晴天の日々
いつも通りの、晴天だった。
この辺りの気候は一年を通して穏やかで、雨の日はおろか曇りの日すら、片手で数える程度しかない。
周囲を見渡せば、果てを捉えられないほどの広大で圧倒的な大自然。
大小はあれど、少なからず心に傷を負った孤児たちが、その痛みを癒すためにはこの上ない環境だった。
孤児の一人であるルドラは、今日も数人の友人と共に爽やかな草原の中を駆け巡っていた。
「今日は……鬼ごっこだね!」
勢いよく声を上げるルドラに向かって、もう一人の少年が呆れた顔で口を開いた。
「鬼ごっこは昨日やったろ。今日は森の中でかくれんぼだよ」
「あれ? そうだったっけ。レグナはいつもよく覚えてるよね」
ルドラとレグナは常に行動を共にしており、お互い認める親友同士でもあった。
しかし実際は、レグナがルドラの間違いを正し、進むべき方向を教授する、兄と弟のような関係である。
同じ八歳のはずなのに、レグナの方がずっと大人びている。
「ルドラが忘れっぽいだけだろ。ほら、まずは鬼を決めるぞ!」
レグナの一声に、周囲の子供たちが彼を中心に集まり、独自の方法でかくれんぼの鬼を決め始めた。
その結果、いつもと同じくルドラが鬼になった。
「じゃあ、数えるよー! いーち、にー、さーん……」
そして、ルドラが数を数え始めると同時に子供たちは各々好きな方向へと散り散りになった。