冒険23km
遅くなって申し訳ありません。
銀狐が取引をするようです。
予約投稿を誤爆してしまいました。
スミスが露店を準備している間、俺はまた串焼きを作る。
どうもリュイがまだ食べたそうにしてるし、俺の方の満腹メーターが回復し切っていない。
スミスも食べたそうにしている。
お前は生産職だから自分で作れば良いだろうに。
良い感じに焼けてきた頃、やっとスミスの準備が出来たようだ。
「準備は出来た。さぁ、取引を始めようか!」
スミスが両手を広げながら叫ぶ。
何やってんだこいつ?
串焼きを美味しそうに食べているリュイですら、残念な物を見るような目をしている。
「いや、その、ちょっとやってみたかったと言うか。」
俺たち2人の視線に耐えられなくなったのか、しどろもどろに喋るスミス。
このままだと話が進まなさそうなので、さっさと本題に入ってしまおう。
「取引の前に、ちょっと話し合わないといけないことがある。」
しどろもどろになっていたスミスは、俺の言葉で正気に戻ったようだ。
一応商人らしい切り替えの速さは持ってるんだな。
「なに、簡単な報酬の話さ。」
どうも俺の考えが伝わっていないようで、スミスは困惑気味だ。
まるで、報酬の話は終わったでしょ?とでも言いたいような顔だな。
「覚えてないのか?お前は俺からステータスの事について根掘り葉掘り聞いてきただろ?」
スミスは何のことだと首を傾げるが、すぐに思い出したのか顔を顰める。
「あれは弓使いの地位向上が報酬じゃ無かったんですか?」
「流石にそんな不確定で長期スパンが必要な事を報酬にしたりはしない。」
不確定で長期スパンの報酬なんか詐欺の常套手段でもあるしな。
ネズミ講なんかその代表では無いか。
「まぁ良いでしょう。」
悟りを開いたかのような顔になってしまったスミス。
なんか、さっき散々搾り取ったから、流石にこれ以上搾り取るのは可哀想になって来るな。
仕方が無い、少しだけ譲歩してやるか。
「安心しろ、手加減はしてやるから。」
そう言うと、スミスは目に見えて安堵している。
やっぱり商人にむいて無いんじゃないか?
「それじゃあ、始めよう。レベルが低い時とはいえステータスだからな、無料7つでどうだ?」
俺の提案にう〜んと唸るスミス。
頭をフル回転させて考えてるんだろう。
「ステータス情報自体は掲示板に載せて無いので4つでどうでしょう?」
へえ、掲示板には載っけて無かったのか。
なら、もう少しまけてやるか。
「お前から漏れない確証が無いからな。5つと半額4つだ。」
スミスの方はまた長い思考タイムに入ったようだ。
前回のと含めてどれだけ自分の懐に余裕があるのか考えているのだろう。
「そうですね。ここで私が絶対に言わないと言っても貴方は納得しないでしょうし、無料5つと半額4つで良いですよ。その条件のみます。」
前回と違って、やけにあっさり決まったな。
表情が何時もの微笑みに戻ったせいで何を考えてるのか読めない。
まぁ、多く報酬がもらえれば俺は十分なんだけどな。
「それでは、取引をはじめましょう。無料販売11個、半額販売11個です。さぁ選んだ、選んだ。」
俺は早速、スミスの露店に並んでいる商品を吟味し始めた。
「はい、ちょうど頂きました。ありがとうございます。」
と言うわけで、俺は大量にあった商品からなんとか無料11個、半額11個を選び出した。
選んだものがこれだ。
無料販売品
<鉄の鋸>
重量2、レア度2、品質C+
アイアンファントム作の鋸。木を切るための道具。幅が厚くなっており普通のものよりも丈夫。
5500G
<鉄のつるはし>
重量4、レア度3、品質C+
アイアンファントム作のつるはし。鉄製なので丈夫。さらに、通常よりも多くの鉄を利用しているため重たくなっているが、その分耐久度が高く作業効率が良い。
5500G
