仮面夫婦希望ってことですね、わかります。
ファンタジー 勘違いもの カエルの王子 あるいは鉄のハインリヒ
貴族の通う学園とかないタイプの世界観 学術施設自体はある 魔法とかもない
10/27追記 ワンシーンと一部描写追加。話の流れ自体の変化はない
カエルの王子という童話がある。王女様が、安易な約束をしてカエルに助けられ、お礼に願いを叶えてやらなければならなくなり、嫌々叶えてやるものの、同じベッドに寝たいと言われてついに耐えられなくなってカエルを壁に叩きつけたところ、カエルにかかっていた呪いが解けて王子様に変わり、結婚することになった、という話だ。
いや、何でだよ。呪いが解ける話によくある、真実の愛で呪いが解けて両想いの二人が結ばれる、とかではない。少なくともカエルだった時の王女の好感度はゼロに近かったはずだ。カエルから王女への好感度も高くなりそうな要因がない。面食いとかならわからないが。
ところで、この話には別のタイトルもある。鉄のハインリヒ。ハインリヒというのは、王子の名前、ではない。王子の従者の名である。彼は王子が呪われてカエルになったことに心を痛めて胸が張り裂けそうになったので鉄の帯を嵌めて留めている。それが王子の呪いが解けたことを知って、鉄の帯が弾け飛んでしまうのだ。ラストシーンだけ出てくる人物なのに何故か名前があってタイトルになっている。王女と王子は名前が出ないのに。一説によるとこの従者は王子の恋人で、男嫌いの王女が禁じられた関係の隠れ蓑に丁度いいから王子は求婚したのだという。まあ俗説なのだが。
まあつまり、そういうことだと思うのだ。このラグーシュ王子が大して仲良くないし愛想もない私に求婚したのも。近衛騎士のヘンリーとデキてて私を隠れ蓑にしたいのだろう。私、アウルムが公爵令嬢で身分は申し分ないし、必要以上に王子に迫ったりしなさそうだから丁度いい、ということだろう。
…いや、私は別に男嫌いというわけではない。ラグーシュ王子はあんまりピンとこないだけだ。元々公爵令嬢なのだから結婚相手は政略で決まるであろうこともわかりきっていたからそれ自体は特に抵抗はない。嫌悪感がある相手ではないし、酷い対応をしてきそうというわけでもない。ただ王家にとってラグーシュ王子の婚約者が私でベストかと言われるとそうでもない。公爵家からしてもやはりベストではない。悪いわけではないから、私が強硬に反対しなければ十分成立するだろう。他にどうしても結ばれたい相手がいるわけでもないし、今の所。かといって、ラグーシュ王子は姉妹はいるが男兄弟はいない。子供をつくることのできない男同士で結ばれることを王が大っぴらに認めることはないだろう。王太子になる可能性が高いのはこの王子なのだ。…即ち、婚約者になれば王太子妃、次期王妃となる可能性が高いということでもある。自分で言うのもなんだが、私はそれが務まるだろう。やれと言われればやる。まあ、婚約者の仕事まで押し付けられたりするのは御免だが。
求婚してきたということは王子側にこの婚約にメリットがあるのは間違いない。私側がどうかといえば、どうなのだろう。仮面夫婦になって、後継ぎだけ作る。あと夫婦としてこなすべき仕事をする。まず間違いなく対抗派閥から嫌がらせされたり攻撃されたりはすると思う。王子妃の仕事も楽ではないだろう。それを、愛なくして私は耐えられるだろうか。私だって愛がないよりは愛のある相手の方がいい。
「アウルム嬢、ダメだろうか」
「えっと…あんまり、ピンとこなくって」
「ピンとこない」
ストレートに聞いたところで王子は否定するだろう。後継ぎが同性とデキてるなんて醜聞以外の何でもない。まあ最悪姉妹の誰かかその子供が継ぐことになるだけかもしれないが。
「私と殿下の間に婚約に至るような何かはありませんでしたでしょう?」
