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Free World Frontier  作者: シバケン
パリィの村
25/79

冒険20km

銀狐は重大な事実に気がついてしまいました。



いつもこの小説をお読みいただきありがとうございます。

なんと日刊ランキング総合3位になってしまいました。

これも皆様のご声援のおかげです。

これからもがんばって執筆していきますのでどうぞよろしくお願いします。

 昼食から戻ると、近くに鷲が留まっていた。

 正直かなりびっくりしたが、どうもこちらに気が付いていないようだったので、今は無害だ。

 これは<隠密行動入門>のおかげかな?

 とりあえずこのままだと襲われかねないので、倒しておく。






 貴重な<石の矢>を消費してしまったが、死に戻るのは嫌だったので仕方がない。

 ちなみに石打ちの矢を使ってみたが、回収できるわけではないようだ。少し残念。

 あ、レベルアップはしましたよ。



 スキル<弓入門>のレベルが上がりました。新しい効果「DEX+1」を取得しました。


 スキル<狩人の眼>のレベルが上がりました。


 スキル<発見>のレベルが上がりました。


 スキル<隠密行動見習い>のレベルが上がりました。


 スキル<暗殺見習い>のレベルが上がりました。



 いつもの事ながら、経験値おいしいです。

 しかも、DEXが1プラスされた。更なる命中精度向上が期待できそうだ。

 でも、プレイヤーレベルの上がりが悪くなった気がする。

 まぁ、いいか。

 上がりにくくなったのなら、もっと多くの敵を倒せばいいだけだし。


 そんな事よりも今は拠点の整備が先だ。

 今日は拠点の入り口を作ってしまおう。

 木材の固定には木釘を使うことにするため、<木の枝>を削って作っておく。

 削るだけなので簡単に終わるだろう。



 木釘を20本ぐらい作っておいた。

 アイテムとしてはこんな感じ。



<木釘(簡易)>


 重量1、レア度1、品質C+


 銀狐作の木釘。乾燥させていない簡易的なものだが使用する事に問題はない。



 説明文にもあるように、本当は米ぬかと一緒に弱火でいためるのだが、米ぬかも鍋の予備もないし自然乾燥では時間がかかるので仕方がない。


 さて、木の板を洞窟の入り口に立てたいのだが、どうやって固定するかそれなりに考えていた。

 結論としては、<初心者の鑢>の中にあった断面が丸い鑢でがんばってくぼみを作ることした。

 鑢で石が削れるとは思わなかったが、試してみてよかったと思う。

 これなら<石工入門>のスキルを取っておけばよかったと少し後悔している。

 取るかどうかは未定だけど。






 入り口の周りに12箇所ほどくぼみを作った。

 ここに膠をつけた木釘をつけて、同じく鑢でくぼみを作った板材を固定していく。

 木槌でも作ればよかったのだろうが、面倒だったので体当たりや殴ってはめ込む。

 正面から見て、左側に3枚、右側に1枚板材を嵌めたら。あいたスペースに扉をつけることにする。

 ここで簡単なのは引き戸なのだろうが、ちょっと無用心なことになりそうだったので、がんばって蝶番を作ることにする。


 とりあえず、<木の棒>から凸形と凹形の木片を削りだす。

 凸のとがった部分と、凹のへこんだ両側に小さな穴を開けて、削った棒を嵌める。

 本当は穴の大きさを変えて、抜けないようにするのが良いのだろうが、鍋がなく木を茹でることが出来ないので今回は見送る。

 まぁ、ゲームなのだし何とかなるだろう。

 棒を穴の大きさにするのが少し面倒だったのだが、DEXを上げておいたためか時間は余りかからなかった。



<木の蝶番>


 重量1、レア度1、品質C


 銀狐作の蝶番。木で出来ているため耐久性に難があるが、しっかりと使える蝶番。



 失敗することなく完成した。

 固定は、尻側を少し広くした木釘で固定する。

 外に蝶番は付けたくないので、必然的に扉は内開きになってしまう。でも、仕方ないね。

 ちなみに扉は引くための取っ手が付いただけの簡単なものだ。

 鍵なんて高度なものは作れないし、正直ぶち破ろうと思えば簡単にぶち破られる程度の耐久性しかないから、外出時は石などで扉を押さえるだけにする。

 あまった板材で閂を作ったが、拠点にいるときにしか使えないので余り意味はない。

 あるとしたら、勝手にあかないようになるだけだ。

 外面は拠点っぽくなったが、内装はまったく手をつけていないので、少し整備された洞穴程度でしかない。

 必要に応じて作っていくことにしよう。


 さて、拠点は一応出来たのだがひとつ重大なことを忘れていた。

 このゲームのリスポーン地点は最後にいた村に設定されている。

 今俺が死に戻ったら、最初の村「パリィ」に戻ってしまうのだ。

 そして俺は、ここを偶然にも見つけた。

 つまり、俺は村からこの拠点までの道筋を知らないのだ。

 流石にそれはまずいので、いったん村に戻る道を探すことにする。

 道中は木に<空蔦>を巻きつけておけば目印になるだろう。


 俺は北の森を真っ直ぐ歩き、途中で岩山を目指して方向転換をした。

 このときどの方角に向かったのか分からないが、一応一直線に歩いたはずなので、岩山の逆方向をたどればいいだろう。

 だが、岩山が見えなくなったときに不安が残るので方角だけは確かめておく。

 方角を知る方法は沢山ある。

 たとえば、木の年輪を見て、年輪の幅が広いほうが南、狭いほうが北。

 木の枝の量を見て、多いほうが南、少ないほうが北。

 アナログ時計を12時が左側に来るようにもって、短針で太陽を指したとき12と短針の真ん中が北等々。