<鉄の斧>
5500G
<鉄の玄翁>
重量3、レア度2、品質C+
アイアンファントム作の玄翁。鉄製の玄翁。釘を打つための道具。投げればそれなりのダメージを与えられる。
4000G
<鉄の鑿>
重量2、レア度2、品質C+
アイアンファントム作の鑿。鉄製なので、木だけで無く石も削る事が出来る優れもの。
4500G
<木の樽>
重量3、レア度3、品質C
スミス作の樽。液体を貯蔵出来る優れもの。内容物があってもインベントリに収納できる。
4500G
<鹿皮の帽子>
重量1、レア度2、品質C
SIZ+1
スミス作の帽子。ハンティングキャップ。革製なので丈夫なのだが、敵の攻撃を受けるには不安が残る。
3250G
<折りたたみ式チェア>×2
2000G
<折りたたみ式テーブル>
2500G
<木の桶>
重量1、レア度1、品質C
スミス作の桶。水を組むことの出来る道具。内容物がある場合、インベントリに入れることが出来ない。
1500G
半額販売品
<紙>×5
重量0、レア度4、品質C
スミス作の紙。長さ5m程のロール紙。
3000G
<硝子のインク壺>
重量0、レア度4、品質C+
クサナギ作のインク壺。硝子を利用しているため残量がわかりやすい。
3000G
<インク(黒)>×2
重量0、レア度2、品質C+
クロウリー作のインク。特殊な製法をしているため色が消えにくい他は普通のインク。
500G
<弓の弦>×2
重量0、レア度1、品質C
スミス作の弦。空蔦の繊維を利用している弦。所詮消耗品。
500G
<鉄の網>
重量1、レア度2、品質C+
アイアンファントム作の網。様々な用途に利用できる。目は粗め。
500G
買ったのはこんな感じだ。
いや〜良い買い物した。
スミスの方は既にグロッキーになってるけど。
想像以上に痛かったみたいだな。
あ、そうそう、製作者がスミス以外の物は委託販売してる物だってさ。
なんでもβ時代からの友人で組んだギルドのメンバーの品らしい。
そこそこ有名だってスミスは言うけど俺は聞いたことが無い。
当たり前か、話したことあるプレイヤーが少なすぎるしな。
満足いった俺はスミスとリュイに別れをいって、北の森へと向かった。
入る場所は前回脱出した地点。
目的は簡単なマッピングだ。
俺は買った紙を適当な長さにナイフで切断し、等間隔にマス目を引く。
このマス目一つを50mとする。
視界にグリッド線を表示させ、目印になりそうな物までの距離を測りつつ紙に書き込んで行く。
これでは正確な地図は作れないのだろうが、どうせ俺しか使わないし良いか。
そんな感じでマッピングしながら森を歩いて行くのだった。
「しまった。森に入ったら目印がない」
ネーム〈銀狐〉Lv.6
種族 〈エルフ〉
ジョブ〈弓使い Lv.8〉〈労働者 Lv.1〉
ステータス
HP :68/72
MP :69/74
SP :39/44
STR:13
SIZ:10
DEX:28
VIT:7
INT:13
AGI:16
MND:13
LUK:8
LP :0
スキル
〈弓入門 Lv.10〉〈狩人の眼 Lv.14〉〈木工見習いLv.5〉〈簡易調理Lv.3〉〈水属性入門Lv.5〉〈風属性入門〉〈発見 Lv.11〉〈隠密行動見習い Lv.5〉〈暗殺見習い Lv.3〉
武器
メイン:〈樫の弓〉〈石の矢×2〉〈鹿角の矢×5〉
サブ :〈初心者のナイフ〉〈木の銛〉
防具
頭:〈皮の帽子〉
体:〈初心者の革鎧〉
腕:〈初心者のレザーアームガード〉
手:〈鹿の騎射がけ〉
足:〈初心者のレザーグリーブ〉
靴:〈初心者の革靴〉
装飾品
無し
その他
〈初心者の鍋〉〈初心者の鑢〉〈初心者のグリーンポーション〉〈石のつるはし(簡易)〉〈石の斧〉 〈鉄の鋸〉 〈鉄のつるはし〉 〈鉄の鑿〉 〈鉄の斧〉 〈木の樽〉




