後に天井も同じように固定したら外観はほぼ完成だ。

 別に難しいことは何もやっていないので案外すぐに終わった。

 後は内装だがインベントリ内のアイテムを置くだけなのでこれもすぐに終わるだろう。



 そんなわけで拠点が完成した。

 外観はただの木で出来た大きな箱という完全な豆腐建築である。

 素人がこった外見の建物を作れるわけが無いので仕方が無いだろう。

 一応最低限の採光用に窓を設置してあるのだが、技術や材料の関係上突き上げ式の窓になってしまったため締め切ってしまうと完全に箱になってしまうのが玉に瑕だ。

 内装はとても質素で、拠点の真ん中には取り外しが可能な囲炉裏が設置してあり、その上にはちゃんと天棚や自在鉤が付けられている。

 囲炉裏といっても長火鉢を床にあけた穴に固定しているだけなので正式なものではなく簡易的なものだ。

 しかも中に入っているのは灰ではなく土だったりする。

 灰もしっかり集めておかないといけないな。

 話を戻すが、入り口から入った奥、囲炉裏の反対側には折りたたみ式の机と椅子が置かれた作業スペースがあり、部屋の隅には木箱が置かれている。

 照明は無いが、囲炉裏に火を入れればそれなりに明るくなる。

 一応快適な拠点になったわけだ。

 しかも入り口は木の上にあるにもかかわらず縄梯子等の登れるような道具も作っていないので木登りが出来なければ拠点に入ることすら難しい。

 前回のように勝手に使われることが殆ど無くなったのではないかと思われる。



<火鉢型囲炉裏>


 重量2、レア度3、品質C-


 銀狐製の囲炉裏。木で作った箱の中に土を敷き詰めただけの簡単な作り。しかし、暖房や照明、調理器具に利用できる。



<自在鉤>


 重量2、レア度3、品質C-


 銀狐製の自在鉤。天井から吊り下げ、鍋や薬缶等をかけ煮炊きや湯沸しをするための道具。高さを上下に自由に変えられる構造を持つため自在鉤と名づけられた。全木製。



<天棚>


 重量3、レア度3、品質C-


 銀狐製の天棚。格子状に組まれた木枠に空蔦が編みこまれており、舞い上がる火の粉を防いだり煙や熱を拡散させる働きがある。格子状の木枠に食材を吊るせばいつでも燻製が楽しめる。