全く交流がなかったわけではない。地位と年頃の近さから、同じような年代の貴族子女が集められた茶会やらで呼ばれたり、おそらく日程をずらして他の令嬢も呼ばれたであろう少人数の会合で顔を合わせて話したりはしている。特に盛り上がったりした覚えはない。ストレートに言うなら好かれている覚えがない。
「何も、ない…」
「殿下…」
王子が何故か愕然とした顔をしていて私は小首を傾げる。そんなショックを受けるようなことを言った覚えがないのだが。
「嫌だとも、是非そうしたいとも、思わないのです。悪い話だとは思いませんし、私はその役目を務められるだろうと思います。公爵家の娘ですから、それが私の役目であるなら果たしましょう。ですが、それで己が幸せになれるかわからないのです」
「…あなたを幸せにできるよう努めると約束しよう。神に誓って、私はあなたを裏切ったりはしない」
神に誓うだなんて、随分な大口を叩くものだ。王族が国より伴侶を優先するわけにもいかないだろうに。しかし、そこまで言うなら断るのは失礼だろう。
「そこまでおっしゃるのなら、謹んでお受けしますわ」
目を合わせてほっとした顔をする王子と騎士。二人とも顔が整っているから絵にはなるのだ。もうちょっと隠すべきでは。言わないけど。お父さまにはどう伝えるべきだろうか。事実だけ言えばいいか。いや、王子のことだからある程度の根回しはしているか。まさか突発的に求婚したわけではあるまいし。
王城でのお茶会から帰ってお父さまに王子からの求婚を了承したことを報告したら、溜息を吐かれた。
「あの腹黒め、まさかデビュタント直前でアウルムの婚約を成立させてきおるとは…」
「拙かったでしょうか、お父さま」
「いや…悪手ではない。私はお前の婚約を決めるのはもう一年か二年後にしようと考えていただけだ」
「そうでしたか…」
「しかし、王子との婚約となると守りを増やす必要があるな。婚約を台無しにしたい不届き者に襲われないとも限らない」
まあそれは十分考えられることだろう。王子の顔であれ権力であれ、人を惹きつけるには十分のものだ。性格も能力も悪くない。評判はそれなりといったところだろう。目立った悪評はない。まあ、国の舵取りをするであろう者が自分の評判くらい掌握できないと困るのだが。
「私も身を慎んでおきますわ」
「うむ…我が領の騎士の内から護衛騎士をつけるか。誰がいいか希望はあるか?アウルム」
「ありませんわ。でも、妙な勘ぐりをされない方にしてくださいまし」
痛くない腹でも探られれば面倒だ。つけ入る隙は無い方がいい。
意外とマメなのか、婚約してから王子から頻繁に贈り物や手紙などが送られてきている。いや、婚約者になったのだから別に不審なことはない。好きあって婚約したということになっている方が都合がいいだろうし、婚約したてなのに関係が冷え切っているのは問題だ。だから私の方からも返礼をしなければならない。資金の心配は必要ないけれど、単純にあまり多いとネタ切れするので少し減らしてほしい。…ということをオブラートに包んで返信の手紙に含ませたら贈り物攻勢は少し緩んだ。それでも何か選りすぐりっぽい雰囲気をさせながら贈られてきたのが彼の瞳の色に合わせた髪飾りである。デビュタントの時に使ってほしいと添えられていた。カップルが互いの色を身に着けるお洒落があるというのは私も知っている。そういうことだろう。私も自分の瞳の色の宝石でアクセサリーを作って贈るべきだろうか。
社交界のシーズン開始を前に王都のタウンハウスに滞在しているところだから、今から用意するとなれば王都の店や職人に頼むことになる。間に合うかどうか、疑わしいところだ。そもそもこの場合、何が相応しいのか…あと王子が本当に身に着けたいと思ってくれるのか。ヘンリーのものの方がいいのでは?まあ、私とヘンリーは色味が違うから、特に意図のあるわけではないものとしてしか付けられないのかもしれない。まあ一応用意することにした。どちらにしろ返礼はするべきだし。
