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会話による暗号解読編(ネタばれ)

これはおまけの説明です。描写は全てカットしてありますので、あしからず。

 解答編(玉城さおりのリビングにて)


「驚いたわ、急に訪ねて来るんだもん」

「だって、主任が今すぐ“さおりん”に会いに行けって」

「へえ、雨宮君がねぇ。って事は、メール見せたの?」

「休みを切り出せなくて、メールにあった通りにした」

「そう。何か言ってた、雨宮君?」

「休み取れ、って言いながら、一万円くれた」

「お祝いって事かな?」

「え?」

「実はね、あのメールには秘密があるのよ」

「秘密?」

「そう、秘密。秘密の暗号が隠してあったの」

「全然気付かなかった」

「でしょうね。普通の人じゃ解けないわ。絶対」

「でも、主任は解いたってこと?」

「解いたから、ユウちゃんが今ここに居るんじゃないの」

「凄いね。あんなメールの中に暗号だなんて。ところでそれって、どんな暗号だったのさ?」

「う~ん。そうね、わかった。教えてあげるわ。暗号って結構簡単だったりするのよ。例えば、横書きの文章の文頭を縦に読むとかね」

「え? じゃああのメールも――お打ま実っこ為一だそっ――って、何?」

「あのね。例えばって言ったでしょ。違う違う。そうじゃないわ。このメールの中に潜ませたのは、単語。それも、一部の人ではよく使われる単語を混ぜ込んだの」

「単語ねぇ。確かに、耳慣れない言葉があった。例えば千鳥足とか、知らなかったし」

「いい線いってる。千鳥ってのも単語のひとつ」

「じゃあ、もしかして新聞紙とかタバコも?」

「うんうん。正解」

「ちょっと、その暗号のために、僕、本当に新聞紙持って説明して、タバコをプレゼントしようとして怒鳴られたんだよ」

「ゴメーン。でもね、どうしても新聞は、新聞じゃないといけないし、タバコも、タバコじゃないといけないの」

「もうわかんないよ。千鳥とか新聞紙とか、タバコの共通点が見えない」

「まぁね。偏った趣味だと思うし、知っている人のが少ないもんね」

「だから、教えてよ。どういった括りの単語なんだよ?」

「無線通話における和文通話文字」

「へ?」

「そうね。携帯からでもインターネットで調べてみれば? 無線電話通信、通話表くらいであたって来るんじゃないかしら」

「わかったよ。調べてみる。――あ、あった」

「じゃあ、そこにある表の中からさ、メールにも含まれる文字を選び出して」

「え、っと『朝日』『為替』『切手』『新聞』『タバコ』『千鳥』『手紙』かな?」

「あと三つ足りない」

「え? え~っと……。あっ、『ヤマト』」

「うん。あとふたつ」

「『お終い』も?」

「そう。あとひとつ」

「もしかして、『マッチョな雨宮さん』ってとこの『マッチ』も?」

「正解。で、今になって説明するけど、和文通話文字ってのは、五十音を一文字ずつ説明する時に使うものなの。例えば『あ』を説明するんだったら『朝日の【あ】』みたいにね」

「で、で」

「もう、鈍いわね。いい? メールにある和文通話文字が説明する文字を、全部最初から繋げて読んでみて」

「え、え~っと――あ、か、ち、や、ん、か、て、き、ま、し、た――って、赤ちゃんができました!!?」

「うん。できちゃった」



おしまい。


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