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「…ん〜と、じゃあそうだな。そうそう…なら、その唯と真奈の間で、さっきからこう、青白い顔で座っているあの子が、私の推し…」


 なんて、ひな壇後列は端の2人に向かって、私が言いかけたところで、


 きゃーっ…!


 揃いも揃ってメンバーたちが、カン高い声を上げた。


 うん、私が幽霊のことを言っていると、すぐに察したからだ。もちろん、冗談だがね。


「…こらこら、んな騒がない。冗談だよ冗談」

 

 が、そんな冗談を言ったから、バチが当たった…というのも何だが、ふと私が視線を奥の一角に置いた瞬間、この両の目に、どこかで見たことがあるような人影が映った。


 収録中ということもあって、一度は逸したものの、結局は所謂2度見(・・・)。再び私が、そっちへ視線を送ったらば驚きさ。


「んげっ…」


 や、やっぱり、史都…!?


 うむ、間違いない。あの振り袖姿におかっぱ頭の娘(の人形)が、向こうの奥に立ったまま、こっちを見てるんだ。なんか紙袋みたいなのを手に。


「どーしたんです、ゼロさん。なんか驚いたみたいにー」  


「あ、そうやってまた、私たちを怖がらせようとしてるんでしょー」


 そのメンバーたちの声で、はたと私は我に返った。


「あ、いや…ゴメンゴメン。じゃあ、次いこう、次…」


 しっかし、なぜ史都がここに? 先のスタジオ同様、この場所についても伝えてはおいたが、何しに来たんだ一体。見学か?


 まあ、んな来られちゃマズイ訳じゃないが、でも周囲に何と説明すればいいんだ。


 『やあ、彼女はウチで同居してる、人間さながらのカラクリ人形だよ』とかって紹介するのか?


 それ以前に、そもそも史都は、どうやってここに入ったんだ。この関係者以外は立ち入れぬ場に…


 などと考えている間に、やがて昼食タイム。午後の収録まで、しばし休憩…という訳で、メンバー皆が楽屋へ戻っていく一方、私はスタッフや機材の間を小走りに、まもなく史都の前までやって来た。


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