婚約が公表されて以来専属の護衛騎士を付けられている。まあ、外出する時、護衛がつくこと自体は元々、身分からして当然なのだが。私の専属騎士は代々公爵家に仕えている騎士の一族の、当主の座を子に譲った老騎士だ。老いてなお矍鑠としているだけでなく、私のことを赤子の頃から知っている。そもそも引退したの自体十年くらい前だ。予備役扱いらしく有事には出てきていたが。色々な兼ね合いと私の勘繰られることのない相手という希望からの抜擢だろう。祖父と孫でも通る相手だ。まあ結婚が早ければ三十代で孫は生まれるけど。
護衛騎士の同行の元、馬車で王都内にある家と取引のある宝飾店に向かった。代々取引のある店であるので余計な詮索などはしてこない。淡々と仕事をしてくれる。運の良いことに、私の瞳に似た色合いのエメラルドがあったので、それを装飾品として加工してもらうことにした。あまり日数に余裕があるわけではないし今日中にデザインを決めてしまう。
使い勝手なども考えて、ブローチとも迷ったがカフスボタンにしてもらうことにした。比較的シンプルなデザインにしておけば使える場面も多いだろう。男性なら礼服に使うのであって困るものではない。
一週間ほどで完成できるとのことで、完成したらタウンハウスに届けてもらうことになった。大きさの検討をつけて帰りに贈答用のラッピングも調達しておく。まあ流石に直接渡しに行くようなタイミングはないので人を介して送ることになるのだが。
デビュタントのドレスは婚約前から用意を始めていて、私のこうしたいを詰め込んで作ってもらったものだから変更しなかった。婚約者の色は入ってないし、この機会を外せばもう着られない気がする。例の髪飾りもドレスと調和がとれないわけではないので遠慮なく付けた。デビュタントは(昨今ではほぼ形骸化しているが)王族への正式な自己紹介を兼ねているため、王子であるラグーシュに婚約者としてエスコートしてもらうことはできない。次兄にエスコートしてもらうことになっていた。
「お兄さまは私と殿下の婚約をどう思っていますの?」
「うーん、まあ、見る目はあるんじゃないか。アウルムに最適の相手だとは思わないが、権力とそれを使いこなす頭はあるから、ポカをしない限り守り切れるだろう」
「意外と高評価ですのね」
「俺も相応に見てきてるからな。やればできるじゃないか、とな」
「そうなのですか」
「……お前のテンションが低いのはいつも通りだが、低すぎないか?口説かれて、了承したんだよな?」
「神に誓って裏切らぬとまで言われましたから、そこまで必要とされるなら、とお受けしました。お互い特に好悪感情はないものと思っていましたので驚きましたが」
私の返事を聞いて次兄は何故か深く溜息を吐いた。
「全然ダメじゃないか…アウルム、正式に婚姻を結ぶまでに一度しっかり話し合っておくことを勧めるぞ。変に拗れても困るしな」
「拗れる、ですか?…政略婚に拗れるも何もないと思いますが」
いや、内実は仮面夫婦の方が近そうなんだっけ。王族に限っては世継ぎが危うい場合に複数の女性を娶れるから、探せば歴代の中にもいそうなところである。まあ実際愛してる相手が同性の騎士というのは流石にレアだと思うが。
「政略だけが理由なら他にもいるだろ」
「それはそうなのですが…」
この場合、家族であっても私の推測は言うべきではない気がする。どうあがいても醜聞だろうし。父たちも怒りそうだし。私も割と公爵家の姫として甘やかされている部分がある自覚はある。下手に触らない方がいいのだろうと思っていたのだが。
「当然のことではあるけれど、俺たちはお前に幸せになってほしいし不幸になって欲しくない。役目だからと納得いかないものを無理矢理飲み込んでほしくない」
