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Free World Frontier  作者: シバケン
パリィの村
19/79

冒険15km

始めてのパーティーですよ、銀狐さん。


と言うわけで北の森へ来ていた。

取り敢えず何時もの場所に肉を差し込む。


「ここの木って登れたんだね〜」


そう呑気に言っているスミスは近くの茂みに伏せている。

今から隠れても無駄なのだが楽しそうだから良いか。


「取り敢えず終わりましたし、離れますよ」


「えっ、此処で待つんじゃないの?」


首を傾げながら聞いてくる。

男がやっても気持ちが悪いだけだよ。


「此処では気が付かれますから後30m程離れますよ。」


なんかまたスミスが驚いているんですが。


「ゲームなんだからそれぐらい当たるでしょう?」


なんか頭を振りながらため息をつかれた。


「そうでも無いんだが、まぁ君だし仕方が無いか。それじゃあ隠れる茂みはあそこだね。」


そう言って、手前側の茂みを指差す。


「違いますよ、その奥の茂みです。あそこは裏が小さな崖になってますからしゃがんだ状態でも隠れつつ弓が構えられてちょうど良いんですよ。」


そう言ってさっさと茂みの奥へと隠れる。

弓は構えずに息を潜め、罠を張った枝を監視する。


少し遅れてスミスもやって来た。

何か興奮気味なのはどうしたわけがあるのだろうか?

まぁ、気にしても仕方が無いし、今は狩りに集中しよう。






おかしいな、何時もならもう一匹ぐらい来ていてもおかしい時間は過ぎているのに。

横目でスミスを見る。

こいつがいるせいか?

何時もは<隠密行動見習い>が発動していたからこの距離でもよかったのかもしれない。

まあ、仕方が無いかな。

今回は時間をかけても良いか。




少し後、やっと念願の鷹がやって来た。

隣のスミスのテンションも上がってきた。

あまり興奮すると気付かれるからもう少しテンションを抑えて欲しいな。

まだ、罠にかかっていないが弓を構えておく。

矢はいつも通り<石の矢>だ。

鷹の方は今だ警戒しており、肉を啄ばむ様子は無い。

いつもならすぐに食いつくがやはり<隠密行動見習い>が無いと警戒が長引くみたいだな。

お、やっと肉を啄ばみ始めたな。

これで狩りができる。

カリカリカリと引き分ける、前よりもかなり重たくなっている。

これは威力にも飛距離にも期待が持てそうだ。

パンッ!

ハリのある弓音と共に弓が放たれる。

今までとは比べもにもならないほど鋭く飛んだ矢が、鷹の頭を貫通する。

強くなりすぎでしょうが。

俺はその威力に少し引きながらも獲物を取りに行った。


「いや~本当に簡単に、倒しちゃうんですね~驚きました。」


そういいながらスミスが歩いてきた。

だから言っただろう。


「でも、教えてしまってもよかったんですか?掲示板にも書き込んで無い所を見ると秘密にしておきたかったんでしょ?」


また訳のわからない事をいい出し始めた。

最初に聞いて来たのはそっちだろうに。


「別に良いですよ。掲示板に書き込まなかったのはやり方が分らなかっただけですし。」


そう言うと向こうは成る程という表情をした。

商人の割りに良く顔に出るやつだ。

まぁ、十中八九わざとだろうが。


「それなら私が書き込んでおきましょうか?そうすれば少しでも弓使いの不遇が改善されるかもしれませんし、そうすれば弓使い用の武具も出回るでしょう。どうです?」


「良いですよ。別にこの方法を独り占めしたかったわけでもないですし、少しでも弓使いの不遇が改善されるならこちらはそれで満足です。」


そう言うとスミスは嬉しそうに頷く。

もしかして、試されてた?

流石に商人ってわけか。


「私は新しい弓に慣れるためにもまだ狩を続けますが、スミスさんはどうしますか?」


俺がそう言うとスミスは少し迷ったような顔をした後答えた。


「私はパリィに戻りますよ。店がありますし。それに、私がいると貴方の本当の実力が発揮出来なさそうですしね。」


どうやら俺の考えていることは完全に筒抜けだったようだ。

少し気不味い雰囲気になる。


「そんな顔をしないでください。どちらかと言えば私が悪いんですから。私は生産職特化ですので、戦闘系スキルが無く足手まといになるのは仕方のないことと分かってますから。それに無理言ってついて来たのは私ですので、ここで謝るのは私の方が正しいんですよ。」


それはそうだな。

というか、そう思っているなら謝ってくれても良いんじゃないか?


「ふふふ、私は此処で帰らせてもらいます。狩りでの戦利品は何時でも歓迎ですので。それではまた会う日まで。」


そう言って手を振りながら足早に村へと帰って行った。

逃げやがったなあいつ。

まぁ良いや。

やれやれと肩を竦めながら森の奥へと向かう。

目的は、さっき戦った鷲だ。

この弓なら勝てそうな気がするので腕試しを兼ねての狩りだ。

少し戦闘を楽しみにしながら、気配をなるべく消して森の中を進んでいく。

ネーム〈銀狐〉Lv.5

 種族 〈エルフ〉

 ジョブ〈弓使い Lv.6〉

 ステータス

 HP :66/72

 MP :33/74

 SP :38/42

 STR:13

 SIZ:9

 DEX:25

 VIT:7

 INT:13

 AGI:15

 MND:13

 LUK:8

 LP :0

 スキル

〈弓入門 Lv.7〉〈狩人の眼 Lv.11〉〈木工見習いLv.4〉〈簡易調理Lv.2〉〈水属性入門Lv.5〉<風属性入門>〈発見 Lv.8〉〈隠密行動見習い Lv.2〉<暗殺見習い>

 武器

 メイン:<樫の弓><石の矢×14><鹿角の矢×5>

 サブ :<初心者のナイフ>

 防具

 頭:<無し>

 体:<初心者の革鎧>

 腕:<初心者のレザーアームガード>

 手:<鹿の騎射がけ>

 足:<初心者のレザーグリーブ>

 靴:<初心者の革靴>

 装飾品

 無し

 その他

 〈初心者の鍋〉〈初心者の鑢〉〈初心者のグリーンポーション〉


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