冒険46km
今年最後の投稿です。
6ヶ月間書き続けてきましたがどうだったでしょうか?
来年もこのFWFを宜しくお願いします。
スミスの店から出た俺は取り合えずNPCの雑貨屋へ向かうことにする。
塩などの調味料や調薬用の道具を調達するつもりだ。
ちなみに調薬の材料は嫌という程森の中で手に入っているので買う必要は無いと思いたい。
複雑な裏路地を抜け、少し歩くとNPCの店があった場所にたどり着いたが、その場所は様変わりしていた。
まぁ、これだけ周りが変わっているのだ当たり前だろう。
取り合えず、変化したところを先に説明しよう。
まず1つは雑貨屋が大きくなっている所だろう。
前までは1階建ての小さな店だったのが、いつの間にか石造りの2階建てと言う立派な店になっていた。
ここ儲かっていたんだな。
まぁ、昔はここ一つしかNPCの店が無かったからな。
次は周りに複数の店が出来たことだろう。
雑貨屋の隣にはクロスした剣と鎚の後ろに盾が彫られた看板が掛かった武具屋らしき店がある。
その隣に三角ビーカーが彫られた看板が下げられているなぞの店。
さらに雑貨屋の向かい側に漫画肉が彫られた肉屋らしき店、その右隣にはジョッキの看板の掛かっている店、その反対側にINNと書かれた宿屋がある。
まさにNPC経済の中心地というわけだな。
さて、俺は当初の目的通り雑貨屋に入る。
店内は整然としており、昔の様な粗雑な感じはしない。
その分目的のものはすぐに見つかった。
キャベツや小麦粉等の食材が置いてあるコーナーに樽と麻袋、天秤が置いてあり近くに塩と書かれた看板が置いてあった。
樽の中を覗いてみると、濁った色をした粒が大きく不揃いな結晶が入っていた。
どうやら岩塩のようである。
まぁ、近くに海がないから当たり前ではあるか。
値段は単位瓦当たり5Gもするようだ。
秤が置いてあるところから自分で測るのだろう。
取り敢えず200瓦分、つまり1000Gだけ買っていくことにする。
えらく高いな。
さて、次に買うものは調薬用の道具である。
様々な道具が置かれたコーナーに基本セットが無いか探してみる。
正直な所では調薬用の道具に何が必要なのかよく分からないのだ。
一通り見てまわったが基本セットらしき物は見当たらなかった。
適当に買って後で足りなかったら嫌なので店主にでも聞いてみることにする。
塩を買うついでに店主に聞いた所、調薬系の道具は全く取り扱っていないそうだ。
欲しいのなら隣の薬屋に行けとの事だ。
成る程、三角ビーカーの看板が掛かっていたのは薬屋だったのか。
そういう事ならば早速行かなければ。
俺は店主に少し色を持たせた金額を渡すと意気揚々と隣の店に向かう。
隣の薬屋に入るとそこは雑貨屋とはまた違った雰囲気の店だった。
薬草の劣化を防ぐ為なのか店には窓がなく、店内は天井から吊るされた蝋燭の光しか無く薄暗い。
さらに商品が所狭しと置かれカウンターが店の奥にある雑貨屋と違い店に入るとすぐにカウンターがあり、薬草等がカウンターの後ろの棚に並べられている薬屋は何と無く往年の名作RPGを思い出すつくりだ。
「何か用かね?」
声を掛けてきたのはカウンターの中央にいた如何にも魔女ですと言わんばかりの全身黒尽くめの衣装を着た老婆だった。
おっといけない、店の雰囲気に呑まれてぼーっとしていたようだ。
「調薬用の道具を買いに来たのですが。」
老婆は俺の注文を聞くとはいよと一言だけいい店の奥へと行ってしまった。
1人残された俺は暇潰しに奥に並べられている薬草の入ったビンを観察する。
ビンには中に入っている素材の名前が書いてあり、<ニガヨモギ>や<ヨモギモドキ>など見たことのある薬草や毒草だけでなく、<アカドクダミ>とか<人喰い草>、<クチナシ>などの見たこともないような物も沢山ある。
一体どこで手に入れるのだろうか。
そんな感じでまたぼーっとまっていると、店の奥から幾つかの道具を両手に抱えた老婆が戻ってきた。
「はいよ、これが調薬に使う道具さね。」
そういってカウンターの上に道具を並べる。
「これが薬草をすりつぶす乳鉢と乳棒だよ。」
そう言って指差したのは理科の実験などでよく見かける白い乳鉢と乳棒だ。
大量に作成することを考慮していないのか片手で楽に持てる程度の大きさだ。
「これが薬を煎じる為のお湯を沸かす薬缶だよ。」
次に指を指したのは円筒形の本体に三角錐の蓋と言う薬缶と言うよりはポットのような見た目をした道具だった。
色は金色をしているがあれはアルミをアマルガム化して作られていたはずなので別の金属が使われているのだろう。
使い方としては同じなので気にすることもないか。
「それでこれが薬を煎じる為の器だね。」
ガラスのビーカーだと思った?