 さて、拠点建築も終わったことだし実はずっと楽しみにしていた調薬をはじめたいと思う。

 そうと決めたら作業スペースに道具を揃える。

 机の上に調薬セットと各種薬草らしきアイテムを、そして部屋の隅に水の入った樽を置く。

 此れで一応の準備は完了だ。

 それでは薬缶に水を入れて自在鉤に掛けておく。

 やはり囲炉裏を作っておいたのは正解だったな。

 調薬以外でも調理や照明に大活躍だ。

 さて、まずは何を作るべきだろうか。

 取り敢えず<ニガヨモギ>を煎じてみることにする。

 まずは1枚の<ニガヨモギ>を乳鉢ですり潰していく。


 ゴリゴリゴリ


 あれだな理科の実験を思い出すなこれ。

 加減が分からないので原型がなくなるまですり潰しておこう。


 ゴリゴリゴリ


 原型が無くなったらすり潰した<ニガヨモギ>をビーカーに入れて薬缶で沸かしたお湯を注ぐ。

 これも加減が分からないのですり潰した<ニガヨモギ>と同量のお湯を静かに注いでみる。

 泡が立たないようにしつつ良く混ぜる。

 何となくだがヨモギのいい匂いがする気がする。

 あ、ヨモギ餅食べたい。

 でももち米がないのか。

 おっと作業を忘れてはいけない。

 良く混ざったと思うので余分な物を濾過して薬瓶に詰める。

 大体瓶の5分の1程度しか溜まらなかったが一応見てみることにする。



<正体不明の薬(1/5)>


 重量1、レア度不明、品質D


 銀狐製の薬。ニガヨモギを使っていること以外は全て不明な薬。



 おう、なんというか不安しか残らない物が完成した。

 普通なら絶対に飲まないよなこういうの。

 しかも薬効が不明だから成功してるのか失敗してるのかも分からない。

 でも飲む前にスキルがレベルアップしたみたいだしどんな能力を持ったのかだけ確認しておこう。

 もしかしたら薬効がわかるかもしれないし。



 スキル<調薬>のレベルが上がりました。レベルが上がったので新しい効果<薬効確認>の能力を覚えました。


<薬効確認>:薬や材料を服用することで以下の事が分かる。

 1.100%の確率で保有している薬効の数が分かる。

 2.50%の確率で1つ目の薬効が分かる。

 3.25%の確率で2つ目の薬効が分かる。

 4.12%の確率で3つ目の薬効が分かる。



 確かに薬効について分かる能力なんだがこれはちょっと。

 薬効を調べるのに服用するってどういうことですか!

 毒があったらどうするんですか!

 っと叫びたいところだが確かに自身で服用するのが一番早いのか。

 はぁ、気は進まないが一口飲んでみるか。

 俺は薬瓶を持つと慎重に一口だけ飲み込んだ。

 口の中に広がるヨモギの匂いと強烈な苦味。


「ゴフッ」


 あまりの苦味にむせ返るが、何とか薬を飲み込む。

 な、なんていう味だ。

 苦すぎて舌が痺れてるぞ。

 まぁいい、服用したんだから薬効を確認しないとな。



<ニガヨモギの傷薬(1/10)>


 重量1、レア度1、品質D


 薬効:HP回復微、不明、不明


 銀狐製の薬。ニガヨモギのみの薬効を利用した傷薬。副作用については確認されていない。



 どうやらこの薬には薬効が3つ程存在するようだ。

 一応体力回復効果があるところから傷薬って名前が付いてるのか。

 これは完成って事でいいのかな?

 薬効を上げていくにはまだまだ研究が必要そうだ。

 まぁ、研究は後々やっていくとして、今度はレベル上げをしないとな。

ネーム〈銀狐〉Lv.11

 種族 〈エルフ〉

 ジョブ〈弓使い Lv.13〉〈労働者 Lv.7〉

 ステータス

 HP :74/74

 MP :74/74

 SP :54/54

 STR:16

 SIZ:11

 DEX:40

 VIT:5

 INT:13

 AGI:25

 MND:13

 LUK:10

 LP :0

 スキル

〈弓入門 Lv.18〉〈鷹の目 Lv.7〉〈木工 Lv.4〉〈簡易調理Lv.6〉〈視野探索 Lv.6〉〈隠密行動見習い Lv.16〉〈暗殺見習い Lv.15〉〈簡易マッピング Lv.6〉〈跳躍 Lv.7〉<嵐属性初級 Lv.1><回避 Lv.2><調薬見習い Lv.1>

武器

 メイン:〈ノーマーディッシュ・ボウゲン>

   ├クリバー:〈イェイガー・カルヒャー〉

   └アロー:〈石の矢×50〉〈黒熊の矢×1〉〈緻密な石の矢 ×12〉

        〈緻密な石の矢(劣化2) ×26〉

 サブ1:〈ツインクロスボウ Mk-Ⅱ〉

   ├クリバー:〈ボルトストッカー〉

   └ボルト:〈鉄のボルト×28〉<石のボルト×50>

 サブ2:〈クリス・オブ・ホーク〉

 サブ3:〈鉄のダガー〉

 その他:〈初心者のナイフ〉〈木の銛〉

 防具

 頭:〈皮の帽子〉

 体:〈イェイガー・レーダーブルストン〉

 腕:〈イェイガー・レーダーアルムシュッツ〉

 手:〈鹿の騎射がけ〉

 足:〈イェイガー・レーダーホーゼ〉

 靴:〈イェイガー・レーダーシュティーフェル〉

 装飾品

 無し

 その他

 〈初心者の鍋〉〈初心者の鑢〉〈石の斧〉 〈鉄の鋸〉 〈鉄のつるはし〉 〈鉄の鑿〉 〈鉄の斧〉 〈粗悪な松明 ×3〉〈初心者の調薬セット〉〈初級グリーンポーション ×2〉〈初級ブルーポーション〉<ニガヨモギの傷薬(1/10)>

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