冒険19km
なんかプロットと方向性が変わってきてしまったがどうしよう。
洞窟を探索して分かったことだが、余りにも短すぎて探索する必要はなかったぐらいだ。
「これじゃあ洞窟じゃなくてほら穴だよ」と思わず叫んでしまったぐらいだ。
どれぐらい短いのかというと、人一人が通れるほどの入り口を抜け、少し歩いただけで行き止まりが見えてしまうぐらいだ。
俺のわくわくを返せといいたくなる。
ちなみに洞窟とほら穴は言い方の違いで基本的には同じものと考えて良いらしい。まぁ、響き的にほら穴は短く、洞窟は奥まで続いているような気がするからあんなことを叫んだのだが。
冷静になるのにかなり時間を要した。
さて、早速ここを拠点に改造しよう。
先に入り口を整備したいのだが周りの石を砕くのにはやっぱりつるはしが要るだろう。
早速作りたいのだが、ヘッドは石で大丈夫だろうがどんな形がちょうど良いのか分からない。
てか、本当に石で作れるのか疑問なのだが。
まだ時間もあるし色々な形で試してみよう。
エントリーナンバー1 鏃
単純にいつも作ってるからという理由で採用。
とりあえず木の棒に横向きで取り付けてみる。
<石のつるはし(?)>
重量2、レア度1、品質D-
銀狐作のつるはし(?)。つるはしの形をした何か。たぶん石がほれる。
うん、何か別のものが出来たようだ。
使えなくもないようなので後で試してみることにする。
エントリーナンバー2 横に細長くした何か。
とりあえずそれっぽい形を作っただけの石だ。
説明文も石になっている。
<石のつるはし(劣化)>
重量2、レア度1、品質D
銀狐作のつるはし。劣化しているので耐久力が低い。
一応はつるはしの形をしているらしい。
耐久力は専用のスキルがなければ見れないらしい。
耐久力が1だったら困るな。
エントリーナンバー3 円錐
がんばって円錐形に形を整えたもの。
<石のつるはし(簡易)>
重量2、レア度1、品質C-
銀狐作のつるはし。簡易的なものになっているが一応使えなくもない。
今のところこれが一番つるはしになっているようだ。
これでいい気もするがやっぱり耐久力に難ありか。
でも、これ以上形を思いつかなかったのでこの3つを試していく。
あ、この3つを作ってるときスキルがレベルアップした。
スキル<木工見習い>のレベルが上がりました。
はい、木工スキルです。これは便利なのでどんどん上がって欲しいものです。
そんな事よりも今は洞窟の階層が先だ。
さて、<石のつるはし(?)>を使ってみよう。
大きく振りかぶって振り下ろす。
カンッカンッカンッカンっカンッ
うん、意外と使い勝手が良い。
ただし、ぜんぜん石が砕けないんだが。
カンッカンッカンッカンッカンッ
硬いな。
カンッカンッカンッカンッ
ス、スタミナが
カンッカンッカンッカンッバキッ!
あ、壊れた。
成果0、石を少しも砕くことなく壊れてしまった。
やっぱりつるはしに見える何かだったんだな。
次は<石のつるはし(劣化)>だな。
一発で壊れないことを祈ろう。
今度も大きく振りかぶって振り下ろす。
スポッ
ん?
何かが飛んでいったような。
ふとつるはしの先を見てみる。
あるのは木の棒の先だ。
あれ?
あるべきものがなくなってるような。
少々思考が停止している間に<石のつるはし(劣化)>は粒子となって消滅する。
おう、まさかの1回も使わずに壊れてしまうとは。
流石に予想できなかった。
これまで散々な結果になってしまったが、最後の一本<石のつるはし(簡易)>に期待するしかないな。
さっきの結果をふまえて少し控えめにつるはしを振る。
カンッ
おお、石の欠片が飛び散るエフェクトが出た。
これはいけるんじゃないか?
カンッカンッカンッカンッガキン!
お、石が砕けた。
こいつはいける!