残念焼き物製でした。
と言わんばかりに鎮座していたのは釉薬がされていないのか土を焼き固めたものだとわかる入れ物だった。
其のせいか外も中もザラザラしているのだが大丈夫か?
「それでこれが不純物を濾すための漏斗と濾材だよ。」
漏斗もビーカーと同じで焼き物製だった。
その為か全体的に分厚い感じがする。
そして濾材は布製だった。
布のフィルターとか珈琲でも淹れるのかな?
「最後にこれが完成した薬を入れる容器だよ。」
まぁ、前の2つが焼き物であったようにこれも同じく焼き物だった。
しかし前の2つと決定的に違っている部分がある。
釉薬がされており、少しムラが出来ているが薄緑掛かった容器は素朴な美しさがあった。
いや、これ他のと比べて数段階高いものでしょ絶対。
もしかして薬の容器って使い回すものなの?
よくあるRPGみたいに使い捨てじゃないの?
これだけは流石に複数あり10個カウンターに置かれている。
「それじゃあこのセットで3000Gだよ。」
思ったよりも安いかな?
お金は余っているし買ってしまおう。
「はい、毎度あり。」
<初心者の乳鉢>
重量1、レア度1、品質D
初心者用の乳鉢と乳棒。粗末な石製なので凹凸が多くすり潰す時にムラができてしまう。
<初心者のポット>
重量1、レア度1、品質D
初心者用のポット。安い青銅で作られているが、加工技術が未熟なものが作ったのか厚さがバラバラである。
<初心者のビーカー>
重量1、レア度1、品質D
初心者用のビーカー。量産の効き易い半磁器製だが、加工技術が未熟のため厚さがばらばらである。
<初心者の漏斗>
重量1、レア度1、品質D
初心者用の漏斗。量産の効き易く安い炻器製である。加工技術が未熟のため、厚くなっており量が入らない。
<初心者の濾材>
重量1、レア度1、品質D
初心者用の濾材。ただの布を漏斗の形に縫っただけ。
<初心者の薬瓶>
重量1、レア度1、品質D+
初心者用の薬瓶。陶器製で出来ているのは薬が日光で変異しないためだと一般的に言われているが、実は単純にガラス瓶が高いためである。
まぁ、初心者用のアイテムだし碌なことがかかれていないのも仕方が無いか。
取り合えず道具はそろったことだし、早速レベリングの旅に出かけましょうかね。
そう思いながら薬屋を出たときだった。
けたたましい警告音と共に、赤色の帯に黒字で何かが表示された。
「警告!強制ログアウトが実行されました。ログアウトまで後10秒」
いきなりのことに混乱する。
俺なんか不味い事したっけ?
そんな中、俺の視界に現在時刻を示す時計が入った。
22:21
あ、消灯時間を1時間以上過ぎてら。
この先に待っているものに恐怖しながらも俺は何も出来ずログアウトするのだった。
銀狐さんはこの後どうなるのでしょうか?
皆さんならお分かりですよね。
ネーム〈銀狐〉Lv.10
種族 〈エルフ〉
ジョブ〈弓使い Lv.12〉〈労働者 Lv.6〉
ステータス
HP :74/74
MP :74/74
SP :54/54
STR:16
SIZ:11
DEX:38
VIT:5
INT:13
AGI:24
MND:13
LUK:10
LP :0
スキル
〈弓入門 Lv.17〉〈鷹の目 Lv.6〉〈木工 Lv.2〉〈簡易調理Lv.5〉〈視野探索 Lv.5〉〈隠密行動見習い Lv.14〉〈暗殺見習い Lv.13〉〈簡易マッピング Lv.5〉〈跳躍 Lv.6〉<嵐属性初級 Lv.1><回避 Lv.2><調薬見習い>
武器
メイン:〈ノーマーディッシュ・ボウゲン>
├クリバー:〈イェイガー・カルヒャー〉
└アロー:〈石の矢×50〉〈黒熊の矢×1〉〈緻密な石の矢 ×12〉<緻密な石の矢(劣化2) ×26>
サブ1:〈ツインクロスボウ Mk-Ⅱ〉
├クリバー:〈ボルトストッカー〉
└ボルト:〈鉄のボルト×28〉<石のボルト×50>
サブ2:〈クリス・オブ・ホーク〉
その他:〈初心者のナイフ〉〈木の銛〉
防具
頭:〈皮の帽子〉
体:〈イェイガー・レーダーブルストン〉
腕:〈イェイガー・レーダーアルムシュッツ〉
手:〈鹿の騎射がけ〉
足:〈イェイガー・レーダーホーゼ〉
靴:〈イェイガー・レーダーシュティーフェル〉
装飾品
無し
その他
〈初心者の鍋〉〈初心者の鑢〉〈石の斧〉 〈鉄の鋸〉 〈鉄のつるはし〉 〈鉄の鑿〉 〈鉄の斧〉 〈粗悪な松明 ×3〉<初心者の調薬セット>