「私、納得はいっておりますのよ?」
「それはおかしい」
「そうでしょうか…」
「殿下がお前を選んだ決定打は好意によるものじゃないと思っているんだろう」
「ええ」
「じゃあ、何だと思ってるんだ?」
「…言えませんわ」
次兄に追求される前に自分で付け加える。
「でも、おそらく、殿下は私が殿下の愛を得ようとしていないところが良かったんだと思いますの」
「………そうか」
何故か次兄は酸っぱいレモンを口いっぱいに頬ばったような顔をした。そしてちゃんと殿下と話をするように念押しされた。何故。
シーズン開幕のデビュタントお披露目パーティでの、王族への挨拶は特に問題なく終わった。交流のためのパーティも父たちと共に他家の貴族への挨拶(基本こちらが上の立場なので受ける側だが)も概ねトラブルなく済んで、婚約が決まっている以上、他家の子息と必要以上に交流を深める必要もない。ファーストダンスは婚約者と踊るものなので私は暇を持て余していた。
軽食をつまんでいると対立派閥の公爵令嬢に声を掛けられた。彼女も婚約者は伴っていないようだ。まあ、デビュタント前に決まっている婚約なんてどうしてもそこが結ばれないと困るタイプの政略婚か他の人は目に入らないレベルの相思相愛カップルの二択が大体なんだけど。無理に政略婚を結んでも夫婦関係が破綻しては意味がないからね。
彼女は私が婚約したのを知っているらしく、婚約者が傍にいないことに嫌味を言われた。
「憐れね。家の権力で無理に婚約を結んでも、殿下の心は手に入らない、といったところかしら」
「あら…。私に婚約を申し込んだのは殿下の方ですわ。お互い合意と納得の上の婚約です。…それに、貴族の婚姻に恋情はなくても問題ありませんもの」
多分、彼女も王子の婚約者候補というか、婚約者の座を狙っていたのだろう。それで選ばれなかったから選ばれた私に突っかかっている、と。言ってることが若干ズレてるけど。派閥的には、自分側の人間が次期王妃の方が都合が良いが、必ずしも私である必要はない。寧ろ私は王族の血を引く娘なので外国に嫁に出す方がベストなくらいだ。血が濃くなりすぎるのもあまり良くないので。現王妃も親戚筋ではあるのである。まあこの国の公爵は全て王族から臣下に下って興された家なのだが。
「あなたのような華のない方に次期王妃は務まりませんわ。国の顔と言ってもいい人間が他国に侮られるようでは困りますもの」
「デビュタントを迎えたばかりの小娘が侮られないわけがありませんでしょう。そのような理由で相応しくないと仰るなら、あなたも同じでしてよ」
「なんですって…!」
彼女は私と同じ年だったはずだ。まあ違っても一つ上か下かくらいだろう。パーティに出席しているんだから年下ということはないはずだと思うけど。
「あなたも私も、同じ公爵家の娘ですわ。お忘れですの?」
「一緒にしないでくださいませ。私の方があなたの何倍も殿下を愛していますわ。あなたが選ばれたのは何かの間違いです」
そういうところが嫌がられたんじゃないかな~。言わないけど。
「殿下が求婚する相手をお間違いになったとでも仰るの?それは少し…不敬なのではなくて?」
彼女が反論しようとするより前に、ずずいっと割り込んできた者があった。
「私は求婚する相手を間違ったりはしていないよ。そもそも私がアウルム嬢に求婚しようと決めたのは12年前…初めて会った時だからね」
「えっ」
「で、殿下…?!」
何かすごいことを言いながら、王子は私の前に出た。
「私の判断が間違っている、と言いたいようだけれど、私は己に見る目があると思っている。私の心の内を勝手に決めつけないでくれ」
守るとは言っていたけど、こうくるとは。普段の紳士っぷりを引っ込めて冷たい目で睨む王子に彼女は耐えられなかったようで、後ずさった。それを確認して、彼はこちらを向いて穏やかに微笑んでみせる。