 様々な方法があるが、すべて欠点がある。

 たとえば年輪なら、年輪の出来る法則がしっかりとプログラミングされてれば分かるが、テクスチャをただ張っただけだと方向が定まらない。

 同じように枝もアルゴリズムが違うだけで破綻する。

 アナログ時計は論外で現在身につけていないため不可能。

 どれを信用するにも、それが正しいと証明できないのですべてかけになってしまう。


 うん、適当に歩いていても余り変わらない気がするが、ここは俺のLUKを信じて(8しかないのだが)木の枝を基準に進むことにする。

 とりあえずいくつかの木を確認してみたが、どの木も一応同じような枝の生え方をしているので信じられるかもしれない。

 そして枝によると、岩山がここから北西の方角にあることが分かったので、俺が進む道は南東に決まった。

 ある程度歩いたらまた枝を確認して南に向かえば村の近くに出るはずだ。

 すべては俺のLUK(8)にかかっているが、これまでも何とかなったし何とかなって欲しい。

 てか、何とかならないとせっかく作った拠点が無駄になってしまう。

 死ななければ<空蔦>をたどって帰れるはずだから、いつも以上に慎重に戦闘を避けていこう。






<空蔦>を木に巻きつけながら慎重に歩いてきた。

 もうすぐ夕食の時間なのでここら辺でいったん落ちなければならない。

 後ろを振り向き岩山が後方に見えることを確認した後、適当な木に登りログアウトの準備をする。

 いつもよりも上のほうで体全体が葉で隠れるような所を探し出し、落ちないように<空蔦>で固定する。

 ここまでするのも死に戻りたくないことの現われだ。

 いつものように神に祈りを捧げてからログアウトする。

 最近は神頼みが多くて仕方がない。






 夕食後すぐにログインした。

 今まで大丈夫だとは分かっていても心配なものは心配なのだ。

 死に戻ってないことを確認し、安堵のため息を付いた後、周りの安全を確認し木から下りる。

 下りた後は岩山を探し、木の枝の様子を見て進む方向を確かめる。

 夕食前に結んでおいた<空蔦>から進んでいく。

 記憶ではもう少しで川に付いたはずだ。

 確か、川の辺りで方向を変えたので川までつけば後は南に下るだけ。

 ゴールも近いわけだ。







 準備していた<空蔦>もなくなりそうだったので、進行方向にある収集ポイントをあさりながら進んでいたので川に付いたときにはもうすぐ寝る時間だった。

 でも、川に付いたらもう南にいくだけなので少し余裕がある。

 川には魚が沢山いたよな。

 しかも焼けばかなりおいしかったよな。

 よし、時間が来るまで漁をやっておこう。

 魚の在庫は多いほうが良い。

 とりあえず、焚き火で焼き魚を作っている間だけ漁をしよう。そうしよう。

 欲望に勝てなかった俺は、いったん探索を中断して漁を開始するのだった。







 焼き魚が出来るまでの間(15分ほど)、張り切って漁をしたためか前やったときよりも確実に成果が多かった。

 岩魚が3匹に虹鱒が1匹である。

 これも欲望がなせる業なのだろう。

 少し賢者タイムに入った俺はしみじみとそう思った。

 だが反省はしていない。

 だって美味いものが沢山手に入ったもの。


 そんな少しおかしいテンションで焼き魚に食らいつく。

 うん、いつも通り美味い。

 しかも、食べたとき視界の端にアイコンが出た。

 どうやらスキルがレベルアップしたようだ。

 良きかな良きかな。



 ジョブ<労働者>のレベルが上がりました。新しい効果「生産時の経験値取得量微量アップ」が追加されました。


 スキル<簡易料理>のレベルが上がりました。



 よし、ジョブのレベルが上がったことで生産でもレベルが上がりやすくなったぞ!たぶん。

 まぁ、プレイヤーレベルは上がらなくても、スキルレベルが上がりやすくなったはずだし良いか。


 そして、意外と早く食べ終わったのであまった時間は漁に費やされました。

 新しい魚は取れなかったけど、岩魚が追加2匹、虹鱒が追加3匹、鮎が2匹取れました。

 これだけあれば1週間は持ちそうだ。

 鮮度が落ちなければね。

 クーラーボックス的なアイテムも探す必要が出てきたな。

 まぁ、村に無事帰れたらですが。

 うん、いつの間にか寝る時間になったことだし、木に登って落ちますか。

 明日も死に戻りませんように。

 神に祈ってログアウトする。

 視界の端にアイコンが出た気がするがたぶん気のせいだ。

 そういうことにしておこう。


ネーム〈銀狐〉Lv.6

 種族 〈エルフ〉

 ジョブ〈弓使い Lv.8〉<労働者 Lv.1>

 ステータス

 HP :68/72

 MP :69/74

 SP :39/44

 STR:13

 SIZ:9

 DEX:28

 VIT:7

 INT:13

 AGI:16

 MND:13

 LUK:8

 LP :0

 スキル

〈弓入門 Lv.10〉〈狩人の眼 Lv.14〉〈木工見習いLv.5〉〈簡易調理Lv.3〉〈水属性入門Lv.5〉<風属性入門>〈発見 Lv.11〉〈隠密行動見習い Lv.5〉<暗殺見習い Lv.3>

 武器

 メイン:<樫の弓><石の矢×2><鹿角の矢×5>

 サブ :<初心者のナイフ><木の銛>

 防具

 頭:<無し>

 体:<初心者の革鎧>

 腕:<初心者のレザーアームガード>

 手:<鹿の騎射がけ>

 足:<初心者のレザーグリーブ>

 靴:<初心者の革靴>

 装飾品

 無し

 その他

 〈初心者の鍋〉〈初心者の鑢〉〈初心者のグリーンポーション〉<石のつるはし(簡易)><石の斧>

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