このまま入り口を整えてしまおう。
流石一番時間がかかったヘッドだ。
ふう、入り口を整えるだけでも結構かかってしまったな。
本当は今日中に作りたかったのだが、流石にこれ以上は続けられない。
悔しいが、今日も木の上でログアウトするしかないな。
味気ない朝食をさっさと食べてログインする。
やっぱり木の上は安全だ。
今日も森の中で目覚めることに成功した。
さて、昨日の続きだ。
昨日は入り口を整えたので、しっかりとした入り口を作ってしまおう。
というわけで、今回作る道具は斧です。
職業に樵があることは確認済みなので、そこら辺にある木を使って入り口を作ります。
ヘッドに使う石は、昨日の整備のときに大量に手に入ったのですぐに壊れてもOKだ。
まぁ、ヘッドを作って棒にくくりつけるだけなのでカット。
<石の斧>
重量2、レア度1、品質C
銀狐作の斧。ヘッドが石製なので耐久力と威力に問題があるが使えないことはない。
出来た物は一応使えるものだった。
説明だけなので少し不安だが、これは試すしかないので諦める。
ほら穴の目の前は森なので木材には困らないだろう。
近くの適当な木を見繕って、樵ることにする。
<石の斧>を振りかぶり、思いっきり打ち付ける。
ガッ!
鈍い音と共に斧が木に食い込む。
引き抜いてもう一度。
ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!
当てる角度を変えつつ斧を振り、切れ込みを大きくしていく。
大体木の直径の1/3辺りまで切れ込みを入れる。
これが受け口といい、こちら側に木を倒す。
そして、反対側に周り斧を振る。
ガッ!ガッ!ガッ!
反対側は加減して切れ込みを入れる。
ある程度切れ込みを入れれば勝手に木が倒れるためだ。
ガッ!
メキッ!メキメキメキ!
大きな音を立てながら木が倒れる。
ふう、意外と簡単に樵る事ができてよかった。
これなら昼までに木の加工が終るだろう。
流石に倒れた木を動かすほどのSTRはないので、その場で加工に入る。
のこぎりなんて物は石で出来ないため、斧でちょうど良い長さに切っていく。
斧で切るって何かおかしい気がするが、これ以上良い言葉が思いつかない。
長さは大体2m程にする。
洞窟の入り口と同じぐらいの長さだ。
大体6本の丸太が出来た。
先のほうは細すぎて使い物にならなかったのだが、<木の棒>に変わっていたので取っておくことに。
出来た丸太は斧で真っ二つにした後、がんばって板材にする。
本当は先に角材に加工するのだろうが、残念なことに斧では角材を真っ二つには出来ないだろうからしかたがない。
今度のこぎり買ってこよう。
てか、板材には太すぎる気もするが仕方がない。
何とか、6つの丸太を板材にしたところで昼食の時間になってしまう。
今度こそ入り口を作るぞ!と思いながら木の上でログアウトするのだった。
ネーム〈銀狐〉Lv.6
種族 〈エルフ〉
ジョブ〈弓使い Lv.8〉<労働者>
ステータス
HP :68/72
MP :69/74
SP :39/44
STR:13
SIZ:9
DEX:27
VIT:7
INT:13
AGI:16
MND:13
LUK:8
LP :0
スキル
〈弓入門 Lv.9〉〈狩人の眼 Lv.13〉〈木工見習いLv.5〉〈簡易調理Lv.2〉〈水属性入門Lv.5〉<風属性入門>〈発見 Lv.10〉〈隠密行動見習い Lv.4〉<暗殺見習い Lv.2>
武器
メイン:<樫の弓><石の矢×3><鹿角の矢×5>
サブ :<初心者のナイフ><木の銛>
防具
頭:<無し>
体:<初心者の革鎧>
腕:<初心者のレザーアームガード>
手:<鹿の騎射がけ>
足:<初心者のレザーグリーブ>
靴:<初心者の革靴>
装飾品
無し
その他
〈初心者の鍋〉〈初心者の鑢〉〈初心者のグリーンポーション〉<石のつるはし(簡易)><石の斧>