「ファーストダンスがまだでしょう?私と踊っていただけますか?アウルム嬢」
「…それは、よろこんで」
差し出された王子の右手の袖口に、私の贈ったカフスボタンが見えて心臓が一度跳ねた。
手を取られ、ホールに出る。ゆったりとしたワルツが流れる中で、基本のステップを踏む。王子のリードが上手いのか、自然と体が動き、何の引っかかりもない。
「…12年前から求婚しようとしていた、だなんて、話を盛りすぎではありませんか?3歳、4歳の頃なんて、物心がつくかどうかというところですよね?」
「盛っていないよ。私の本心だ。…一目惚れだったんだ」
「…全く、そのような覚えがないのですが」
そんな、惚れられているのでは?と感じた事すらない。この状態で深く突っ込んだ話はしない方がいい、よね?ダンス中というのは内緒話ができるシチュエーションであるとはいえ、限界はある。
「てっきり、殿下は結ばれることのできない方と愛し合っているから、私には契約結婚を求めているのかと思っていましたのですが」
「それは全く誤解だ。私が愛しているのは…あなただ」
「目をそらしながら言われましても説得力がございません」
「う…そもそも、誰のことを言っているんだ。そのような誤解を持たれるような関係の令嬢に心当たりがない」
「令嬢ではあれば教育をつけさせれば可能性があるでしょう。…一番行動を共にしていそうな方ですわ。いつも仲睦まじくいらっしゃるではありませんか」
「………何やら凄まじい誤解がありそうだが…私はあなた一筋だ」
全く説得力がない。次兄が言っていたのはもしかしてこういうことだったのだろうか。
ワルツが終わって曲調が変わったからか、彼はダンスを止め私をホールの外に促す。まあダンスをしながらする話ではないかもしれない。
「休憩室を使うか」
「お兄さまにも、殿下ときちんと話すように言われていますけれど」
「私もちゃんと話をするよう釘を刺されている」
「そうだったのですか」
私が席を外している間に父や兄と話に行っていたのだろうか。というか、次兄はもしかして、王子のこの主張を知っていた、ということ?まあ、外堀を埋めたりするのであれば当然言うでしょうけれど。
休憩室に二人で入る。婚約者とはいえ未婚の男女が密室に二人きりは拙いのでドアは空けたまま、ドアの前に護衛が立つ形だ。パーティ会場の喧騒が少し遠い。
「…それで、どうしたらあなたは信じてくれるんだ。私があなたを好きだから求婚したのだと」
「そうおっしゃられても、殿下が私を好きなのだと思ったことがありませんでしたもの。一緒にいて目が合うこともあまりありませんし、常に節度ある距離でしたし、深い話をしたこともほとんどありませんでしたし」
「それは、その…あなたを前にするとうまく言葉が出なくて、目を合わせたら無様なことになりそうで目をそらしてしまって、そうしている内に…今は慣れてマシになってきたと思うけれど、今更態度を変えるきっかけがつかめなくって…」
とても信じ難い。試しにじっと目を合わせようとしていると、その内すっと目をそらされた。目元からほんのりと赤く染まっていく。…あれ。
「…ラグーシュさま」
「ひゃいっ」
「本当に私のことが好きなんですの?」
「すっ…」
「す?」
「すき、です…」
王子の頬は本当に真っ赤に染まってしまっていて、どうしても目が合わない。
少しはしたないけれど、私から王子の手を握ってみたら、びくっと肩が揺れた。
「では、婚姻までに私を惚れさせてくださいまし、ね?」
元々私は彼を嫌っているわけではない。彼が素直に好意を示してくれるのであれば、そう遠いことではないだろう。
ヘンリーは王子の乳兄弟だったので仲良しでやや気安いだけ 一目惚れして上手くお話しできない系王子