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第0章 司馬師
司馬師「それが…どうしたと言うのだ?」
司馬師…字は子元は…いつになく怒りを露わにして…血を分けた弟を見ていました。
司馬昭「俺は…元姫を奪われたのですよ?」
司馬師と父と母を同じくする司馬昭でしたが理論派である司馬師と違い…感情論でものを言うところがありました。
司馬師「上に立つものはどんな事をしても許されるのが…世の中の理不尽…だ。」
司馬師は司馬昭を励まそうとしましたが、
奪われた元姫を奪い返す事は…出来ませんでした。何故なら…奪った相手は…
曹叡「元姫、朕の事を見よ。」
王元姫「…何故に私を御所望なのでしょうか?
私は…子尚様と…一生添い遂げるつもりでしたのに…」
書類上は曹操の孫ですが…曹叡の実父は袁紹の次男である袁熙の可能性が高く…曹魏では…曹叡の居場所は…もう既にありませんでした。
曹叡「…どうして…そなたまで…そのように凍てつく瞳で朕を…見るのだ?」
司馬師「あの男からしたらそなたなど…恋敵にもならぬ。ただの紙くずだ。」
司馬師の言うことはいつも正しい事だらけで
司馬昭は言葉を失いました。