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やがて私が居間へやってくると、史都の言う通り、すっかり朝食の用意が。
「う〜ん、さすが。こういった点でも史都は、お茶汲み人形の枠を、遥かに超越しとるわい」
今朝は、洋食が並ぶ卓を見下ろしつつ、あらためて感心する私である。
でも、なにかが足りないなーと思ったら…そうそう、常に上座にいるはずのヒミコの姿が、なぜかここにないのだ。
「これ、史都や。ヒミコはどうしたね」
次いで戻ってきた彼女に尋ねるも、
「おかしいです〜。ヒミコさんなら、さっきまでは確かに、ここにいたはずですが〜」
とのことだった。
ということは、また何か、私に危機が訪れるとか?
いやね、あの日あの時『私の姿を見かねて動いた』というなら、その逆もあり得るかと思ってね。
そうなる前に、あらかじめ予言的に…ということだ。
「じゃあ、ちょっと探してくる。君は先に食べて…」
ああ、史都は食べる必要なかったな。
どうしてか、お茶などの液体は飲むんだが…
お茶を飲む、お茶汲み人形とは、まこと滑稽なり。か。
「では、一緒に探します〜」
史都も言い出した。
よって私たちは、手分けしてヒミコを探すことになった。なにせ部屋数が多いゆえ、それが得策ということでね。




